プノンペンから文化を感じる【Jungle à Domicile編】
WhiteCanvasカンボジア2021のゴールド受賞者Morn Chearさんの個展が、プノンペンで開催されている。
Morn Chearさんは、20歳の頃に事故で両腕を失ったアーティスト。
障害者を支援する慈善団体Epic Artsで芸術の的表現に出会うと、今度は色覚障害を持っていたことにも気づく。
腕もなく、目にも障害を持つ。
そこで出会ったのが、木版画だ。
そんな、Morn Chearさんの木版画の展覧会。
場所はSHOPHOUSE STUDIOというギャラリー。
私は行ったことがない場所だ。
プノンペンの街には、あまりアートギャラリーは多くない。
パッと思いつくだけでも、4,5箇所程度。
週末には恐ろしく、やることがないプノンペン。
新しい『文化』の香りがする場所の発見は、数少ない楽しみのひとつなのだ。
SHOPHOUSE STUDIOは『Jungle à Domicile』という場所の中にあるらしい。
場所は、プノンペンのオールドマーケットのすぐ裏。
トゥクトゥクを降りると、雑多なローカルエリア。
アートギャラリーなんて、ある雰囲気はない・・・。
よくよく見ると、看板を発見。
外からは『文化』の香りなんて、微塵もしない。
中に入ると、観葉植物屋さん。
植物屋さんの中に、アートギャラリー!?
不思議すぎる。
植物屋さんを突っ切って、奥へ進むと、アパレルショップも発見。
単なる植物屋ではなく、『文化』の香りが少し漂い出す。
二階へ上がると、カンボジア初(!?)と書かれた、クメールコミックのスタジオも発見。
ここがアートギャラリーかと思ったが、そうではないらしい。
ちょっとしたアートグッズが少し売っているだけだった。
クメールコミックを、少し読んでみたい気もする。
まさに、クメール『文化』が咲かんとしている。
三階へ進むと、今度はCo&Bloom Coffeeというカフェ。
テーブルには花が飾られた、素敵な空間。
階段で歩き疲れたので、ちょっと一服。
『文化』の香りを嗅ぎながら、珈琲を楽しむ。
店員さんがとてもフレンドリーなのも、良いところ。
そして、いよいよ最上階に上がると、ポップアップマーケットが開かれている。
ジュエリーやアパレルのお店が出店を開いていた。
手作りジュエリーやアパレル。
見ているだけでも楽しい。
そして、いよいよMorn Chearさんの展覧会場を発見!
小さなスペースだが、版画作品やアクリル画の作品が20点ほど展示。
2月いっぱい展示は開催されているようだ。
アートギャラリーから、カフェ、観葉植物屋など、カンボジアの今の文化を知ることができる場所『Jungle à Domicile』。
この『Jungle à Domicile』を運営するのは若干28歳のクメール人Chan Sopheakさん。
プノンペン大学の農学科出身で、名古屋大学に留学経験者。
農学科出身だった経緯から、観葉植物販売に興味を持ったらしい。
私も愛知県春日井市出身だが、名古屋人のフリをして意気投合!
アートの話、ソーシャルインキュベーションの話、そしてクメール『文化』の話で盛り上がる。
Sopheakさん含め、新しいジェネレーションのカンボジア人は、本当に感度が高い。話しているだけでも、優秀で魅力的だということがよくわかる。
カンボジアの『文化』の未来は明るい。