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【外資IT勤務フルタイムワーママ】 トリプルP 認定ファシリテーターになる #1

SOPH 代表であり、某外資 IT 企業でフルタイムで働く企業人でもあるわたし。

タイトル通り、トリプル P のグループ講座を提供することが出来る資格を取ることにしました。
9月半ばに 3 日間のトレーニングがあってそこで仮免。その後、認定試験をクリアすれば本免許となってグループ講座ファシリテータとなります。

SOPH 運営をしつつ、フルタイム ワークと家庭運営で余白なんか一ミリもないわたしが、そして子育て支援畑を歩んできたわけではなく 10数年 IT 畑に居るわたしが、何でこの資格を取ろうと思ったのか。今回はその話。


"研究からの結果" は信頼できる

トリプル P とは

『トリプル P:前向き子育てプログラム』はオーストラリアクイーンズランド大学での研究結果(臨床心理学) と膨大な臨床データ (認知行動療法) に基づいて開発され、世界25カ国以上で実施されている親向けの子育て支援プログラムです。

Triple Pは、何が効果的であるかについての科学的根拠および研究に基づいた、世界でも数少ない子育てプログラムの一つです。Triple Pは、30年以上にわたる国際的な継続した研究に裏付けされており、その科学的根拠は増え続けています。
これまで、113の無作為対照治験を含めた200以上の評価論文があり、Triple Pが異なる文化、社会経済的集団、多くの異なる家族構成に有効であることが示されています。

「Triple P前向き子育て」は効果があるんでしょうか?| エビデンスを見る | Triple P ―前向き子育て (triplep-parenting.jp.net)

実際に自分が受講者としてこの親向けトレーニングを受けてみて、効果があって、納得感があって救われたというのもあるけど

”経験から来るありがたいお言葉” とか "権威のある誰かの私見" とか、わたしはあまり信用してない。
"子どもを 4 人も育てた素敵な母" (うちの実母の自己認識) のありがたい助言とか、そういう主観的かつ曖昧なものをエゴ丸出しで押し付けてくる存在は大嫌いです。データどこだよ?って思う。

ただ、データありきでも。
データを分析する際には主観が入ることもある。同じデータでも切り口を変えたら、出てくる結果が変わったりもする。だから "データからの結果" も盲目的に信じているわけではなくて、そこも織り込み済みで自分で判断したい。今のところ、トリプル P は信用できる。

この辺りの感覚は、おそらく学生時代に研究をしていたからなんだと思います。

学生時代は研究をしていた

わたしは学生時代、大学院まで行って分子栄養生物学の研究をしてました。

マウスに特定の栄養素を条件を変えて与え、1ヵ月とか 3か月、6か月飼育した後に肝臓をいただいて、タンパク質発現データを網羅的に取る。
そして出てきたデータを眺めて、そこに関連性やストーリを仮説として立てて実証していく。みたいなことを昼夜問わずごりっごりに実験をして、解析をしてました。

実験も研究も好きだった。成果も出ていた。
ただ、ラボに籠って孤独に物事を突き詰めるのは、わたしには向いてなかった。

もともと動物好きなので、命をいただく実験がメンタルに来たというのも大いにあったなと今になって思うけども、それでも。
夫が違う研究室で同じように研究に没頭して、彼は博士課程後期に進むと言っているのを見て思ってしまったのもある。

あーわたしはここまで真摯に研究に向き合うことが出来ていないし、もっと、ひとの狭間で仕事がしたい。何より経済的不安定かつ先行き不透明な博士号取得後の生活に、自分の人生を掛けるほどの熱量がわたしにはない

後ろ髪をひかれる思いで就職をすることにして。

研究職へ進むという選択肢ももちろんあったけど、どうせ就職するなら分子栄養生物学の中にどっぷり浸かることで感じていた
"大海原のような果てしない誰も知らない情報源の中で、自分で実験して情報を取って、自分の脳を使って解釈して意味を見出す生活" から
"プールの中の人間が作った情報源の中で、自分の脳を使ってそれを組み立てる生活" にシフトしたいなと思っていた。
で、IT の技術職に進もうと思った。

大学院まで行って必死で学んだ専門領域をそこで一度全部捨てた。
"ここまでやってきたのにもったいない" とかさんざん言われたけど、無視して全部捨てた。

だからわたしは、後ろ髪をひかれても、必要なら捨てられるんだと思う。
トリプル P もいまは信じて進んでいるけど、違和感が出てきたら、SOPH の活動では取り扱わなくなると思います。

なんで提供資格を取るの?

トリプル P を提供するための資格、幾つもあるのですが、ひとつ 20 万とか高額でして。
(たっかいなーだからこんなにいいプログラムなのに広まらないんだよ…とは思う)

SOPH の代表であり、SOPH の柱の一つがトリプル P であるものの、
自分自身がトリプル P 講師として連続講座とかをがんがん展開する気はあまりないわたし。とにかく"運営" "代表" として、伴走者であり縁の下の…の役割だと己の立場を認識していて。

SOPH チームには既に資格をとっている人もいるし、わたしはいつかなーとは思っていたんですが。あれこれ考える前にとりあえずもう取ろ、とふと思い立ちまして。

SOPH での支援側として

"自分自身がトリプル P 講師として連続講座とかをがんがん展開する気はあまりない" と書きましたが、子育て支援のバックグラウンドがある&資格取得済みの方が SOPH チームにはいて、わたしよりもそういったメンバーが 10 週間や 8 週間の連続講座とかをやるのがまずはいいと思っています。

それこそ連続講座においては小児科や専門機関と連携しないといけない局面があることが想定されるし、ならば子育て支援専門のバックグラウンドがある方がやるほうがインパクトが出せることもあるだろう。

ただ、わたしも SOPH を運営する上では前提知識として知らないといけないなと思うのと、トリプル P のエッセンスだけ濃縮した講座の資格を取るには連続講座の資格が必須で。
7月 9月に SOPH で提供したこれらの濃縮版の講座は皆様にトリプル P を知ってもらう機会としてすごく良いと思っていて、受けていただいた方からも、大変ご好評いただきました。

今回のグループ講座提供資格は、布石。
その後に上記の濃縮版の講座提供資格を取った暁には、これらをトリプル P の入り口として、わたしがフットワーク軽くあちこちでやろうかなと思っています。一応、IT畑とはいえ10数年、ワークショップをエンジニアとしていろんなトピックでやってきた経験もあるし、培ってきた伝えるスキルで貢献できるかなと。

ひとりの母、当事者として

毎日、悩む。いろいろある。

いやだ!!とギャン泣きで机によじ登る坊やと必死で制止する夫婦の図
いやだ!!と玄関ドアの隙間をこじ開けようとギャン泣きする坊や

トリプル P でこういう日常に平和を、家庭の治安が改善することが実際にある。今日もあったし、毎日ある。

そして、実は結構トリプル P が仕事に役立っている。
子どもに効く方法論は、組織の大人にも効く。ヒトに動いてもらうときに使える手段なんだなと思う。
この辺りの考察をじっくり言語化してみたい気持ちもある。

だから、もっと学んでみたい。
将来的にも思春期の子どもを持つ親向けトリプル P に救いを求める日がくるんだと思う。事前に予習しておきたいのもあります。

ということで、3 日間 9:00-17:00 のトレーニングを受けてくるのですが、わたしにとっては今回のトリプル P 提供資格チャレンジはまさにこれで。
高いし…がんがんやらないし…みたいない一見リーズナブルな発想を飛び越えて面白そうだからやってみよう!で踏み出した感じ。

さて、どんな経験になるかな。余すところなく楽しんできたいと思います。

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