見出し画像

第一志望の決め方・入り方(組織設計就活記・下編)

今日も投稿を頑張ります。
組織設計勤務1年目のYOUです。

前回の会社選びに続いて、今回は私が今の会社を選んだ経緯を書いていきます。

前半はリストアップし数値化することで、志望順位を決めた話です。

後半は私が今勤めている会社の選考過程をひたすら書いていましたので、時間のない就活生はどうぞ飛ばしてください(笑)

では、参ります。

○ 基準の数値化

会社の規模、給料、雰囲気など、会社を選ぶ際に基準はいろいろあると思います。
その中で何を重要視するかは人それぞれです。

私は絶対そこの会社に入りたいという会社もなければ、ほとんどの会社は就活してから初めて知った会社ですので、20社もエントリーしたら、結局どれが一番行きたいのか分からなくなりました。

そこで、私は自分の基準を全て書き出して数値化することにしました。客観的な会社規模や給料などの項目もあれば、完全に主観的な会社雰囲気などの項目もあります。例えば以下のような項目です。

・規模/売上
規模が大きい組織はブランド効果もあって、大きいプロジェクトや海外プロジェクトなどのチャンスも多く、何千通もエントリーしてくるので競争も激しい。規模はまだ小さいが勢いのある会社や得意分野のある会社など、視野を広くして考えましょう。

・給料

ほとんどの学生が気にすると思うが、会社によってばらつきもある。個人的に初任給よりは二年目の平均年収の方が重要だと思います。また、残業代出るかどうかも大きな差になります。1年目は残業時間フルで残業代が出るが2年目から月30時間まではサービス残業とか、会社ごとのマイルールがあるので要チェックです。初任給以外の情報はなかなかホームページに載らないので、会社説明会で教えてくれるところもあれば、OB訪問で先輩が教えてくれるところもあります。

・勤務時間・アクセス

会社によっては8時間、8.5時間、昼休みを除いて8時間と、よく見ると差はあります。また、片道の通勤時間に合わせると、平均的な一日が計算できます。例えば、
A社:昼休みを含めて8時間+往復1時間
B社:昼休み除いて8時間+往復2時間
この場合、どっちも定時に上がるとしても、プライベートの時間が2時間も違ってきます。

社会人の2時間は大きいです。なぜなら学生はある程度時間の調整ができますが、社会人は決まった時間数が拘束されます。毎日2時間を残業代に置き換えて計算するととても大きな開きがでます。

・雰囲気

自分がその社会で働くのを想像して、居心地がいいかどうか

・やりがい

自分のやりたいことがどれぐらいできそうか

・発展性

勢いのある会社か、将来的上昇が見込めそうか

・若手の活躍度
能力次第で若手にもプロジェクトを担当するチャンスがあるか

・転勤の有無

最初は本社で2年目から支社や、最初は地方でその後本社に戻れるとか

・福利厚生

土曜出勤かどうか、年間有給やリフレッシュ休暇、各種手当、将来的に結婚を考えると育児支援制度なども要チェック

・研修期間、部活/サークル

自分のやりたいものがあると大きな魅力となるでしょう

・個人のこだわり

私の場合、即日設計で、敷地が予め印字されたA3コピー用紙に書くという会社があったが、せめて5mm方眼がほしいし、スケールも決められちゃったので非常にやりづらい思いをしました。みんなそれぞれ自分のこだわりがあっていいとおもいます。

○ 志望順位の確定

項目をリストアップしたら、次はこの項目は自分にとってどれだけ重要かを踏まえ、配点を決めます。

私の場合、項目と配点は以下となります。

・売上 6点 (例えば100億以上は6点、80億は5点など自分で決める)
・雰囲気 5点 (極めて主観的で、ほとんど先輩社員の人当たりのよさに左右される)
・給料 3点 (28万以上は3点、24万以上は2点とか)
・勤務時間 3点 (例えば:18時定時は1点、17時定時は3点)
・アクセス 3点 (家から通勤にかかる時間、短い方が点数が高い)
→トータルで20点。

(実物は後日スキャンしてアップする予定です)

その項目から分かるように、私の会社選びの基準に、建築を夢見るとかじゃなくて、極めて現実的な項目ばっかりでした。そして私は育児との兼ね合いで、勤務時間とアクセスも大きな割合を占めしていました。

この5つの項目を会社ごとに採点し、トータルで点数の高い順に第一志望、第二志...と決めていました。そして不思議なことに、1個目の内定は第三志望、2個目の内定は第二志望、3個目の内定は第一志望でした。

自慢話に見えちゃったら申し訳ありません。

私は組織の売上順に上位30社をリストアップしていました。点数の分配に売上が大きな割合を占めしていますが、採点の結果、トータルの上位3社はいずれも中堅組織でした。この結果は、大手は必ず私に合うとは限らないことを語っていました。

そして志望順位の通りに内定もらっていることも興味深いことでした。自分に合った会社はやはり選考に臨むときの姿勢や意気込みが自然と違ってくるし、選考側もこの学生はうちに合っていると思ってくれたに違いない。

各々の基準を考えて一度リストを作るのをおすすめします。目標を明確にするという意味では非常に有効ですので。

○ 二度のOBOG相談会

こうやって私の志望順位が決めたわけですが、本当に第一志望の内定もらうまでの、私の極々個人的な、参考にもならないぐらいの記録を書きます。

私が今勤めている会社は、就活始めるまで名前すら知らない会社でした。OBOG相談会のメールが回ってきて、たとえエントリーしなくても作品相談は確実に参考になるので行くことにしました。

