オススメ映画を紹介するよ! 大人だけの嗜み編
今回は、R18+など、年齢制限のある映画を紹介します。当然性的描写があったりしますが、それ以上に作品として面白かったり印象に残ったものです。大人以外は視聴注意です!
※一部【ネタバレ】しています。
お嬢さん R18+
この映画、滅茶苦茶面白いです。簡単に言うと詐欺師とその手先として潜り込んだスッキが、いかにして「お嬢様」を手中にし、財産を手に入れるか、と言う物語なのですが、当然騙し騙されがあるわけで、その虚々実々の騙し合いが息をつかせません。3部構成になっているのもミソで、スッキ、秀子それぞれの視点から語られる物語さえ、果たして真実なのか。
そしてR18+たる性的描写は、回数こそ少ないですが、美しく、愛らしい。誰もがスッキを好き(ベタなダジャレ…)になること間違いなしです。さらにこれらのシーンを含め、全体に淫美な雰囲気を漂わせる根源とも言えるのが、登場人物の話す日本語です。もともとイギリスが舞台であった原作を、日本占領下の朝鮮に翻案、結果として日本かぶれした人々が、辿々しい日本語を喋るという、滑稽さを醸し出しています。さらにある登場人物に卑猥な文章を日本語で読ませ、変態趣味である男たちが日本語で反応したりする場面は、いやらしくも悍ましい欲情を露わにします。けっして日本批判とかいう安易な使い方でなく人の愚かさまでも映し出すパク・チャヌク監督の手腕には脱帽です。
後半はエロだけでなくグロな描写も冴え渡ります。「映画」として楽しすぎる作品です。大人は是非ともご覧ください。
愛の渦 R18+
門脇麦が大胆な演技で注目を浴びた本作。登場人物がほとんど裸のままというぶっ飛んだシチュエーションで、エッチなシーンが続出します。複数の絡みを上からグルグル映すショットはまさに「愛の渦」。門脇麦もなんの衒いもなく、「◯◯◯」と叫んでいます。
今回紹介する映画の中でも、特に性的描写は激しいのですが、見ているうちに気にならなくなっていきます。それよりも、それぞれの「駆け引きや嫉妬」など、人間の本性が露わになってくると、それは誰にとっても普遍なことだったりして、コチラまでいたたまれなくなってきます。特にラストシーン、身体で通じ合っていると思っていたニート(シン・仮面ライダー池松壮亮)と女子大生(門脇麦)の決定的な心のすれ違いは、表世界での立ち位置の格差をも炙り出し、「うわぁ」ってなります。それが現実です。
うみべの女の子 R15+
R15+ですが、直接的な表現はかなり多いです。中学生という設定が信じられない無軌道ぶり。いろいろな中学生いると思いますが、最近は真面目な子が多くなっているのでは。地方による違いはありながらも、ヤンキー文化は衰退しているはずです。でも映画の中には金髪ヤンキー中学生必ずいるんだよね。
まあそれは物語としてしょうがないとして、この磯辺という男に共感できなくて。途中彼の内面が窺える部分もありますが、小梅に感情移入していると磯辺のクズぶりにイライラしてきます。磯辺を演じる青木柚は時折神木隆之介に見えたり。神木くんはこの役受けないだろうなあ。前田旺志郎は「彼女が好きなものは」と同じくいい人役。中田青渚が小梅の親友役としてお笑いやったりします。前田旺志郎も中田青渚も地味に売れっ子ですね。
ロマンスドール PG12
PG12ですが扱っているのがラブドールということでラインナップに入れました。主人公の哲雄は高橋一生、園子は蒼井優が演じます。前半は2人の出会いなど、コメディタッチで進行します。高橋一生は飄々とした役が似合っていますね。ボソッと面白いこと言ったり、独白(クララが立った!)したりします。「花とアリス」の頃から蒼井優好きですが、相変わらず可愛いですね。超顔小さいし。
中盤以降は2人の間に不穏な空気が流れ、死と生を考える深い展開に。互いに身体を求め合う激しいラブシーンも、意味あるものとなっています。
途中まで、哲雄がラブドールを作っているのが園子には内緒になっているのですが、パートナーのに職業隠し切るのは至難の業ではないでしょうか。同僚のお葬式にも行ってるんだからバレると思うんだけどな。
明け方の若者たち R15+
わりと清楚だったり、明るい元気な役のイメージがある黒島結菜が、ヒロインとしてかなり生々しいラブシーンを見せます。そのあたりでR15+なのかな。
物語自体はおそらく誰もが体験するであろう青春時代、そして社会人となっていく「明け方」を生きる若者たちを描いたストーリーで、少なからず共感性羞恥を味わうことができるはずです。黒島結菜と北村匠海のこそばゆい恋愛映画と思わせておいて、途中とある理由で彼女が退場してからも、”僕”の生活は続きます。大学時代の名残りを持ちつつも、会社や仕事に軸足が移っていく社会人の、何とも言えないあの頃を淡々と描きます。刺さる人も多いと思います。歳をとりすぎていますが、自分も少し刺さりました。
実はDISH//のライブをちょっと見たこともあって、北村匠海には好印象を持っています。役者さんとしてもいいですよね。
因みに「ある夜、彼女は明け方を想う」というスピンオフがあり、彼女側視点のストーリーです。今泉力哉監督作品に多数出演している若葉竜也も出ていますが、ちょっと使われ方が違うと思いました。特に見なくてもいいかな。
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