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バッチブリューの良さ

今回はコーヒーの中でもバッチブリューについて話していきたいと思います。私にとってバッチブリューはマイナスのイメージが強く、苦手意識がありました。しかしロンドンに来てバッチブリューがさらに身近になり、実際働いてるところでスペシャリティコーヒーのバッチブリューを使用して考えが変わりました。それを伝えたいと思い、今書いています。

まずバッチブリューとは

バッチブリューとは、抽出の仕方はハンドドリップと変わらずフィルターに挽いたコーヒー豆を入れてお湯を通すやり方ですが、オールオートマチックで専用の機械によって抽出されたコーヒーです。コーヒーメーカーでフィルターコーヒーを作るって言った方がわかりやすいですかね!ハンドドリップのように1杯2杯ごとに抽出するわけではなく、5杯6杯くらいの量のコーヒーを一気に抽出して保温可能なボトルに入れておきます。コーヒーを先に抽出してボトルに溜めておいて注文が入ったらそこからカップに注ぎます。

スタバのコーヒー頼んだことある人は、レジでコーヒー注文したらバリスタが背後にある機械からコーヒーを注いでくれるのを見たことがあるかもしれません。まさにあれです。ちなみにスタバは30分を賞味期限として30分ごとに廃棄と抽出を繰り返してるみたいです。

最初のイメージ

最初はやっぱりマイナスなイメージばかりでした。

コーヒーを一気に抽出して溜めておく。

これだとフレッシュさに欠けるし、時間と共に味も落ちる。温度も時間で左右される。ハンドドリップがオールマニュアルなのでバリスタの力も発揮できるし、機械でコーヒー抽出したらバリスタは要らないも同然。しかもバッチブリューとハンドドリップどっちもメニューにあるお店が必ずバッチブリューの方が値段安い。それならみんなバッチブリューを頼んで、ハンドドリップをお客さんに届けれない。

と悪口かの様にマイナスな部分が多いなて思っていました。


このマイナスは全て正しい。でもマイナスじゃなくてプラスだった。

ここから話したいことは、新しくバッチブリューの良さを知ったわけではないと言うことです。どういうことかと言いますと、上記で述べたマイナスなイメージは全てがその通りの事実であるがマイナスでは無かったことに気づいたということです。

結論から言うとバッチブリューはおすすめで、バッチブリューの活かし方はバリスタ次第だと考えます。

何がおすすめなのか

バッチブリューの最大の特徴は

安い 速い 簡単 この3つです。

まずは値段の安さ。大体の一般価格で話すとハンドドリップコーヒーは500-600円くらいなのに対して、バッチブリューは300-400円くらい。もし毎日コーヒーを飲む人がいたらとても大きな差だと思います。しかも使ってる材料はハンドドリップもバッチブリューも大体同じとこが多いです。もちろんハンドドリップの方がクオリティは高いですが、バッチブリューでもいいってお客さんは多いと思います。

2つ目の速さに関しては、コーヒー界ナンバーワンの速さを誇ってます。ボトルからカップに注ぐだけですから。お客さんからしてみれば、速く商品がくることに越したことはないんです。しかも出勤前や電車の待ち時間の間なんかにコーヒーが飲みたくなったとき商品提供が遅かったらキャンセルなんてこともありますよね。でもバッチブリューなら10秒で出てきます。最高です。

最後は簡単さ。これは作り手の話になりますが、機械にコーヒー豆をセットしてボタンを押すだけでフィルターコーヒーが沢山作れます。その分空いた時間で他の注文のドリンク作成をしたり作業をしたりっと効率が上がります。2個目の速さでもあった様に、注文されてから提供までカップのコーヒーを注ぐだけの簡単作業なのでこれまた時間に余裕が出来ます。バリスタとして働いてる方は共感してくれると思うんですが、ピーク時に簡単なドリンクって絶対必要ですよね。お店のクオリティを保つためにもなるだけ時間はかけたくないですし!夏場の水出しコーヒーポジションです。

