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アパレル販売員だった私が、D2CブランドのSOÉJUに参画した今思うこと

キャリアを紡いでいく中で、私ならではのユニークな経験の点と点がふと繋がって、「あの経験はこのためだったんだ!」と思ったことはありますか?

SOÉJUには様々な経歴をもつメンバーがいます。
今回は初期からSOÉJUを支えてくれているメンバーの1人である大森さんのキャリアパスについてご紹介。

アパレル業界とIT業界を経験してきた彼女は何を見、何を感じて、SOÉJUに加わってくれているのでしょうか。
彼女なりに解釈し選択してきたこれまでの道のりと、この先に繋げる想いを語ってもらいます。

「売る」ことだけがゴールになることへの違和感


SOÉJUはオリジナルアイテムの販売だけでなく、スタイリングサービスも提供するブランドです。この2つの要素を持っていることで、お客様が洋服を選んで、買って、着るという一連の流れに関わることができます。商品を「売る」だけではない関わり方があるのがSOÉJUの良さであり、私が販売員の頃にもっとこうしたいという想いを叶えてくれる場所でした。

新卒では百貨店に入るようなブランドに入社しました。一人一人のお客様に丁寧に接客ができ、長期的に関係を築くことを理想としていたからです。

販売の仕事はとても楽しかったです。試着室から出てくる嬉しそうなお客様の姿を見ることが好きでしたし、商品をお渡しする時に「良い買い物ができた」と言っていただけることも嬉しくてやりがいを感じていました。

ただ正直に言うと、自分は「売る」ことに対してあまり執着のない販売員だったように思います。来店目的が様々なお客様に対し、求められているゴールが売上でしかないことに違和感を抱いていました。

オンラインショッピングやSNSが普及しお客様との接点が多様化した時代において、ものを買うことは購買体験の1ステップでしかなく、店頭という場もひとつのタッチポイントでしかない。店頭で「売る」ことありきの接客を行うことや、購買体験の流れを作る中で自分が関わることのできる範囲の狭さがもどかしいと思っていました。

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ファッションとの関係性を模索した学生時代

アパレル業界に足を踏み入れたのは、ファッションに関わる仕事がしたかったのはもちろん、服が売られるサイクルへの関心があったからです。それは学生時代にファッションとの関係性を考え直したことが影響していると思います。

私が学生の頃はファストファッションブランドの全盛期。トレンドの服が手頃な価格で手に入るようになり、ファッションの幅が広がる楽しさを享受していた一人でした。ところがそのような時にバングラデシュで起こったのが縫製工場が入ったビルの崩壊です。大量生産によって引き起こされた悲惨なニュースは当時の自分にとってショックな出来事でした。

自分がファッションを楽しんでいる一方で、命の危険に晒されている人たちがいる。その現状に影響された私はファストファッションブランドで買うことを控えたり、エシカルファッションやサステナビリティについて調べるようになり、消費者として自分の行動を変える必要性を感じていました。

そういった関心がある中、古着レンタルのWebサービスを運営する会社でインターンをしたこともありました。価値あるものを廃棄せず、新しい価値を見出すライフスタイルを提案するというサービスコンセプトにも共感し、消費行動に変化を起こすような糸口になるのではないかと思ったんです。

そこではWebアプリの開発やサービスの運用、撮影のアシスタントなど幅広く経験させていただきました。

今でこそ「サスティナブル」や「エシカル」という単語を毎日のように見かけ、環境や人に優しいライフスタイルへの関心が高まってはいますが、古着をレンタルするという様式は、当時は自分が思うようには広まりませんでした。

ファッションには時代を反映する性質があることを考えると、古着やレンタルで満たすことのできるニーズに限界がある。そのニーズはなんだろうかともっと広いアパレルの世界を知りたくなったのです。

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ものを作り続けることの必要性

大量生産がもたらす問題に関心があった私はものを作ること自体をストップさせた方がいいのでは、と考えたこともあります。同時に大量廃棄も問題とされていたので、今ある物を有効活用した方が社会にとっていいのではないかと。

新卒で入社した百貨店系のブランドの次は、ご縁あってアパレルのものづくりのシステムを開発する会社に関わっていたことがありました。そこではカスタマーサクセスとしてシステムを使うユーザーのサポートやイベントの運営を行い、ものづくりに携わる方たちの声を聞く機会に恵まれました。

1枚の服を作るのにたくさんの方達が関わり、当たり前のように店頭に納品されていた商品の裏側にいる人たちの努力を知り、それまで自分が見ていたのは物事の一面でしかなかったことに気づきました。

ものを作ることで雇用が生まれる。量を保つことで手に届く価格になる。そして、技術が受け継がれていくことによって様々なデザインの服を楽しめる今がある。大量生産は必ずしも悪いことではなく、売り方やその後の扱い方を変えていくことが重要なのではないかと思うようになりました。

だからこそ、長く使えるデザインで質の良い定番商品を作り続け、スタイリングサービスを通してパーソナルな提案を行うことができるSOÉJUの在り方はひとつの最適解なのではないかと思っているのです。

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ブランドとお客様とのより良い関係を求めて

今私はコミュニケーションデザイナーとして、ブランドのコミュニケーション領域に広く携わっています。そこにオンライン上であることやリアルな場であることは関係なく、どうすればお客様とより良い関係を築けるかを軸に、オンラインストアとサービスの企画やデザインを行っています。

SOÉJUとの出会いは意図的なものではありませんでしたが、Webサービスとアパレル販売の2つの経験とスキルの掛け合わせが、SOÉJUが描く人材像と純粋にフィットしたことを感じて参加を決めました。脈略のない経験を得てきてどのように交わるのだろうかと思っていたので、価値観含めて不思議と繋がったことには驚きました。

D2Cブランドとして分類されるSOÉJUですが、手段は違えど行なっていることは以前の会社と変わらないと思っています。

私が1つの理想としているのが、販売をしていた頃の店長と顧客の関係性です。お客様のクローゼットの中身を完全に把握し、シーズンごとにオススメの商品の入荷に合わせて来店のタイミングを調整する。そして手持ちの服と合わせられる商品を提案する。まさに無駄がなく、ファッションに関してはこの人に任せておけば大丈夫という関係を、店長は十数年もの間築き上げていました。

私はそれを店頭に足を運ぶお客様だけでなく、オンラインとオフラインを掛け合わせることによって様々なライフスタイルの方達にも提供していきたいと思っています。

また、ファッションの悩みや好み、その深さは人それぞれです。店頭で接している時間だけでは引き出せなかったことを含めて提案ができるのは、「売ること」だけをゴールにしないSOÉJUだからこそでもあります。

もっとファッションを楽しみたい。そう思っている方達に喜んでいただけるようなブランド、サービスになるよう、これからもいろんな形でお客様の役に立つことができると嬉しいです。


【Instagram】
SOÉJU 公式アカウント:https://www.instagram.com/soeju_official/
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