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衆院選の大阪府内19選挙区の振り返り

総選挙が実施された10/27から随分と日が経ってしまいましたが、
大阪府内の19選挙区を主に維新vs自公の戦いを中心に振り返ります


1区 維新:井上英孝  102113(55.2%)56347 大西宏幸:自民党

(大阪市:西区、港区、天王寺区、浪速区、東成区、中央区)
井上が5回目の当選(選挙区では2回目)

2区 維新:守島正  99277(68.3%)67833 左藤章:自民党

(大阪市:生野区、阿倍野区、東住吉区、平野区)
前回2021年は守島が120913票で初当選、次点の左藤との差は約4万票だった
自公、これまでの国政選挙では別々の選挙運動をおこなっていたが、今回はがっちりとタッグを組んでの選挙活動にも関わらず落選、年齢制限(72歳)により重複立候補ができず復活ならず
投票日前日には元経済安全保障担当大臣の高市早苗(奈良2区)が応援演説に入り、左藤との個人的な関係性などを披露しての応援もあり前回より差を縮めるも及ばなかった

3区 維新:東徹   74546(69.9%)52107 佐藤茂樹:公明党

(大阪市:大正区、住吉区、西成区、住之江区)
これまで10回連続当選の佐藤に対して、現職の参議院議員で維新の創設メンバーの一人でもあるが「挑戦」という構図になった
佐藤の応援には小泉進次郎自民党選対委員長が2回も来阪するなど自公の固い結束も空しく落選となった
個人的にも以前に居住していた選挙区、基本的に自民党支持ではあったが、公明党への投票の抵抗があり、居住してた間の一度も佐藤に投票することはなかった
全国平均の無効票率は2.5%程度だが、大阪3区のそれは約4倍あったと読売新聞の記事にあった
同様の傾向は兵庫8区(尼崎市)でもあったと聞いている

4区 維新:美延映夫 94129(68.4%)64424 中山泰秀:自民党

(大阪市:都島区、福島区、城東区、北区)
2017年までの4回は父からの地盤を中山が守っていたが、2021年に美延が選挙区で勝利して今回も守った
中山は自民党の政治資金問題で選挙区単独での立候補となり落選
中山が「サウンドクルー」を務めていたラジオ番組のリスナーだったこともあり、他の選挙時に会った時も、しっかりと丁寧に自民党の現状なども話してくれて好感を持っており、外務副大臣、政調会長補佐(高市早苗)などの要職も歴任してきた人で期待している政治家

5区 維新:梅村聡  87100(75.6%)65872 国重徹:公明党

(大阪市:此花区、西淀川区、東淀川区、淀川区)
これまで4回当選してきた国重を元参議院議員の新人梅村が破った
26789票を獲得して3位だった大石晃子(れいわ)、前回に続いて比例復活での当選を果たした

6区 維新:西田薫  77905(88.6%)69058 伊佐進一:公明党

(大阪市旭区、大阪市鶴見区、守口市、門真市)
西田は府議会議員から党内での予備選を勝ち抜いての立候補で今回初めての当選を果たした
伊佐は2012年から4期守ってきた選挙区で落選となった

7区 維新:奥下剛光 95367(69.7%)66435 渡嘉敷奈緒美 :自民党

(吹田市、摂津市)
奥下は初の立候補だった2017年は落選するも、2021年に続いて2回目の当選
渡嘉敷は2期連続で選挙区で敗戦、2021年に続き比例復活も叶わなかった

8区 維新:漆間譲司 84503(78.8%)66582 高麗啓一郎:自民党

(豊中市、池田市)
新人の高麗を退け、漆間が2期連続の当選を果たした
また40552票を獲得した平岩征樹(国民)新人ながらも初の比例復活当選を果たした

9区 維新:萩原佳  84068(74.0%)62170 東田淳平:自民党

(茨木市、箕面市、豊能町、能勢町)
5人の候補全員が新人という珍しい選挙区となった
維新は前職の足立康史の引退により、元茨木市議の萩原を擁立して当選
もともと足立が立候補予定だったが党員資格停止となり、無所属で立候補しようとした所、維新が「刺客」を立ててきたため、足立は出馬を断念して政界引退を宣言した

