ホン・サンスの映画
『教授とわたし、そして映画』『ハ ハ ハ』『次の朝は他人』『よく知りもしないくせに』を先日、鑑賞しました。4本全て、ホン・サンスを通り過ぎた女性たちが出てくる。ホン・サンス監督作品は、監督自身の恋愛観と人生観と映画愛が詰まった作品群なので大変面白い。作品に起用される女優もおそらく何人かホン・サンス監督は手を出していると思うので(笑)元カノを今カノが演じていると思いながら観ると尚面白い。
現在の彼女はキム・ミニ。
まだホン・サンス監督は既婚者なので不倫愛なわけだけれど、本妻✖今カノ✖監督の映画も将来製作されるのではないかと・・・・💦
『教授とわたし、そして映画』で主人公である映画監督ジングの舞台挨拶シーンです
司会:なければ私のほうから質問をします。監督はこの作品で多くの物語を描きました。その中で監督が最も語りたかったのは何ですか?
ジング:すみません酔っぱらってて・・・
司会:飲んだんですか?(苦笑)
ジング:僕は単純に映画を撮ったんです。テーマを頭に浮かべていた訳じゃない。この映画は人との出会いと似ている気がします。例えば今日 ある人と出会えば、この人はこうだと判断しますね。でも 同じ人と翌日会うとまた別の面が見えて違う判断をする。僕の希望はこの映画が生きている何かと似たものになってくれることです。だから一つのテーマで映画を始めてはダメなんです。僕たちは映画をテーマだけで観てはいない。そんな見方をするのも幼いころの訓練のせいです。“この作品のテーマは?” というやつですね。でも実際 映画を観る時はそんなものがなくても感動します。僕は漏斗(じょうご)で集めたものには興味がないんです。とても単純な話ですよ
司会:でも みなさんはもっと別な関心があるみたい。質問は浮かびましたか?(手を挙げる女性に向かって)では そこの方にマイクを
女:個人的な質問をします。今日は来ないつもりでした。でも 監督に聞きたいと思って・・・これは私の親友から直接 聞いた話です。彼女は監督と付き合ってました。覚えてますか?監督の教え子です
ジング:それが質問ですか?
女:こんな質問はダメですか?彼女は監督と出会って付き合っていた人と別れました。その男性も知ってます。彼は今も監督を憎んでますよ。結婚の約束をした彼女と別れたんですから。イヤな質問かもしれませんが・・・覚えてますか?4年前です
ジング:覚えてませんね
女:4年で忘れましたか?そんな訳ないでしょ?
ジング:どこで聞いた話か知りませんが 僕は既婚者です。ご存じですか?
女:知ってるわ。当時も結婚してた。どこかで聞いた話じゃない。親友から直接 聞いたんです。監督と別れて泣きながら話してくれました。彼氏からも話を聞いたわ。思い出せませんか?
ジング:(困り果てながら)困ったな まったく・・・(苦笑)
女:私も困ってます。なぜ覚えてないんです?人生を変えたんですよ?!
ジング:それが質問ですか?なぜ そんなことを?なぜ あなたが聞くんですか?僕は覚えてない。ご存知のように監督になってから色々な噂があります。でも この場でそんな質問で誤解を広めるのは間違いだ。映画の話をする場です。
女:監督の映画は監督の話でしょ?金を払って観てるんです。どんな質問がいいの?それに噂じゃないわ。私が直接 聞いた話よ?!
ジング:(苛立ちながら)何を聞きたいんです?
女:彼女は監督と出会って廃人になったの。人生おしまいよ?!他に何を聞けと?
ジング:(苛立ちながら)僕は身に覚えがない。いい加減なことは言わないで
司会:ちょっとストップ。質問者もそこまで。他に質問したい方もいるでしょうから・・・(苦笑)
ジング:最後に一つ・・・今は映画を撮ってません。いいですか?映画を撮ってないんだ。あなたに見せるような映画は
日々観た映画の感想を綴っております。お勧めの作品のみ紹介していこうと思っております。