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Google Merchant Center の承認率改善プロジェクト!運用とテクノロジーの両軸からWeb広告の成果技術を磨く。

こんにちは。note編集長の宮武 由佳(@udon_miyatake)です!今回は、アカウントデザインとテックスタジオのグループ長の対談インタビューをお届けします!

広告運用の社内エバンジェリストが集まる「アカウントデザインGr.」とフィード、タグをはじめとしたアドテク領域に知見をもつ「テックスタジオGr.」。4月の組織体制の変更で生まれた二つの部署が協力し、広告の成果改善プロジェクトを進めています。

現在進めているのは、Google Merchant Center (グーグルマーチャントセンター)の承認率改善のプロジェクト。一体どんなプロジェクトなのか?二つの部署が連携することで、どんないい効果が起きているのか?それぞれのグループ長にお話を伺います!

乾 周平@shupei1213)(写真右)
メディアソリューション本部 アカウントデザイングループ グループ長
大阪出身。2015年新卒入社。大阪営業所勤務。入社以来、運用型広告のコンサルタントとして、Web広告の運用に従事。2018年上期社長賞を受賞。2021年4月から現職。一児のパパで、休日は愛娘(1歳3か月)と一緒に公園に行ってすべり台で遊んでいるらしい。
坂本 惟(写真左)
メディアソリューション本部 テックスタジオグループ グループ長
山口県出身。2015年新卒入社。入社後は、クリエイティブ部署でLPやバナー、ツールの設計に従事。2017年から、アドテクノロジーに特化したチームに所属。2018年下期チーム賞受賞。2021年4月から現職。野球とコーヒーが好き。

▼オンラインでインタビューを行いました!

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―――ではまず、お二人の所属部署の紹介をお願いします!

:私はアカウントデザイングループのグループ長を務めています。アカウントデザインでは、Yahoo!、Googleといった媒体社さんとのやり取りをしています。営業や運用担当が、広告主さまからいただいた情報を媒体社さんに伝えたり、媒体社さんからいただく最新情報を社内に伝達したりと、媒体社さんと営業の間に立ち調整していく存在です。

メンバーは、もともと広告運用を経験していた人たちで構成されています。先ほどの業務に加えて、営業側から任されたいくつかの案件で、広告運用も行っています。今後、媒体社さんからいただく情報を活かして成果改善の事例をつくり、社内に展開していきたいと思っています。

坂本:私はテックスタジオグループのグループ長を務めています。主に、データフィード広告(※1)の設定や運用をしています。加えて、ITP(※2)関連の対策、広告タグなど計測関連の対応など、社内では営業支援という立ち位置です。また、SaaS領域だと、自社プロダクトの設定や運用も行っています。業務はかなり多岐に渡る部署です。

テックスタジオは、もともとエンジニア経験のないメンバーで構成されています。今は別部署に異動されましたが、前職でエンジニア経験があり、Criteo Expertでもある小野さんからノウハウを吸収し、0から学んでプログラムを書けるようになりました。Web広告の知識とエンジニアの知識、両方を持ち合わせたメンバーだからこそ価値が発揮できていると思っています。

※1:データフィード広告
データを自動で変換、配信してくれる広告のこと。Google ショッピング広告やGoogle 動的リマーケティング、CriteoやFacebookダイナミック広告などが該当する。
*LISKUL「データフィード広告とは?運用メリットや広告の種類、効果的な運用の方法を紹介」より
https://liskul.com/data-feed-ads-67040
※2:ITP対策
「Intelligent Tracking Prevention」の略。Apple社のブラウザ「Safari」に実装されている、トラッキング防止機能のこと。
*LISKUL「【Web広告運用者必見!】ITPとは?影響と対策方法を徹底解説」より
https://liskul.com/itp-37734

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―――二つの部署で一緒にプロジェクトを進めていると伺いました!

坂本:今進めているのは、Google Merchant Center (グーグルマーチャントセンター)の承認率改善のプロジェクトです。

Google Merchant Center とは、小売業の商品データを管理するGoogleのツールのことです。Webサイトで扱っている商品のデータフィードを登録することで、Google ショッピング広告など、GoogleのECサイト向けのサービスを使うことができます。

データフィードは、取扱商品をGoogle Merchant Center で管理するための情報で、商品の名前や説明、価格、在庫状況などが集約されています。そして、Google ショッピング広告は、データフィードの情報がもとになってユーザーの検索語句と紐付けられ、掲載される仕組みになっています。そのため、データフィードの設計が広告効果を最適化する肝となるんです。

しかし登録後に、データフィード内の商品が何らかの理由で不承認になると、広告の掲載ができなくなってしまうことがあります。例えば、画像に問題がある場合、「画像の品質が低すぎます」「画像が小さすぎます」といった理由で不承認になることがあります。

そして商品の不承認は、データフィード全体の品質悪化にもつながります。すると、表示回数が減ってしまうなどの現象が起きるんです。それを防ぐために、承認率を改善するためのプロジェクトを進めています。

▼Google ショッピング広告を掲載する流れ

【note見出し画像】宮武

―――ありがとうございます!それぞれの部署でどういった役割分担がありますか?