10区 維新:池下卓  79621(52.5%)41838 加納陽之助(3位):自民党 

(高槻市、島本町)
2000年に辻元清美(現参議院議員)が選挙区で当選して以来、のべ4回にわたり当該選挙区で当選していた
今回は同じ立憲民主党の尾辻かな子(58971票・選挙区で2位だったが比例復活当選)は枝野幸男最高顧問も応援に入るなど重要視していた選挙区だった
加納はこれまでの大阪15区を島田智明に譲り、国替えでの立候補だった
尾辻も大阪2区からの国替えで両候補ともに地元での準備不足があったことは否めなかった
尾辻には地元の辻元事務所が全面でバックアップしたと言われていた

11区 維新:中司宏   115411(51.6%)59557 大辻沙耶:自民党

(枚方市、交野市)
地元の枚方市で4期にわたり市長を務めていたこともある中司が自民の新人大辻に大差をつけて2期連続での当選となった

12区 維新:藤田文武 86380(64.4%)55658 北川晋平:自民党

(寝屋川市、大東市、四條畷市)
この2人の争いは2019年に遡る
北川の叔父にあたる北川知克の死去に伴う補選が2019年4月に実施された
この時に初めて北川の街頭演説を聞いたが、準備不足も甚だしく、とても当選できるような演説ではなかったと記憶している
それから4年の間で当時初当選した藤田は維新の幹事長となっていた
北川はその間も地元自治体での活動で実績を作った
あれから5年半を経た今回は内容も良く、説得力をある立派な演説だった
選挙区内の寝屋川・大東・四條畷、各市長(非維新)が北川を推薦するも落選となった

13区 維新:岩谷良平 79898(87.1%)69600 宗清皇一:自民党

(東大阪市)
前回2021年の選挙は惜敗率83.7%ながらも比例復活当選を果たした宗清
今回は前回より接戦ながらも政治資金問題で選挙区のみでの立候補だったため落選となった
また22482票を獲得して3位だった八幡愛(れいわ)、近畿比例28人中の28番目に滑り込み、比例復活で初当選となった

14区 維新:青柳仁士 95362(75.0%)71539 塩川憲史:自民党

(八尾市、柏原市、羽曳野市、藤井寺市)
前職の青柳に、かつて財務大臣も務めた塩川正十郎の孫の塩川憲史が新人として比例重複で挑むも落選となった

15区 維新:浦野靖人 77584(80.4%)62351 島田智明:自民党

(堺市美原区、富田林市、河内長野市、松原市、大阪狭山市、太子町、河南町、千早赤阪村)
島田は当時現職ながら6/30におこなわれた河内長野市長選挙に立候補せず、今回の衆院選に備えた
選挙区では前職の浦野の後塵を拝するも、比例重複立候補につき復活当選、大阪府内の自民党候補者で唯一の当選者となった

16区 維新:黒田征樹 63288(87.7%)55474 山本香苗:公明党

(堺市:堺区、東区、北区)
北側一雄の政界引退に伴い、参議院議員の山本が鞍替えして立候補した
北側はもちろん、小泉進次郎自民党選対委員長も応援に入ったが、維新の新人の黒田に敗れた
また50943票を獲得して3位だった森山浩行(立憲)、比例復活で4回目の当選を果たした

17区 維新:馬場伸幸 82234(55.8%)45904 岡下昌平:自民党

(堺市:中区、西区、南区)
党代表の馬場が岡下を寄せ付けず圧勝して5回目の当選を果たした

18区 維新:遠藤敬  99973(46.4%)46366 内田隆嗣:自民党

(岸和田市、泉大津市、和泉市、高石市、忠岡町)
維新:自民党で最も得票率の差がついた選挙区
遠藤が内田にダブルスコア以上で圧勝
2023年に自民党は尾形大作氏を選挙区支部長に選出したが、地元での活動不足ということで支部長を解任、その後の公募で内田が支部長に就任した

19区 維新:伊東信久 65726(92.6%)60879 谷川とむ:自民党

(貝塚市、泉佐野市、泉南市、阪南市、熊取町、田尻町、岬町)
大阪府内で維新候補に勝てる可能性が一番高いと期待していたが惜敗
前回は比例で復活当選して、大阪府連会長を務めていた谷川だが、政治資金問題で選挙区のみの立候補となっていた
総裁選で高市早苗の推薦人になっていたこともあり、投票前日に高市の応援が入り、2人の近さなどもアピールしていた
自民党候補者の中では若いこともあり、応援スタッフは勢いのある若い男性が多かった
伊東と最後まで競り、大阪府内の小選挙区では最も維新候補と接戦だった

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