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銀行での新規事業開発〜半沢直樹が現実に? 根深い組織と個人の問題〜

こんにちは。

昨夜、半沢直樹の続編が放送されました。
視聴率は20%を超えていたようで、僕も視聴者の1人です。

前回作の時は銀行内定者として、今回は銀行退職者として半沢直樹をみている訳ですが、それもそれで非常に面白い部分です。

昨日からの続編も第1話からかなりドラマチックな内容でした。
でも、ドラマに描かれている、証券会社が扱ってる案件を銀行が横取りするとか、メールの受信履歴を全部消すとか、そんなことは実際はありえないですし、証券会社を下に見てるとかもないです。そもそも証券会社への出向は大半は栄転です。
#わざわざ書くことでもないですが

ドラマを見ながら思っていたことがありまして、
もし半沢が自分と同じ業務の担当だったらどういうドラマ(ストーリー)になるんだろうと考えていました。

今日はそのイメージと実際にあった苦労や反省を記録も兼ねて書こうと思います。

そもそも僕が銀行で何をしていたかと言えば、
新規事業(商品)の開発をやっていました。
もちろん銀行は規制業種ですので、いきなりスペインバルチェーンを作るようなことはできず、検討の領域は金融事業。
その中でも、新しい資金調達手法を検討することがミッションでした。

簡単に詳細を書くと、
企業(特に大企業)の資金調達において金額が大きくなると、複雑なスキームを使用して資金を調達する必要があります。
商品名でいうと、シンジケートローンや社債の発行、証券化などです。
この商品を取り扱う手数料が銀行の儲けになるわけですが、

この商品ライナップの拡充が僕のミッションだったわけです。

聞こえはなんかイケてる感じがしますが、そんなアイデアがパッと思いつくならそのアイデアで自分で事業化するわ!と思うほど難しいお題でした。
(重要なミッションであるため、考えること自体は楽しかったです)

前置きが長くなりましたが、
この仕事を半沢がやっていた場合何がおこるんだろうということです。

容易に想像できるのは、
アイデアを上の人間に潰される、他の誰かに取られる
といったところでしょう。

ただ、これもドラマだから起きるのであって、実際の現場では起こらないのでしょうか。

起こります。

特にアイデアを上の人間に潰されるは、自分も苦しんだ経験があります。
「潰される」という表現は少し過度ですし、ドラマのようなありえない理不尽が発生するということではないですが、多くの要因で上司にNOを突きつけられるということはありました。

それこそが、新規事業開発を行う上での現実的な教訓としてここに記録しておきたいことですが、
①組織
②制度
③個人

の3要素において壁があると感じました。
※おもしろいアイデアを出せるかどうかは別問題です

①組織
銀行という大組織であるがゆえ、グループや業務は細分化されています。
それぞれが違う業務を行うのは分担ですので当然ですが、企業理念等の1つの指針(軸)を意識することは非常に困難になりますし、とりあえず目の前(現在)にある仕事を片付けるという意識にどうしてもなってしまいます。
そのため、「銀行のための新規事業(未来)」について深く検討するマインドになりづらいということがありました。

②制度
①の未来志向になりづらいとも重なりますが、1年ごとに決算を締め、そのために実績を残さないといけないというのが当然あります。
人事制度も1年毎に設定と振り返りを行うため、「この1年で何をやったか」という結果を求められます。
これは上になればなるほど(出世も関連して)この結果にこだわる傾向がありますので、「10年後には花が咲きます」というアイデアはなかなか通用しません。
10年かかるからNOというわけではありませんが、
とりあえず1年で実績を残せるものを考えてから長期的なアイデアを考えろいう雰囲気が漂うわけです。

③個人
これはこの言葉の通りですが、
新しいアイデアに敏感でない人やとりあえずやってみるができない人がたくさんいます。
特に銀行にはそういう人が多いですし、上になればなるほど自分の考え方を曲げられない・疑わない人は多いので、そこを説得するのに非常に時間がかかりますし、無駄な労力を費やします。

愚痴のような感じなってしまいましたが、
現実として直面した問題ですし、他の事業会社の新規業務開発を担当されている方も同じような問題を抱えていると思います。

大事なのは、ではその問題にどう対処するのかですが、
あまりにも長くなりますので、今日はここまでしたいと思います。

〜雑談〜
Go toキャンペーンで世間は賑わってますが、
今まで行った旅行先でどこがよかったかなと考えると、
スペインは最高でした。
飯がうまい、観光地も多い、自然もある、リゾート地もある、主要都市は綺麗、サッカーが身近、(物価は普通)。
年単位で住んでみたいとすら思えるほど魅力的な国でした。
4日間で2回スリにあっても最高だっと思えるんですから、この魅力は相当根深いですよ。。

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