経験か、やりたいことか、それとも…?転職思考法【脳内整理編】

前職の夢を見た。
眠りが浅く、次から次へといろんな夢を見る私。
でもまさか、前の職場が出てくるとは。

【夢 仕事 前職】

ぽち、っと。

「これからの人生、仕事を通じてどうやって切り開いていこうか、あなたは自問自答しているのでしょう」

自問自答か。そうか。
ちなみに見た夢は、体調不良で仕事をしばらく休んでいた自分が、久しぶりに出社するというシーンだった。なんとなく、先の見えない今の状況をあらわしているような気もする。

夢に前職が出てきたということで(?)少しばかり、自分の転職活動の話と、そのときの思考法を紹介してみようと思う。散々悩んだ私のように、転職活動が思うようにいかない人のヒントになれば幸いだ。

■入社後「違った!」と思うも…

私は新卒で、フリーペーパーを発行する会社に入った。
「ネタを取材して書く…おもしろそう!」と思っていたのもつかの間、入社前に話半分で聞いていた【営業7:取材3】が本当だということに気づく。

というか、仕事はほぼ営業。広告枠が売れなければ、媒体は発行できない。
発行できないということは、原稿を書いても載せられない。
迫りくるノルマと、街ネタをかき集めねばという焦りで、なかなかカオスだったことを覚えている。

◆◆◆

入社1年目から転職を考えていた私が、実際に動いたのは6年目のこと。
当時28歳。仕事にも慣れ、後輩ができ、ある程度余裕が出てきた頃に転職を考える。これ自体はよくあることかもしれない。

しかし、思い立ってから早い人と遅い人、2つのタイプがいると思うのだ。
(細分化したら、もっといろんなタイプがいそう)そんな私は圧倒的後者。とにかく腰が重い。よし!と気持ちを固めたものの、毎日毎日、転職サイトを眺めてはキープのボタンを押し、紹介された求人を見ては応募に踏み切れない。そんな状態が数カ月続いた。

■転職理由をあらためて考える

「なぜ、こんなに進みが遅いのか…」
さすがに自分のとろさにも嫌気がさしてきた頃、ふと思った。
転職理由を自分の外(「家族からすすめられた」「〇〇業界に転職した友達が毎日楽しそう」など)に求めていないだろうか?と。なぜ、転職しようとしているのか。転職して、どうなりたいのか。本来軸となるはずの理由が、完全に隠れてしまっていた。

そこで、次のことを試してみた。自分の内面を洗い出す作業だ。

まず、これまで仕事や、仕事以外で取り組んできたこと、または興味関心があることを書き出す。どんな小さなことでもいいから、ずらずらっと書いてみる。

次に、それらのなかでキーワードになっていることを見つけ出す。「共通点」といってもいいかもしれない。
いくつかに重なるワードが出てきたら、それはおそらく、自分が何か行動を起こすときや、考えるときの判断基準になっているはず。

そうしたら今度は、これまで応募した企業や応募したいと思った企業、少しでもそこで働くことをイメージしたことがある企業・組織を書き出していく。先ほどのキーワードと見比べて、だんだん、自分が仕事に何を求めがちなのか、何を優先したいのかが、なんとなくでも見えてくるのではないだろうか。

■自分にとって、プラス?マイナス?

少し整理したところで、今度はより具体的に考えてみる。

応募を検討している(していた)企業の求人やホームページなどを見ながら、今の仕事と比べて、そこに転職したら自分にとって何がプラスになるのか、もしくは何がマイナスになるのかをチェックする。
仕事のやりがいを挙げるのももちろん良い。でも、たとえばプラスの面では「通勤がラクになる」「土日祝休みの生活にできる」「営業ノルマから解放される」だったり、マイナスの面では「給与が今より低くなりそう」「中途入社だと研修があまりなさそう」「オフィスワークに慣れるか心配」など、働き方にも目を向けてみる。

転職することで生じるプラスとマイナスは、自分が判断軸になるからこそ振り分けられるもの。これを繰り返すことで、絶対譲れないもの・意外と妥協できそうなもの、など自分の本音がじわじわと浮かび上がってくる。

■求人の見方を変えてみる

求人を見るとき、仕事の内容や、やりたいことなどを考え、ああでもない、こうでもないと迷うことは誰しもあると思う。そこで、自分がまず何を基準に企業を見ているか、どんな働き方を実現したいのかを可視化してみる。そうすると、おのずと候補が絞れたり、迷いがなくなってきたりするのではないだろうか。

◆◆◆

ここまで書いたのは、あくまでも私個人の考えと実体験によるものだが、あらためて頭の中を整理したことで判断軸がハッキリし、転職活動を前に進めることができた。

もし今悩んでいる人がいたら、少し立ち止まって、もう一度じっくり向き合ってみてもいいと思う。焦らなくとも、答えは自分のなかにあるはずだから。


■この記事を書いた人
NAME:柿のタネ
泥臭い飛び込み営業と街ネタ取材という、「足で稼ぐ」タイプの仕事を新卒から6年経験。現在はWEBライターとして、クリエイティブ脳を必死に鍛え中。最近、韓国文学にハマっています。


「ITやモノづくりの世界を身近に感じてもらいたい」そんな思いでこのnoteを始めました。書き手は全員転職経験者。実体験にもとづくエピソードや、転職に役立つかもしれない小ネタ、気になるニュースなどをざっくばらんに更新していきます。気に入っていただけたら、ぜひサポートをお願いします!