そしてここから言えることは

お客さんにとって考えるとメリットばかりということです。安くて速く出てくるフィルターコーヒーは需要がありますよね。ハンドドリップに比べてクオリティが、、って考えはバリスタ側の意見に過ぎません。もちろんクオリティは大事です。でもお客さんがみんなクオリティ気にしてるかと言ったら違います。じゃないとコンビニコーヒーがあんなに普及しませんよね。

ここからが1番大事なところです。

さっき少し触れましたが

バッチブリューの活かし方はバリスタ次第

バッチブリューは今まで説明してきた通り、お客さんからは意外とメリットが多く気軽にコーヒーを買ってもらえるメニューでもあります。

しかしバリスタとしてはハンドドリップコーヒーを提供したいし、バッチブリューしか注文されないお店にはしたくないと思います。理由は機械による抽出なのでバリスタの意味も感じれませんし、クオリティも落ち気味で、ビジネス的にも安いコーヒーばっかりは厳しいです。

そこでバリスタとしてやらなきゃなと思ったのがバッチブリューをうまく利用することです。

スペシャリティコーヒーって何かわからないな?ってお客さんがカジュアルにスペシャリティコーヒーに触れて貰える機会としてバッチブリューをおすすめして、美味しいと思って貰えたらそこからハンドドリップコーヒーの良さに引き込み、豆の購入まで行くと素晴らしいと思いますし

コーヒー苦手でラテばっかり飲むんですよって人がいたら、抽出しておいたバッチブリューをエスプレッソ用の小さい1口サイズのカップに入れてサンプルとして飲んで貰う。(31アイスクリーム作戦)もしここで飲める!!ってなったら、その人のコーヒー人生を変えるかも知れません。ハンドドリップしかメニューに置いてなかったら、一回注文してもらわないとフィルターコーヒーは飲んで貰えないからハードルが高いですよね。

毎日コーヒーを朝から買ってくれるお客さんがいたら、バッチブリューがあるだけで沢山の常連さんが増えるかも知れません。

バリスタがハンドドリップとバッチブリューの違いを何も説明しないとお客さんは何も分からずに、安いコーヒーを頼むと思います。それはバリスタにとって不本意です。しかしバッチブリューの手軽さを逆手に取って、コーヒー専門店と言われるカフェとはまた違うコーヒーに特化したお店にとっては、お客さんにとっての入口が広くなり入りやすいお店だったりまた行きたいお店だったりになるんじゃないかなと思います。

コーヒー大好き人間の自分はなるだけ美味しいコーヒーがいいと思ってたからこそバッチブリューにいいイメージはなかったです。

でも自分がなぜバリスタをしてるかと言ったら

初めて飲んだ浅煎りのクリーンでフルーティーかつ甘く苦くないコーヒーに衝撃を受けて、それを皆んなにも体験してもらいたい。って思うからなので

それを考えたらバッチブリューってその体験を広げる可能性を秘めてるなと思いました。

最後に

ここまで読んでくれてありがとうございます。今回はコーヒーのバッチブリューについてでしたが、今回の場合みたいに勝手な第一印象でマイナスと決めつけてしまうことって少なくはないと思うので、コーヒー関係なしに決めつけって危ないなって思いました。

これを読んでくれてる人に共感してくれる人がいたら嬉しいです。コーヒー苦手な人は1回でいいのでスペシャリティコーヒーの浅煎りを飲んで貰いたいですし、バリスタの方でバッチブリュー使ってる人は初めて浅煎りコーヒー飲む人を増やしてくれると嬉しいです(笑)多分日本でかバッチブリューて言ったり、本日のコーヒーて言ってるとこも多いんじゃないかなって思います。本日のコーヒーはおすすめですかってバリスタに聞くのもありですね!皆さんにとってコーヒーがもっと身近なもののなるといいなって思ってます!

ではまた次の記事で会いましょう!!

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