そこで出会ったのは勤務10年目、7年目、1年目の3名の先輩社員でした。同席している他の就活生はあと3名、自分を含めた4名で、お互い自己紹介した後に、一人ずつ作品を見ていく形でした。自分の作品だけでなく他の就活生へのアドバイスも最後まで聞いたら、3時間以上かかった相談会でした。自分が就活時の話や、最後どうやってその会社に決めたか、包まず隠さず話してくれました。

当時その場にいた就活生の中で、すかすかの図面でまるで建築を習ったばっかりの一年生のような作品を出して、とても無口な就活生がいました。しかし3人の先輩社員は「◯◯君はこういうのをやりたいのかな?」と学生に寄り添い、「○○のところ俺はすごく面白いアイデアだと思うんだ」と一生懸命良いところを探し、それを増幅させるには作品をどう進化させればいいか、コンセプトから形まで、一緒に考えて、他の就活生と全く同じ密度で指導しました。

エントリーシートの締切直前は二回目の相談会があって、その日は他の会社のイベントもあって全く余裕のないスケジュールで30分も遅刻していました。勝手に1回目と同じラフな感じで先輩がみてくれるんだろうと思い込んでドアあ開けたら、1回目時のごく普通の会議室ではなく、大きい楕円テーブルの立派な会議室で、ど真ん中に役員の方が座っていました。2回めはほとんど中堅以上の先輩で、私が遅刻したにもかかわらずフレンドリーに話してくれて、みんな作品を熱心にみてくれました。

その時感じた「設計を考えるのが好きだ」という雰囲気、そして後輩に対する面倒見の良さは、後の会社選びに大きく影響を与えました。

○ 鉛筆しか持っていかなかった即日設計

笑っちゃうような話ですが、「仕事体験」という名前のイベントに参加したら、中身は即日設計でした。しかもみんな製図道具一通り持参していて、鉛筆しかもってないのは私だけでした。

私の就活において最初の即日設計でした。

いまから考えればそれは逆によかったかもしれません。余計な事前準備は一切できなかったからです。周りのみんなはいかにも万全な準備してきた様子で、どうせ自分は何も準備してないし、「来た以上、やるしかない」と、一回自分へのプレッシャーを下ろしたのはよかったのかもしれません。普通に設計を楽しめたし、プレゼンの時も出題者を含む意匠設計の先輩の方々と議論ができて、今でも楽しかったなと懐かしく思うぐらいです。

○ 長い長い待ち

即日設計の翌日ぐらいにすぐ「通過」のメールが来て、次の役員面接は改めて連絡するとありました。

やった!

とりあえず他社の選考をどんどんこなして行きながら連絡を待っていました。

ところで一向に連絡が来ない。

通過のメール20回ぐらい読み直していました。

まさか人事の方がメールを送り間違えたことはないよな。。。と不安に思っているうちに、1個目と2個目の内定をもらっていました。内定獲得した2社のことで頭でいっぱいでした。なぜなら第二志望第三志望とは言え、どちらも選考過程でひっかかるところがあったからです(詳しくはこちらの記事をご覧ください「私はこうやって内定辞退を決めました(意匠設計の会社選び・下編)」)。

全く決心ができないまま、待ちに待った役員面接の連絡がようやくきました。

翌日、いつものリクルートスーツを着て、まだブラッシュアップ途中のポートフォリオを持って、あの立派な会議室の前で待機しました。

落ち着くために、なるべく頭を空っぽにしようと瞑想していました。

「○○大学の○○様、中へどうぞ。」と可愛らしい受付女が。

私は会議室の重いドアを押す。

あの瞬間の空気は、いまでも鮮明に覚えている。

目の前は7人のおじいさん達が楕円形テーブルの向こう側に座っている。知っているおじいさん一人と、全く知らないおじいさん6人。

でもあの一瞬は、家に帰ったような、暖かい空気に包まれたと感じていました。

なぜそのような感覚があるか、自分もよく分かりません。その日までは、殺気に満ちた役員面接を数多く経験してきました。でもここは違った。ピリピリしてない。暖かい。

一通りポートフォリオをプレゼンしたり、おじいちゃん達の質問に答えたり。そして最後に、「何か質問ございますか」と。

おお!やっと言えるチャンスを見つかった!

何を言うって?

「不躾で申し訳ありませんが、正直に申しますと私は他社の2社から内定をもらってます。しかし私の第一志望は御社です。ですので現在はその二社に待ってもらっています。本日面接の結果はいつ頃になるか、教えていただけたらととても助かります。」

意外と、おじいさんたちは微笑んでくれて、明日までお知らせしますと。

当日夕方。

副社長から内定の電話。翌日、人事からもう一度正式の内定連絡。

その日の夜、私は溜まったテレビドラマを一気観しました。

翌日、まだ選考途中の会社すべて辞退し、しばらく他の2社の内定辞退の仕方に悩まされていました。

(一旦おしまい)


最後まで読んでいただいてありがとうございました♡ スキをいただけたらとても励みになります! 毎日投稿で脱「茹でガエル」中です。 どうぞよろしくお願いします(*^ ^*)