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福祉から平和を(1)障害者=知的障害者という認識

知的障害者の社会参加

障害福祉に携わってない多くの方々にも。障害者の存在は少し浸透してきたようで、障害者アートとかアール・ブリュットとかが話題に上がることが多くなった。こういうアート活動は、重度で先天性の知的障害者がメイン。

知的障害者の社会認知が広まったのは、多くの尽力によるものだ。戦後直後から盛んに支援してきた全国の育成会、奈良県のたんぽぽの家から始まったエイブル・アートの活動、岩手県に拠点を持つヘラルボニーの活動など。

そして、欠かすことが出来ないのは、社会福祉の父、糸賀一雄先生だろう。糸賀先生が遺した「福祉の思想」や、遺した言葉「この子らを世の光に」を大事に守って広めてきた、滋賀県の関係者の方々には心から敬意を感じる。

その他の障害種別について

一方、他の障害種別については、ここまで社会に認知されていない。

精神障害はまだまだだし、発達障害に至っては制度すら整備中。歴史上、障害種別ごとに法整備され、整備状況に15年位の時間差がある。社会の認知も同じように時間差がある現状は、仕方ないと言えば仕方ないと思う。

しかし、一部の障害種別に当たる光が強いほど、他の障害種別の当事者が影に追いやられてしまう。まるで障害種別同士で社会認知のパイを奪い合うような不健全な構造が起きてしまう。平和の奪い合い。矛盾している。

この構造は障害当事者だけの問題ではない。福祉等の支援を必要としていない(いわゆる)健常者も他人事ではない。


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