:アカウントデザインが、不承認率が高くなってしまっているGoogle Merchant Center のアカウントを抽出し、テックスタジオと一緒に改善を進めています。

ソウルドアウトでは、昨年度からYouTubeをはじめとした動画広告の提供にも力を入れています。お客様への提供・導入を大きく進められたため、Google社からはその点を評価をいただけています。それもあってか、EC領域でも手厚いサポートをしてもらっていますね。データフィードの専門チームの方から勉強会を開いていただいき、EC領域の運用改善に取り組んでいます。

勉強会の内容をもとにデータフィードのチェックリストを作成しました。社内の営業や運用担当にも展開して、このチェックリストをもとに、自分の案件がチェック項目を満たしているかどうか確認してもらっています。

▼Google データフィードのチェックリスト。現在、45項目もあります!

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坂本:「なかなか手が回っていなくて改善できていない」「よく分からないのでサポートしてほしい」という場合には、データフィードの専門チームである私たちテックスタジオがサポートしています。

また、不承認理由は、データフィードの問題ではなく、そもそもサイト側の問題であることも多いんですよね。データフィードは、サイトを読み込んで作られるものなので。例えば、画像の問題であれば、サイトに掲載されている画像サイズが小さい、画像に文字が重なっている、サイトの読み込み速度が遅い、などです。

そういった場合には、お客様にお伝えして、サイトを改修してもらったり、それが難しい場合には、画像をいただいて、データフィード上の画像と差し替えたりして対応しています。

▼NG画像の例(文字が重なっている、商品が分かりづらい、画像サイズが小さい)

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―――なるほど。プロジェクトの成果を教えてください!

坂本:ある企業さまでは、データフィードの不承認になっている画像を差し替えることで、承認率が78%から87%まで改善しました。ショッピング広告全体の表示回数は、44%増加しており、データフィードの一部の改善で、全体的な改善につながっていることが分かります。現在進めている真っ最中なので、これからどんどん事例が出てくると思います。

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―――二つの部署で協力して、さらに成果改善のノウハウを貯めていくことができそうです!今後、アカウントデザインとテックスタジオが協力することでどんないい効果があると考えていますか?

:そうですね。営業組織とは別に、広告運用とテクノロジーの専門チームができました。二つのチームの知識が合わさることで、これから成果改善の技術がさらに向上していくと思っています。

広告運用の視点では、決められたコンバージョン(※)の中で費用対効果を上げるため、広告アカウントの改善が求められます。配信キーワードを精査したり、広告クリエイティブのPDCAを回したり。でもそれだけだと、どうしても限界があります。

そのときに、そもそものコンバージョン地点を変えたり、ユーザーの層によって見分けられるようにしたりして、広告アカウントの機械学習に与えるデータを変えたほうがいいのではないか、という視点になります。例えば、ECのお客様であれば、既存会員なのか新規会員なのかで、売上単価が違う場合があります。それぞれを見分けることができれば、成果改善に結びつくかもしれません。

こういった知識に明るいのが、テックスタジオです。広告タグの設置などを工夫して、機械学習に与えるデータの環境整備をしていきます。広告の成果改善には、広告運用を得意とするアカウントデザインと、機械学習の運用を得意とするテックスタジオの両方の知識が絶対に必要です。

※コンバージョン
広告やサイトに訪れたユーザーが、広告主の定めた最終成果に至ること。資料請求、クーポン発行、体験予約、登録などがあげられる。
*LISKUL「いまさら聞けないコンバージョンの意味と、定義するためのチェックポイント」より
https://liskul.com/conversion-meaning-636

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坂本:乾くんの言ったとおり、アカウントデザインとテックスタジオが、それぞれの視点から意見を出し合うことが求められていますね。

例えば、Google ショッピング広告の改善をしたいとき。私たちテックスタジオは、データフィードや広告タグを設計するのは得意です。ですが、配信した結果のデータ分析、お客様の広告の目的に合った配信ターゲティングの設定など、リスティング広告を含めた広告運用を専門にやってきたアカウトデザインにしか分からないことがたくさんあります。

昨今では、Web広告は機械学習が進み、人の手で細かな調整を行わなくてもいい媒体が増えています。そんな中でWeb広告の効果を最適化するには、機械学習にどんなデータを与えるかが7割、人の手による広告運用の改善が3割の比重で重要です。これからもっと連携を深めて、お客様の広告の成果改善を進めていきます!


編集後記

アカウントデザインとテックスタジオ。それぞれの得意領域を活かした相乗効果に期待が高まり、今後がとても楽しみになりました!noteでも事例をどんどん発表していけたらいいな、と思っています。ありがとうございました!

【話し手:乾 周平(@shupei1213)、坂本 惟/取材・執筆:宮武 由佳(@udon_miyatake)】

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