しとやかな獣
あらすじ:ひと皮むけば男も女もこんなもの 私はそこをうまく利用したまでよ! 金のために横領や愛人稼業に励む一家と、彼らに翻弄される周囲の男たちを描く
新藤兼人氏の脚本で一番好きな作品です。今作品は反戦映画ではありませんが、婉曲的に反戦的な台詞が所々にあるので大変考えさせられる作品です。下記は、伊藤雄之助氏演じる元海軍中佐の前田時造の台詞です。
『おまえたちは、またあの時のような生活がしたいのか!雨漏りのするバラックで雑炊ばっかり喰っていた生活が!!わしはもうあんな生活は御免だよ。あれは人間の生活じゃないよ。犬だって猫だってあんな惨めじゃないよ。あんな生活はもう一度できるもんか。貧乏で、貧乏が骨の髄まで沁み込んで。貧乏で・・・、貧乏で体中が汚れちまった。あんな生活は人間の生活じゃないよ』
日々観た映画の感想を綴っております。お勧めの作品のみ紹介していこうと思っております。