玉露と和菓子とお花の会 ― 冷煎花茶会を開催
こんにちは。遠藤霜空です。
煎茶道 黄檗売茶流 準師範、日本茶インストラクターとして活動しています。
今回のnoteでは、8月末に米山霜閑先生と共同で開催した「冷煎花茶会」についてご報告です。
「冷煎花茶会」と言う名前のとおり、夏の暑い季節に涼を感じていただくというテーマで開催しました。
お茶は、玉露をオン・ザ・ロックでお出ししました。氷を口よりも高く盛ったお茶碗に注がれる玉露は、見ているだけで涼しさを感じます。
お茶碗は、黄檗売茶流 オリジナルの平成茶碗です。どなたにも、お茶を最後まで美味しく、そして美しい姿勢で味わっていただけるお茶碗です。
玉露をオン・ザ・ロックで入れる際は、平成手前七景というお手前を行います。
玉露を淹れる基本のお道具に加えて、氷を器に盛って用意します。
さて、今回のお茶会のメインテーマは涼を感じていただくことでしたが、私はサブテーマとして「自己紹介」を掲げていました。
このお茶会は、米山先生と私が主催する初めてのお茶会でした。同じ年の同じ月に入門した私たちが、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行を挟み、ようやく開催することのできたお茶会です。
このような機会に、日ごろお世話になっている皆さんをお招きして感謝の気持ちをお伝えするとともに、あらためて私たちのことを知っていただき、末永くお付き合いいただきたいと思いました。
そこで、煎茶道の他に和菓子を習っていることをご紹介したく、和菓子の先生・安田由佳子さんにお願いして、このお茶会のために特別にお菓子を創作していただきました。
お茶会のテーマや設えのイメージなどをお伝えして創作いただいたお菓子がこちらです。
錦玉という和菓子で、寒天と砂糖を煮詰めて、冷やし固めたものです。レモン果汁を加えて、さわやかな風味に仕上げてくださいました。
菓銘は「初風」。風に吹かれて徐々に秋空の青さが増していく様子が表現されています。
お茶会のテーマである「涼」に加え、8月末ということで夏から秋への移り変わりまで表現してくださり、食べるのがもったいない程に素敵なお菓子でした。
私の茶名にある「空」の字から、このようなデザインにしてくださったのかなとひとりで喜んでいました。
米山先生は、通われている華道教室のみなさんにご協力いただき、会場にお花を活けてくださいました。
煎茶道も、和菓子も、お花も、昔は特別なものでなく、日本人の生活の一部だったと思います。今ではお稽古事となっている日本文化は全て、生活の中で密接につながっていたのでしょう。
そのため、私が煎茶道だけでなく、和菓子を習っているように、なにかひとつの日本文化に関わると、そこから興味が広がっていき、とても面白いです。
まだ日本文化にまつわる趣味をお持ちでない方は是非、煎茶道をはじめてみてください。別の趣味をお持ちの方は是非、煎茶道も生活に取り入れてみてください。
今回およそ70名ものお客様にお越しいただきました。多くの方が煎茶道に初めて触れる中、とても楽しんでご参加いただけたように思います。
最後になりましたが、このお茶会に関わってくださった皆さんに感謝申し上げます。
最後に私が開催している煎茶道教室のご紹介です。日本橋・人形町で 黄檗売茶流の煎茶道教室を開催しています。煎茶道だけでなく、日本茶インストラクターの知識を生かしたワークショップも開催しますので、是非遊びにきてください。
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