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ソムリエホストがセブンイレブンワインを飲み比べ(白ワイン編)

仕事帰りや休日に、便利なコンビニで買えるワイン。
僕なりに皆さんへのおすすめをまとめようと、前回の赤ワイン編に続き、第2弾の白ワイン編です!

今回レビューするのはこの白ワイン4本です。

【大変だけど、愛おしい。】
アンデスキーパー ソーヴィニヨン・ブラン
【なんだかヒューヒューです】
ヨセミテ・ロード シャルドネ
【失恋の気分に浸りたいときの一本】
Kapuka Marlborough ソーヴィニヨン・ブラン
【ステイホーム、ブランチに夏を感じる】
ベリンジャー ピノ・グリージョ

【大変だけど、愛おしい。】

アンデスキーパー ソーヴィニヨン・ブラン

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水のように透明、かすかに薄く明るいイエローがかった色味。
ザ・ソーヴィニヨン・ブランという青々しい酸味、青りんごの葉にような、軽い香りです。

一口含むと、ついこう言ってしまうでしょう。
「ちょっと!おばあちゃん、このリンゴまだ食べごろじゃないよ!」

でも二口目からはまた違った趣です。小さな子供が、口の中で元気よくはしゃいでいる感じ。子供が部屋を散らかしたままお昼寝をしてしまったような余韻が残ります。毎日向き合うと疲れてしまうけれど、やっぱり愛おしいなと思える家族の感じ。家族で料理を作りながら軽く一杯、みんなでテレビをみながら軽く一杯。何気ない日々の、愛おしい時間に寄り添ってくれる一本です。


②【なんだかヒューヒューです】

ヨセミテ・ロード シャルドネ ¥570

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90年代後半、「ヒューヒュー!」を連呼するCMで爆発的にヒットした「桃の天然水」。流行語大賞にも選ばれたことでご存知の方も多いとは思いますが、そのシリーズに「りんごの天然水」があったことはご存知でしょうか?これはあれです。

色味は①に似ていますが、イエローは少し濃いめ。
香りは控えめですが、ほんのり薄い白ブドウ、香草のようなニュアンスも感じられます。
酸味も控えめで、まろやかで口当たりの良い印象です。余韻は非常にあっさり。

休日、朝から軽く飲みたいときに、クロワッサンなんかと一緒にいただきたい一本です。


③【失恋の気分に浸りたいときの一本】

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Kapuka Marlborough ソーヴィニヨン・ブラン ¥880

ワイン好きの方はお気づきかもしれませんが、マールボロはニュージーランド最大のワイン産地で、この地域で最も栽培面積が広い品種がソーヴィニヨン・ブランです。セブンイレブンで買えるのはテンションが上ってしまいます。期待値もかなり高いこの一本ですが、タイトルからお察しいただける通り、僕は失恋してしまいました。

色合いは薄いイエロー、少し緑がかった印象。
香りは焦げた木のようで、ピーマンや青りんごといったソーヴィニヨン・ブランの青々しさも感じられます。
口に含むとアルコール感が非常に強く、余韻を感じるまでもなく体内で爆発したアルコールが鼻からも口からもガンガン抜けていく。そんな感じです。

フラれた気分です。これ以上飲みたくないけれど、あえて料理に合わせるならばカプレーゼでしょうか。バジルの代わりになると思います。


④【ステイホーム、ブランチに夏を感じる】


ベリンジャー ピノ・グリージョ ¥880

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これまでの4本の中で一番色合いの面積が広いです。キラキラとした輝きのあるイエロー。
香りをぐーっと吸い込むと、そこには海。海、海、海。それぞれの海の記憶がきっと蘇ります。僕は大洗の海を思い出しました。
離島で作られたワインには、潮っぽい香りのものがありますが、そういったニュアンスを感じます。海の潮風のしょっぱさだけではなくて、じんわりあま~い香りも感じられます。

口に含むと不思議と甘みより酸味を強く感じます。
香りは甘ったるいのに、味は酸味が強い。僕が思い出したのは、昔のホストクラブ。
今はそんな飲み方をしないのですが、昔はスパークリングワインやシャンパンを一気飲みしやすいようにネクターで割って飲んでいたんです。その薄まったネクターの味をふと思い出しました。

しかし、とにかく海を感じます。
なかなか出かけることも難しい状況ですが、お天気のいい日にご自宅で夏を感じられる一本をお試しください。


色んなことを好き勝手に言ってますが、結局はすべてのワインを愛してます。
表現が独特だし、自由すぎやしないか、と思うこともありますが、なんだかんだ言って、僕はすべてのワインん愛してるんです。飲食店の営業も難しい社会状況ですが、ワインでみんなを笑顔にしたい、楽しいワインの世界を共有したい。そんな気持ちで、また皆様にお会いできる日を楽しみに僕は日々粛々とワインに向き合っています。

それまでは、「ワインもそれぞれ、解釈もそれぞれ。セブンイレブンいい気分。」と口ずさみながら、コンビニワインを楽しんでみてください。

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