見出し画像

仕事に興味が持てないから困っているんだ

新人研修をしていて思うことがあります。研修中にはあまり能力の差が無いように見えるのに、数年後に見違えるようになって活躍し始める人とほとんど成長していない人がいるんです。才能や能力に大きな差が無いのになんで?と不思議でした。自分なりに色々考えたり観察していた結果、一つありそうだなと思ったのが、発する疑問の数だなと。

例えば、ITの運用現場で
「hoge-web03というサーバーでCPU使用率が70%以上超えた」
というアラートメールが届いたとしましょう。
あまり成長しない新人は
「これは3分間注視し、再発しなければそのままクローズする」
という「手順」にしか興味が無いようでした。

しかし成長していった人は
・hoge-web03 があるってことは01/02もあるはずだよな。
どういう構成なってるんだっけ?
・他のhostではCPU負荷かかってないの?
・これは初発?それとも過去に挙がったことある?ちょっと過去履歴も追ってみよう
・その時の状況と今の状況は似ている?結局何が原因かは判明したのかな?
・なぜ70%を閾値に設定しているのだろう。その経緯ってなんかあったけ?
・他のホストでも同じくらいの閾値なんだろうか?
・hoge-web03は普段どんなプロセスが動いているんだろう。高負荷が起きるとしたらどんなケースがあるだろう
・メモリはどれくらい積んでるんだっけ?そちらは負荷上がってないかな?
といった事に興味を持って、全てでは無いにせよ疑問を解消しようと行動していました。
運用チームのリーダーであればまた違う視点の疑問がワラワラと出てくると思います。
もちろん、日々の業務でいちいちこんな事を考える余裕は無いと思っているかもしれませんが、上位層の人たちはこれらのことを
「当たり前」のこととして脳内処理しています。

恐ろしいことに・・・
メキメキと上達する人は1つの情報に触れるたびにとんでもない疑問が頭の中で生まれており、それを抱えながら仕事をしています。だから成長する。

たった一通のメールからでも、考えている量が桁違いなのです。
これが数年という時を重ねるとものすごい差となって現れます。
でも、これって誰も教えてくれないんです。
なぜかって、できる人は
「そんな事は当たり前で他の人も同じように考えているだろう」
と思っているからです。

興味ないものの学習は苦痛

じゃあ、どうやったら質問ができるようになるのか。よくある意見に
「嫌いなものでも興味を持てるように努力する」というものもあるのですが、興味が持てないから困っているということもあると思います。嫌いな事はお金をもらえたとしても勉強するのは苦痛なものです。好きで無いものを好きなものにするにはどうしたらいいでしょうか?

それでもちょっと前進する方法

一番有効なんじゃないかな?と思うのが自分が好きなものと関連づけるというものです。たとえばあなたがポケモン好きだったと仮定するとこんな感じで思考を進められるのではないでしょうか。

「ポケモンでいうとこのCPU 70%以上ってどういう状態なんだろう?100%超すと戦闘不能になるって事?あれ、サーバにとって戦闘不能になるってどう言う事だ?停止しちゃうって事?でも120%とかになってもサーバーが停止することってないよな・・・」みたいな感じ。

ここまで考えることができれば、

「CPU100%以上になると、何が起きるのか?」

「なんで、CPU100%を越してもサーバは落ちないのか?」

「サーバーが落ちる条件とは何か?」

といった疑問を得ることができます。大事なのは考えるきかっけを何としてでも作り出すってことが大事です。疑問を抱えながら仕事をするというプロセスが成長には必要不可欠なんです。自分の知らないものに触れる必要があるので、難しいのは当然なんですが、そこを乗り越えると新しい視界がまってます。

全てを好きな物に例えることは無理でも、疑問のきっかけを作ることはできる。疑問が出れば、悶々とする。それを解消しようと目を開けた状態で仕事をすると、その新人もきっと成長できるんじゃ無いかなと思ってます。

強制的に前進する方法

もう一つだけ紹介。スパルタ的な成長方法があります。それは仕事で「やらかす」事です。周囲にめちゃくちゃ迷惑をかける事です。自分は迷惑をかけた!という罪悪感で成長を遂げるケースもあります。(でもこれは避けたいですよね)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?