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DAY2:個人的な思い出/思い入れのある作品〜劇団民話芸術座『雨降り小僧』〜


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 「思い入れのある作品」を選ぶのは、なかなか難しいこと。
 これまで少ないながらにいろいろな作品を見たけれど、「思い入れ」を持つ作品は少ない。すべて等しく大切で、わたしの糧となる物語ばかりだ。(面白くなかったものや寝てしまったものも、そう。もちろん、えらく贔屓する作品もある!) 

 だから、演劇のプロたちの中で【演者】として関わった唯一の作品が、ちょっと特別な『思い出』なのだ。旅劇団さんの『雨降り小僧』。
 言わずと知れた手塚治虫の名作は、大人になってから読むと社会風刺を強く感じる。けれど、ほんとうの「やさしさ」を考えたときに、”一途な想い”に勝るものはないんじゃないか、とも思わせてくれる作品。

 記憶の彼方から裾を掴み引っ張り出した舞台の景色は、モウ太と雨降り小僧がさよならするシーン。その後に、舞台から見えた薄暗闇の客席。
 モウ太が泣き叫ぶシーンは強烈なインパクトだった。舞台袖に座ってそれはそれは静かに泣いていた。息を呑みながら泣いたのは初めてだった。

 ちなみに。わたしは手塚作品は『ジャングル大帝』以外は未読。子どもの頃、何度か読もうとしてはファーストコンタクトが「ちょっと苦手」で、それきりに。「火の鳥」とか表紙を見るだけでなんかこう、言葉にできないゾワゾワ感。胸のあたりがもにゃる。

 ただ、近々『リボンの騎士』にチャレンジする予定。「変身願望」を持つ身としては。こちらはその先に進むための登竜門だと思うの。知らんけど。
 サファイア、待っていて。なるべく早くそちらへ向かうからね。(積み上げた本を眺めながら笑顔)

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