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オススメ映画を紹介するよ! 門脇麦はまだ遠い編

若き実力派でありながら、個人的にはまだ理解できていない門脇麦さん。今回は4本紹介します。

愛の渦

門脇麦ブレイクのきっかけとして知られている「愛の渦」。振り切った過激な演技と、その対極にある繊細な内面を見事に演じ、各種新人女優賞を受賞しています。話題になったのが大胆な絡み多数の映画でありながら、その後朝ドラなど活躍の場を広げて行けたのは、演技力の確かさが認められたからなのでしょう。勿論その思い切りの良さも。

「愛の渦」については別記事でも書いています。是非お読みください。

さよならくちびる

小松菜奈演じるレオとのフォークデュオ「ハルレオ」の解散ツアーを追ったロードムービー。ハル(門脇麦)のレオに対する思いが胸を打ちます。何より、「ハルレオ」はリアルに曲をリリースしていて、小松菜奈とともに門脇麦の音楽的才能も垣間見れます。

「さよならくちびる」も別記事で書きました。小松菜奈メインですがお読みください。

あのこは貴族

都会に生まれ、箱入り娘として育てられた20代後半の華子。「結婚=幸せ」と信じて疑わない彼女は、結婚を考えていた恋人に振られ、初めて人生の岐路に立たされる。あらゆる手段でお相手探しに奔走し、ハンサムで家柄も良い弁護士・幸一郎との結婚が決まるが……。一方、富山から上京し東京で働く美紀は、恋人もおらず仕事にやりがいもなく、都会にしがみつく意味を見いだせずにいた。そんな2人の人生が交錯したことで、それぞれに思いも寄らない世界がひらけていく。

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門脇麦演じる華子は、タイトル通り一般人からしたら「貴族」レベルであるものの、夫となる幸一郎は本物の貴族階級。そのギャップにいつしか悶々とした生活を送ることになります。一方田舎出身ながら東京でなんとか水面にもがき上がり、呼吸をしている美紀(水原希子)。この2人がたった2回邂逅します。最初は幸一郎の婚約者と元カノとして。次は東京の街中で偶然に。そこでドラマチックな出来事や会話が起こることもないのですが、2人にとっては人生の転換点となります。一瞬のシスターフッドが、確かに2人の間に存在し、爽やかなラストにつながっていきます。

門脇麦のちょっと浮遊感のあるキャラクターが華子にぴったりだし、世間的に彼女に求められている役柄なのかなあって感じました。

華子と美紀の関係性が主軸ではありますが、それぞれの親友役として石橋静河、山下リオも好演しています。山下リオは主人公のお友達キャラ的な立ち位置が多いような気がします。

ほつれる

夫・文則との関係がすっかり冷え切っている綿子は、友人の紹介で知りあった男性・木村と頻繁に会うようになる。ある日、綿子と木村の関係を揺るがす決定的な出来事が起こり、日常の歯車は徐々に狂い出していく。

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加藤拓也監督と言えば、「わたし達はおとな」でイライラ度限界突破の登場人物を見事なまでに作り上げた、褒めていいのかわからない監督です。登場人物全然共感できませんでしたから(多分それが狙い)。

本作でも、お尻の座りの悪さは抜群。綿子(門脇麦)と夫とのギスギスしたやり取りは聞くに耐えません。言ってしまえばこの映画はそのギスギス感や居心地の悪さを楽しむための映画だという、誰得?って感じです。映画としての完成度は高いと思いますが、今後この監督の映画の方向性はずっとこのままなのでしょうか。

因みに途中、ワンショットだけ出てきたシーンを、越谷レイクタウンだと見抜いた自分は凄いと思います。

最後に

ここまで書いておいてなんですが、門脇麦にバチコーンとはまった映画ってまだないんですよね。「愛の渦」は凄いし可愛いし、「さよならくちびる」の音楽は大好きで毎日聴いているくらいなのですが。「あのこは貴族」じゃないですけど、門脇麦に求められている少し陰や含みがあったり、何かに耐えていたりする女性っていう役柄にピンとこないようです。コレはあくまで好みの問題なので、役者としての才能は疑う余地はありません。ピンとくるまでまだまだ見ていきたいと思います。

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