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おろち

あらすじ: 人の世をさまよい、人間の心の闇を見つめてきたおろちが家政婦として潜り込んだ門前家には、二人の美しい姉妹がいた。当家の女性は29歳を過ぎるころには突然、その美ぼうが崩れ、果ては化け物のように醜く死んでいくという。ある日、妹の理紗は死にゆく母親の口から、もう一つの門前家の秘密を打ち明けられる。

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いやぁ・・・・良い意味で騙されました。ああいう終わり方になるとは思わず、ラストに向うにつれ驚きの連続だったので、観終わった後は爽快感さえ覚えました。又最近、成瀬巳喜男監督など昔の作品に触れる機会が多いためだとは思いますが、この作品の時代設定が昭和20年代~40年代の話だったので、台詞回しや衣装などが私のツボにどか~んと的中。内容の方は、女の美に対する執着心、姉妹の確執から見える人間の醜さなど「人間の本質」に対する描き方が素晴らしく、ホラー映画というよりは人間ドラマを観ているようでした。そして、3人の女優の演技が素晴らしい。特に木村佳乃さんの演技は目を見張るものがありました。近年の日本映画は、演技を魅せる作品が少ないので貴重な作品であると思います。


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