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〈ランドスケープシアター(風景演劇)〉とは

ソノノチが近年つくりあげてきた独自の上演形態であり、「等速ではない時間」に着目している作品群。
この作品は、屋外の風景を舞台機構に見立て(パフォーマーは観客席から数十メートル〜数百メートル離れたところに現れる)、遠景を眺めるように鑑賞します。

言葉の定義として、「風景」は客観的に定義できず、主観的(私的)であることに加え、自然の中に街並みや人の営みが入ったものを指すとも言われています。

対して、「景色」は主に自然の要素のみで構成されたものを指すことが多い。景色はそこに存在していますが、「風景」は、人が知覚することで、初めてその人の目の前に現れます。

ソノノチは、この風景の主観性・唯一性に注目し、鑑賞者が人物(パフォーマー)だけでなく自然、そして建物などの人工物も含めた風景を、自身の関心や記憶に引きつけ、自由にフレーミングして鑑賞できるような作品を「ランドスケープシアター(風景演劇)」シリーズと呼び、2020年より発表しています。

その瞬間その場所にしかない唯一の風景を観客が主体的に切り取るように観るこれらの作品には、慌ただしい毎日の中にも自分らしいと思える時間の流れを回復できるようにとの願いを込めています。
日常の営みの中で演じられることで、その風景の中にあるすべてのもの(目に見えるもの・見えないもの)が共に立ち会い、居合わせることができる設計となっています。

Photo: Wakita Tomo

ランドスケープシアター(風景演劇)のポイントについてはこちら

過去の上演

これまでもソノノチでは〈ランドスケープシアター〉を上演してきました。
簡単にその履歴を御覧ください。

『風景によせて2020』

Photo: Wakita Tomo

上演レポート:http://landscape.sononochi.com/archives/381
[上演場所]
静岡県掛川市萩間の集落一帯(旧原泉第2製茶工場近くの茶畑付近)
[上演日]
2020年10月17日(土)・18日(日)11月14日(土)・15日(日)
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『風景によせて 2020』※記録映像用:

[創作プロセス・アーカイブの作品「アーカイブカード集」]

『風景によせて2021』

上演レポート:http://landscape.sononochi.com/archives/381
[上演場所]
旧質美小学校(質美笑楽講)(京都府船井郡京丹波町質美上野43)中庭、および小学校の外に広がる風景
[上演日]
2021年2月27日(土)・28日(日)

『風景によせて2021 はらいずみ もやい』

Photo: Wakita Tomo

上演レポート:http://landscape.sononochi.com/archives/615
[上演場所]
泉公会堂付近(静岡県掛川市黑俣62周辺)
[上演日]
2021年11月20日(土)・21日(日)
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『風景によせて 2021 はらいずみ もやい』※記録映像用:

[創作プロセス・アーカイブの作品「プロセス便」]

[創作プロセスを展示「えんをめぐる」の開催の様子]
デジタルアーカイブ:http://landscape.sononochi.com/archives/746

『風景によせて2021 かわのうち あわい』

Photo: Koma Yurika

上演レポート:http://landscape.sononochi.com/archives/801
[上演場所]
惣河内神社及びその周辺(愛媛県東温市河之内甲4876)
[上演日]
2022年3月26日(土)・27日(日)

[創作プロセス・アーカイブの作品]
かわのうち あわい(完全上演台本)

『風景によせて2022 たびするつゆのふね』

Photo: Wakita Tomo

上演レポート:http://landscape.sononochi.com/archives/1054
[上演場所]
「旧掛川市JA原泉支所」付近一帯(静岡県掛川市孕石60-2)
[上演日]
2022年11月19日(土)・20日(日)

[創作プロセス・アーカイブの作品「プロセス便」]


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