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🇨🇭ソムリエのスイス代表決定!

 6月にASI ヨーロッパ アフリカ ソムリエ コンクールのスイス代表選考会が開催され、ミカエル・グラウ氏が優勝し、11月にセルビアのベオグラードで開催されるASI ヨーロッパ アフリカ ソムリエ コンクールにスイス代表としての出場権を獲得しました。

ASI ヨーロッパ アフリカ ソムリエ コンクールのスイス代表選考会は、ソムリエとしての専門知識・技術・ホスピタリティを競うコンクール。

ワイン醸造・ワインに関する法律・土壌地質学・植物学・ブドウ栽培法・気候学に至るまで幅広い理論及びブラインドテイスティング・ワインサービス全般の筆記・口頭・実技審査が行われます。

ミカエル・グラウ氏の実技審査

ミカエル・グラウ氏は、2022年 フランスのソムリエ コンクールのファイナリストでもあるため、フランス国内でフランス代表として期待されていました。

しかし、彼は勤務先がスイス ジュネーブの”ホテル ボー・リヴァージュ”のチーフソムリエを4年以上勤めている縁からスイス代表としての道を選びました。

ミカエル・グラウ氏は、ワインを表現する言葉が豊かで詩的でありながら分析が科学的かつ緻密でわかりやすいのが特徴です。

しかし、ASI ヨーロッパ アフリカ ソムリエ コンクールやASI 世界最優秀ソムリエ コンクールでは、母国語以外の言語を選んで臨まなければなりません。

なので彼の母国語はフランス語のため英語で臨むこことなります。

このことについて彼は、「私は英語が好きで、むしろ英語でワインを表現することが得意なのです。その理由はジュネーブという国際都市の宮殿と呼ばれる場所で勤務しているので英語で世界中のゲストに接することが多いからです。」

秀逸なテイスティングコメントを述べるミカエル・グラウ氏

審査委員長で2013年 ASI 世界最優秀ソムリエコンクール優勝者のパオロ・バッソ氏の講評。

「今回の審査基準は、従来の審査基準を踏まえながら、世界的に若者のワイン離れが進むなか、そのターゲット層にいかにわかりやすくワインを説明してオーダーしていただくためのスキルを見極めることに重点を置きました。」

また、優勝者のミカエル・グラウ氏へのアドバイスとして。

「私自身が世界チャンピオンになった経験から、ソムリエにとって世界的なソムリエ コンクールの扉を開くチャレンジは、キャリアを飛躍的にアップするための重要な瞬間です。

このチャレンジの背後には、家族の立場から見ても、長年の勉強と仕事のサポートなどの献身と犠牲があります。

なので世界的なソムリエ コンクールでは、コンクール独特の雰囲気で不安を感じることがあるでしょうが、このことを思い出してリラックスして臨んでください。」

審査委員長のパオロ・バッソ氏(左)とミカエル・グラウ氏

最後に、国の代表を決める選考会は、多くの観客のなか緊張した環境で行われます。

しかし、スイス代表選考会はアットホームで、ひとりひとりのソムリエが審査員からリスペクトされ、実力がいかんなく発揮できるように配慮されており、スイスのお国柄を感じました。

スイス代表選考会の出場者と審査員

私の友人であり、スイスチャンピオンのレザ・ナバブー氏に勝ってスイス代表になったミカエル・グラウ氏には、ASI ヨーロッパ アフリカ ソムリエ コンクールでの健闘と優勝を祈っています。

🇨🇭スイスワイン それはワインラバーに残されたファイナルフロンティア

お読みいただきありがとうございました。

アビアント(à bientôt)

この記事の執筆者
🇨🇭ソムリエ シャスラ
スイス プロフェッショナル ソムリエ協会(ASSP)所属ソムリエ/国際唎酒師(英語)/世界唎酒師コンクールクォーターファイナリスト


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