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好きな詩

好きな詩


草原の ど真ん中の一本道を
あてもなく 浪人が歩いている

ほとんどの奴が 馬に乗っても
浪人は 歩いて草原を突っ切る

早く着くことなんか目的じゃないんだ
雲より遅くて充分さ

この星が浪人にくれるものを 見落としたくないんだ
葉っぱに残る朝露 流れる雲
小鳥の小さなつぶやきを 聞き逃したくない

だから 浪人は立ち止まる
そして また歩き始める


山田洋次 監督
『十五才 学校Ⅳ』より
2000年


映画の「学校Ⅳ」に登場する
引きこもりの青年が、不登校の主人公に贈った詩です。

学生時代から、社会の流れに乗り切れず、
大人になってしまった僕には沁みる内容の詩でしたので、ここに紹介。


『この星が浪人にくれるもの』

特にこの一文が大好き😊
世間や社会の流れからは外れていたとしても

本当に大切なものとは強く強く結ばれているような気がしました。

浪人も、星も
互いの存在に気がついていて
思い合っているような気がしました。


浪人とは、もちろん君のことね

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