吹き替え ②【連載台本・世にもになるまで書いてみた・81作目】
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〇 テレビ局・音楽番組のスタジオ
ある音楽番組。
司会者と例の女性アイドルがトーク中。
よく見ると口パクをしているのか、口の形と声が微妙にずれている。
また衣装はアイドルにしては珍しいタートルネック。恐らく喉元の機械を隠すため。
司 続いては今大人気の〇〇さんでーす。
ア (主人公の声で)よろしくお願いしまーす!
司 それで〇〇さんは最近Ⅴtuberにハマってるとのことで。
ア (主人公の声で)はい!
特に〇〇ちゃんのゲーム配信動画を見ています!
司 ほう。・・・そういえば、いつもタートルネック着てるけど暑くないの?
ア (主人公の声で)大丈夫です! 実は冷え性なので~
〇 主人公の家・リビング
主人公 その音楽番組を自宅で観ていた。
スマホで音楽番組のエゴサ中。
SNSには「〇〇ちゃんの声かわいい!」「歌上手~」など賞賛の嵐。
複雑そうな表情でスマホを眺める。
主 (ため息)・・・まさかこんなに人気が出るとはね。。。
あーあ。少しぐらいギャラ分けろっつーの・・・
あんたらが褒めてる声は私が出してんだよ!!
主人公 思わず愚痴を漏らす。
そんな彼女のスマホに電話が届く。送り主は社長。
女 (渋々)もしもし。
男 (ハードボイルドな声)・・・もしもし。
女 (ため息)今度は渋い声ですか。
男 ・・・ああ。たまにはこういうのもいいかなと思ってね。どう?似合う?
女 ・・・・・・前よりかは。
男 (嬉しそうに)そうかそうか!
じゃ、しばらくこの声で過ごそっかな~
女 勝手にしてください・・・
男 にしてもすごいね〇〇ちゃんの人気!
女 ・・・あれ私のおかげですよね?
男 まぁそうなんだけどね笑
あ、そうだ。またお願いしたい「吹き替え」があるんだけどいいかな?
女 ・・・今度は誰のですか。
男 えっとね・・・
主人公と社長の電話は続く。
主人公のナレーション。
主 アイドルの人気で火が付いたのか、
私に「吹き替え」てほしいというオファーは日に日に増えていった。
女性だけでなく男性、時には動物の声まで担当した。
その結果・・・
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