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歯科で働く理学療法士が教える舌の機能についてpart2


寒い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?
どうも月末PTの大学の同級生です。
今回も前々回の続きで、舌の機能について書いていこうと思います。

前々回は、口腔内の解剖、舌の機能解剖、舌の位置、舌のトレーニングについて書きました。
今回は、舌の機能低下がもたらす怖いものについてお話ししていきます。。

前回、舌はスポットという位置に置いておくとお話ししました。(ここからは応用的な話になっていきます。初めてご覧になる方は、前々回の記事をお読みください!)

子供も大人もここにスポットに舌尖を置いて舌を吸い上げておくことで、鼻呼吸ができます。
では、今の舌の位置はどこにありますか?
「前歯の後ろについている」「下の歯についている」「どこにもついてない」など、、、舌の位置が様々かと思います。

舌を吸い上げている


スポットポジション


無意識下でも、舌はここに当てて、舌を吸い上げるこの動きを、特に低年齢から癖づけておくことで、上顎の発達を正常に導いてくれます!
低年齢のお子さんをみつ機会がある職種の方や、親御さんは要チェックです!!
では今から、顎はどのように成長していくのか説明していきます!

[顎(あご)の解剖と成長]


顎は上顎骨、下顎骨の2つで構成されています。
上顎骨と下顎骨は、成長の時期が異なり、上顎骨は約6〜8歳で成長が終わり、下顎骨は約6〜18歳で成長が終わると言われています。


上顎骨の方が早く成長が終わってしまうのです。←ここすごい大事!!!
この顎(あご)の成長が終わるまでに舌を正しい位置に位置付けることで、大人になっても口は閉じ、鼻で呼吸することができます。
↑あまりわからないですよね。大丈夫です!これから簡単に説明していきます!

上記の時期を見てみると、上顎骨と下顎骨で成長時期が全然違いますね。
上顎骨は早めに成長が終わってしまうのであれば、正常な発達に促すためにもかなり幼少期から舌の位置を見てあげなければなりません。
では、幼少期の舌の位置がスポットに無く、上顎骨の成長が終わってしまうとどうなるのでしょう。
口が開き、口呼吸著明に見られます。そのため、鼻腔に空気が入らないことで顔は面長な顔に成長し、歯はV字型の並びになり、八重歯や歯と歯が重なって生えてきてしまいます。なぜこのような状態になってしまうのでしょうか。これが舌の位置が原因と言われています。

では、逆に幼少期から舌の位置がスポットにあり、上顎骨の成長が終わるとどうなるのでしょう。
前々回話したように、舌の位置がスポットにあると口で呼吸ができなくなります。そのため上顎骨のすぐ上方にある、鼻腔に空気が入るため、上顎骨は前方へ成長、頬骨も前に出てきます。海外の方のように横顔が綺麗にみえます。

鼻腔に空気が入ることで前方へ成長


自然と口が閉じて、鼻呼吸が習慣化され、ウイルス細菌は鼻毛でキャッチしてくれることで、風邪を予防することができます。
歯並びは舌のように半円を描いて成長するので、元々の骨格が狭くなければ、綺麗に歯が生えてきてくれます。

舌が上顎についているだけで上顎骨の前方成長を促し、鼻呼吸ができるようになるのです。
幼少期の舌の位置は、顔も変わり、歯の並びも変わり、良いことだらけです。

今回は上記のことを踏まえて、新たなMFTを紹介します。
スポットの位置は皆さん、分かってきたかなと思います。しかし、実際に日常的に舌を上にあげておくには舌の筋力が必要です。
舌の筋肉トレーニングを一つおすすめさせていただきます!

【スポットポジション】
このトレーニングをするときは、必ず姿勢を正した状態で目の前に鏡がある環境をおすすめします。

前歯の後ろにあるスポットに舌の先をつけて、60秒キープしましょう。ポイントは舌の裏にあるヒダ(舌小帯)が真っ直ぐお顔の中心に通るように意識しましょう。
60秒耐えれず、舌が震えてくる場合は舌の筋力が低下している証拠です。

さて、皆さんはやってみていかがでしたか?
今回は、舌の怖い話や上顎骨下顎骨の成長時期の話など、少し深掘りしてお話ししました。
小さいうちにアプローチすることがとても大切で、大人になっても舌の位置を意識して日々過ごしていただけたらいいなと思います!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました(´-`)

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