【健脳】MBTIの国際比較(連載2/4回)
今日は、昨日公開した、MBTIを7カ国で比較した表を解説しますね。
表の見方
列の説明
一番左の列は32個のタイプ(英語、記号、日本語)です。その右に単純平均と各国の占有率とそれぞれの列での順位を記しました。国はフィンランド、ドイツ、オランダ、アメリカ、日本、韓国、中国の順に並んでいます。この国の順番は左にいくほど多寡のばらつきが多くなっていて、一番下の標準偏差ではばらつきが多いほど赤く、少ないほど緑に染まっています。
行の説明
32個のタイプは7カ国の単純平均の降順に並んでいます。下に行くほど割合が少なくて、セルが赤く染まります。逆に多いほど緑に染まります。
統計的有意性
この表から統計的な有意性を見受けられるところをお伝えしますね。
タイプの分布に大きな違いはない
行の順序を司る単純平均とほぼ同様に、他の国も概ね緑色が上に、赤色が下になっています。これは多数派のタイプ、少数派のタイプはどの国も似ていることを示しています。
最上位はすべての国で同じ。最下位もほぼすべての国で同じ。
前の記述では分布の傾向を示しましたが、個別のタイプで見ても、最上位はどの国も(INFP-T) 激動型仲介者でした。また単純平均の最下位である(ESTP-T) 激動型起業家は、ばらつきが多いフィンランド、ドイツ、オランダ、アメリカでは最下位で、他の国でも30位以内でした。
ばらつきが大きい国ほど、福祉が充実している(と言われる)。
ばらつきが大きい国、つまり多数派と少数派の差が大きい国ほど左に並んでいますが、一番左のフィンランドは世界一幸福な国として有名ですが、子育てや医療への手厚い補助、無償教育などでの高福祉(その代わり高負担)で知られています。次にドイツ、オランダが続き、多数派と少数派の差が大きい国ほど福祉が充実しているように見えます。
次回予告
この表をもっとじっくり見ると他にもいろんな事実が浮かび上がるようなと思うけれど、記事が長くなるのでここまでにします。
明日はMBTIの5指標(エネルギー、意識、気質、戦術、アイデンティティ)の分布を見てみます。明後日は”気質”のF(感情型)とT(思考型)の上位10カ国の傾向です。それで統計の記事は一旦終わりにします。
統計は無機質で分かりにくいから、退屈に思う人は多いでしょう。だけど、目を凝らすと全体の構造が浮かび上がって、全体が分かれば細かい話も理解しやすくなるのです。だから、もう少しお付き合いくださいませ。
明日以降も面白いですよ。それではまた。
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