見出し画像

「今後やりたいこと」は簡単に嘘をつく

「7つの習慣」っていう有名な自己啓発本に以下のようなワークがあります。

自分の葬式にどんな人に、どんな弔事を読まれたいですか?それがあなたの真に望んでいることだ。

私はこのワークを実施しようとした時、自然と「特に無いな・・・」と思いました。どうしよう、次進まないなと思いました。皆さんも経験ないですか?そんな大それた目的なんて設定できます?

自分だけかと思ったら家族も同じように言うのです。人生の目的?そんなもんないぞと。普通にみんな平和に健康に暮らせれば、それでいいと。

あまり主語を大きくしたくはないですが、日本人の特徴として「長期的な人生のビジョンを描くのは苦手なのかも?」と思いました。

アメリカ人は社会に還元して自分の価値が分かると信じている

アメリカの自己啓発本を見ると、キリスト教の影響もあるのか、「社会に貢献する、還元する」という意識が根付いているように思えます。「大いなる力には大いなる責任が伴う」というスパイダーマンの名言にも現れるように、自分に特殊な才能がある場合、それは発揮して社会のために役立てなければならないと考えているようです。そうすると、人生の目的というのも「自分は最終的にどのような形で社会貢献するのか」というものの言い換えになります。

一方日本人は会社、家族、地域に自分の存在意義を見出してきた

一方で日本人は会社組織、近所付き合い、家族に自分の存在意義を求めてきました。もうお分かりですね?今のトレンドはどれも分断が進んでおります。会社にコミットしようものなら「社畜」と叩かれ、近所付き合いは「面倒ごと」として扱われ、家族とは核家族化が進み疎遠になっています。なので、ここ数十年は「個人の力を高めよう!」というのが大きな流れになっています。そうすると人生の目的なんて大それたものは設定できません。個人の欲を満たすだけなら人生の目的なんて不要なんです。

大半の日本人のマインドセット

1つは「年収xx万を目指す!不労所得を得る!働かなくても良い状況を作り出す、FIREしたい・・・」といったビジョンを持つ。その後のことは全く考えられてない。

もう1つは、「目標なんて持たんで良い、今を噛み締めよ」という人生の目的を設定するのを放棄する方法。だいたい、どちらかじゃないですか?

なぜそういえるかというと、どちらも私の辿ってきた道だからです。

私は2つとも経験をした後、どちらも違和感を感じました。前者はお金は手段であり、自分の幸せとはあまり関係ない。後者は好きなことをしているだけだと、「今後やりたいこと」がコロコロと変わります。短期間では楽しいんですが、どうもその場その場で流されているようで、なんか納得感が無い。やはり自分の人生に「ぶれない軸」、「信念」といったものを持ちたい。

「自分を活かす」というマインド

結局自分が次のマインドセットに進めたのは、時間を確保し、徹底的に自分を内省した後でした。自分が「将来やりたいこと」ではなく、「自分はどんなことをやってきたか?」を集めるんです。

人生を変えるマインドレコーディングという本のワークはおすすめです。

過去は一切関係ない、断ち切ろうという教えもありますが、過去にヒントを求めめる方法もありです。「今後やりたいこと」は簡単に嘘をつきますが、過去の自分の行動は嘘をつきません。自分が何に心を動かされたのかを丹念に掘り起こしてみるんです。そうすることで、「自分のカタチ」が分かってきて、自分はこういう特徴がありそうだ。じゃあこういう事をやってみたら面白いし、役立てるんじゃないか。という方法が見えてきます。

「本当の自分」はインドに旅して探しに行くものじゃなくて発掘するものです。もう、すでに存在しています。あとは気づくだけです。

今やっていることの「意味付け」ができる

自分がやっている事は仕事にしても家事にしても、「自分の人生に意味がある」と納得した状態で行いたいですよね。自分の事をきちんと知り、受け入れるということは時間がかかって労力もかかりますが幸せに直結すると思っています。なんか違うなーと自分の生活、人生に違和感を感じた方はぜひ、やってみてください。自分を深く深く知ることで、自分と社会との関係を意識し、最後には社会貢献に興味を持つようになります。そうなると、自分だけの人生の目的が見つかります。

この記事が参加している募集

#振り返りnote

84,948件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?