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#10 商業施設の可能性〜 (1) ロンドンの石炭貯蔵施設が息を吹き返す

こちらは、イギリス 北ロンドンにあるキングスクロス開発地域にあるショッピングセンターです。
※冒頭の写真は、全く別の施設でイメージ写真です。

19世紀のヴィクトリア時代に、石炭の貯蔵施設として使用されていた施設をリノヴェーションし、新たな施設として2018年にオープンしたそうです。

この辺りは、元々治安の良くない地域だったそうですが、ロンドンオリンピックを機会に再開発がなされ、新たな息吹を得た地域のとの事です。

ショッピングセンターの他に、沿岸にある川岸は夏であれば日光浴ができそうな、グリーンが敷き詰められた休憩ゾーンがあり、ショッピングだけでなくリラックスをする事も出来そうなデザインになっています。

日本にも色々と商業施設はありますが、日本のショッピングモール、百貨店では見られない施設だと分かり紹介させて頂きます。

特に商業施設としてだけでなく、公園や学校、その他の公共施設でも参考になると思い、その様な視点で記事にまとめさせて頂きました。

また、その中でも私が驚いた点を大きく分け3点にまとめてみましたので、ご覧ください。

■ エピソード〜

■エピソード1

スクラップ&ビルトではない、継承された施設


■エピソード2

単なる商業施設ではない、開かれたエクスペアレンス


■エピソード3

地域が活性化し、治安の向上に貢献した施設(新たな付加価値)

以上の3点がエピソードになります。

では、早速ですが、エピソード1からご説明します。

■エピソード1

今回の注目すべき点でもあるテーマです。
19世紀に建設された施設をリノベーションし使用するスタイルは、日本の建築では、とても想像がつきません。
商業施設であれば尚更です。

日本の商業施設では、出来るだけコストを抑える為に低価格な土地に作りやすい工法で建設された大型施設を創造することができます。

今回ご紹介する施設は、その真逆であるステップです。
恐らく事前の調査、リノベーション箇所の厳選、入荷予定の店舗との調整と想像以上に手と時間をかけた下準備がいると思われます。

建設時も内部構造の把握が難しく、工事の着手をしなと分からない事もあったのでは、はないでしょうか。
恐らくコストアップになりそうな案件もあると思います。

ただこうした努力をした事が、良い結果として出ている点が嬉しく思うのは、私でけでしょうか?

そこで一つ考えたいのは、これからの時代 低コスト=人気 と言う概念から離れないといけないのでは、ないでしょうか。そして、

          資源=有限    

と言う事が、昨今はっきりと見えてきました。
それを補うのは、我々の知力と思います。

別のサイトで見ましたが、この施設の復興前の写真を見る限りでは、とても商業施設にリノベーションしようと思える様な施設に見えませんでした。

一見した所、荒廃した倉庫の様に見え、人の気配のない寂しい地域と思えます。ここを開発した方は、どの様な視点でこの場所を選んだのかと、そちらに興味が言ってしまいそうでした。

そしてリノベーション後のこの施設を見て、上手く修復し息吹を入れれば、新たな付加価値を生む事の素晴らしさを改めて知り、ペンを取ってみたいと思い記事にさせて頂きました。

また違う例えでは、以前ご紹介しました
「喫茶ランドリー」も、修復前のビルを見た時、このビルをテナントにして大丈夫かな?と思う様な物件に見えました。
少し劣化が進み人の気配を感じずらい様な。。。

今見てみると、使い込まれたビルである事に親しみが湧いている様に思えます。

ただ作り手が、この様な努力で再生した施設を建設しても、新設した施設とリノベーションした施設が、コストだけの評価であれば、
結局売り手(店舗側)も賃貸料の安い新設したショッピング施設へ入店する事を選択することになってしまいます。

では、どの様にすれば、リノベーションした施設がより多くの人に受け入れられるのでしょうか。

この施設を観察し、その他、2点のエピソードを通し、考察してみました。

ご興味がある方は、次回、開かれたエクスペアレンス治安の向上に貢献するなどのエピソードをアップしますので、是非お立ち寄りください。

では、宜しくお願いします。

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