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【倍速視聴】ブルース・ウィリスvs上原亜衣【チラ裏】


映画なり動画を倍速で視聴することが最近のムーブメントでそれが、やれ視聴の仕方が変わっただとか、消費主義への傾倒だとか、Z世代はタイパ偏重主義で理解できないだとか大変な謂れようだなと思う。

こういう話題に言及する事自体が矛盾してるんだろうけど、一言文句を言わないと気が済まないのでここにチラシの裏として落書きしておきたいと思う。たぶんこの手の事にやたら文句を付けてくるのはAbemaPrimeとか見ている層だと勝手に思っている。最もインスタントに精神的ストレスを感じたいならアベプラを見よう。

コールドシャワーは身体的ストレスを短期的に自らに与える事で、精神的ストレスを忘却させ軽減させる効果があるらしいが、アベプラを見れば高濃度な精神的ストレスで酷い現実を幾分かマシなものと思えるのかもしれない。

ともかく何で今更こんなものが槍玉に上がるのかといえば間違いなくサブスクのせいだろう。元々映画なんかせいぜい邦画の恋愛系以外見ないような層が、知り合いとの話題作りのために無量大数の作品を見るようになれば作品を理解するどころかまともに視聴する事すらできない。

ほら、なんかボーイミーツガールでヒロインが理不尽に死んだりして、主題歌がbacknumberみたいな感じの。やば、めっちゃエモい〜!みたいな。

別に彼らの事を非難したいわけではなくて、そもそもこれって今に始まった事なの?と疑問がずっとある。昔から話題作りの為に映画を消費するという作法はあるわけで、バライティ番組なんかもっぱらそれが本義と言っても過言ではないし。そこに社会批評なり主義主張なり製作陣として、表現者としてあったとしても、一般視聴者からすりゃあ、明日学校で友達と話す為の話題でしか無かったはず。


そういう消費の仕方は昔から伝統としてあって、それは国民的メディアという理解で共有されていたもので、最近になってサブスクサービスで地上波的な意味での一般メディアから映画に移っただけにすぎないというのが個人的な見方なんだけど。

ま、簡単に言えば地上波の週末のロードショーでみんなでコマンドーとか沈黙の戦艦を見てたのが、ネトフリでジョーカーになったとか、アマプラでブラックパンサーになったみたいな話じゃないかな、っていう。

つまり元から作品視聴なんかハナからしない層がバライティ番組や地上波ドラマ、週末ロードショーの「地上波放送界隈」から映画、海外ドラマ主体の「サブスク映画界隈」にスライドしただけじゃね。っていう。


だから個人的には全く倍速視聴なるものを問題視できないんだけど、ある意味オッサン的忠告が一つあって、それはそのような消費の仕方はかなりもったいないという事。

それは映画が好きで映画論説を書いている人にも言える。趣味であるから、映画を「理解しよう」と努めている人にも言いたい。例えば自分の解釈が正しいかどうか解説をネットで漁ってみたり、アニメだったら岡田斗司夫の動画で答え合わせしてみたり…。

これも、まあ個人的にはだけど、倍速視聴している人々と負けず劣らずな、もったいない視聴の様式だと思う。映画でも映像全般でも、この手のものは総合芸術だから…アナタが衝撃を受けたなら、それがアナタにとって大事なんだという事。それを大事にしてほしい。

人との話題作りの為にセコセコ飛ばし飛ばし見たり、ウンチク競争の為に一生懸命粗探ししてみたり、まるで馬鹿みたいな時間の無駄だと思う。

突き詰めて言ったら結構そんなの自分の血肉にならない、他人との椅子取りゲームの材料でしか無いわけで。大事なのはアナタ自身がその作品をどう思うかってコト。

押井守が結構面白い事言ってて「映画というのは理解できる必要すら無いんだ」って。これ重要なポイントで見たときのフィーリングでどう感じるか?が大事で「それが何を表現しているのか」が理解できたとき、その作品を卒業する時なんだって事で。つまり理解できたら、映画の消費耐久性を使い果たした時だっていう事。

こう考えると視聴したときにどういう環境に置かれていたかが結構大事だってわかる。映画をまともに視聴する能力的蓄積や環境がなければ、本来得られる衝撃的な体験もなくなってしまう。

消費する=理解するにも長い時間映画を見続ける訓練は必要だし、表現を受け止めるだけの知的・感受性的な度量も必要だとすれば元々そんなに多くの人が受容できるカルチャーではないのかもしれない。


まあ、でも。そもそもオカシイだろって思うのが、倍速がダメだとかシタリ顔で語ってるオッサンが、例えばAVで言うなら「上原亜衣の潮吹き動画」をジャンプせずに見ているとは思えないこと。絶対飛ばしながら見てるだろお前。怒らないから正直に言いなさい。

作品視聴の従来の精神を貫くなら最初のインタビューから絡みまで全部見ろや、って話でさ。もし全部見てるんなら俺の負けを潔く認めなきゃいけない。でも捲れてっから。最近のエロ動画サイトはアナリティクスはどこがピークのシーンか表示されんの。

でも、これって凄く参考になる思考実験で。上原亜衣の潮吹きシーンは皆んなが知っている映画で言えばアルマゲドンのラストシーンみたいなもんだと思う。

つまり。上原亜衣「イク〜!」プシャー(ドゥワナァクロ〜ズマィアーイズ♪)みたいなさ。なんかさ、言いたい事わかるっしょ?

どっちも共通してるのは皆、何回も見てるってこと。

金曜ロードショーで放映中に途中参加しても最終的にハリーがAJの代わりに隕石を爆破するシーンでちょっと泣きそうになるし、上原亜衣がどんな人となりか何となくわかるからハイライトシーンで興奮しちゃう。

それはどっちも同じこと。繰り返しの視聴で得られた蓄積を元に映像体験してるってコト。だからショートカットしても価値は失われない。

なんか世界一下品なチラ裏的お気持ち表明になってしまったが、そこの疲れているアナタがちょっと笑えたなら幸いです。では。














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