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O脚、変形性膝関節症~足部から変えていく~

今回は臨床で診る機会が多い変形性膝関節症、O脚について書いていきたいと思います。

今回のテーマは「足部から変えていく」がテーマです。

まずは足部の機能を知る必要性があります。

今回実際の患者様の右足部評価時に撮影したものを使います。患者様から了承は得ております。

患者様の症状の簡単に、、、

・荷重時に右膝関節、特に鵞足部に痛みが生じる。             
・平地歩行は良くなったが、階段昇降時に痛みが生じる。           

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写真からわかるようにいろいろの徴候がみられます。

色々あげることができると思いますが、今回は少し絞っていきたいと思います。

まず気になる点として挙げるとしたら足部の外転位です。

普通の状態であればまず後方から見た際には前足部は見えないのが正常です。この前足部が見える現象を「Too many toes」といいます。この症状がみられる人に多いのが後脛骨機能不全(PTTD)です。

次に距骨下関節の回内位です。距骨化関節の回内評価を赤い線で表したものがこちらです。

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正常では約10°程度ですがかなり大きくなっているのがわかります。次に荷重時の写真を挙げたいと思います。

かなり大きく回内が見られます。この状態での歩行を繰り返すことにより脛骨が外側へと傾斜し膝関節にストレスが生じます。また足関節背屈制限も見られるため階段昇降時にknee-in,toe-outが生じます。

今回行ったアプローチは2つです。
①足関節背屈可動域を広げる(距骨誘導)
②足部内在筋へのアプローチ

この2つのアプローチ実施後の写真をあげていきます。まずは立位です。

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回内位が減少、前足部の見え方が大きく変化しているのがわかります。次に荷重時の写真をあげていきたいと思います。

明らかに回内位の減少、足部の外転が減少しています。この2つの要素が減少したことにより脛骨の外方への傾斜が減少しO脚も軽減することが可能となってきます。


以上の事から変形性膝関節症、O脚へのアプローチに足部からのアプローチが有効であると立証することができました。ぜひ臨床でも足部の評価を行うようにしてください。

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