見出し画像

周りが死にまくる小説 ―伝説シリーズ

やぁ。久しぶり。生きてます。
最近はリアルがちょっと忙しかったので更新できませんでした。ごめんよ。

さて今日はある小説の紹介をしていこうと思います。
西尾維新の「伝説シリーズ」です。

僕は西尾維新が大好きなのでこのnoteには過分に過大評価が入っているかも。ご了承願う。
このシリーズは全巻まとめ買いしました。かなり分厚いので本棚の一列がこの本だけで埋まります。

本題の内容ですが、この物語はわたしが今まで読んだ中で一番死者をだした物語といっても過言はないでしょう。ネタバレを恐れずに言うと最初に出る登場人物の主人公以外のほとんどが死にます。これはさすがに読み終わった後驚きました。なんせシリーズものなのに一巻と二巻で登場人物がほぼ入れ替わっているのですから。好きなキャラが死ぬのは戯言シリーズで耐性ができていましたが、さすがにこれは応えましたね。

読者を釣るためにあえてインパクトのある題名にしてしまいましたが、この本の魅力はほかにも山ほどあります。

順当に紹介すると、まずストーリーですが、突然起こった災害「大いなる悲鳴」により人類の3分の1が死んだ世界での話です。ここで面白いのが、これを起こしたのが「地球」であり、(地球が一つの意志ある生命として描かれている)主人公が所属することになる秘密機関である「地球撲滅軍」「地球」を打倒することが目的の機関であることです。そこでありがちな風に主人公が英雄として活躍するわけですが、主人公:空空空(そらから くう と読む。また面白い名前を付けるものだ。)はどの英雄伝の英雄とも似ても似つかない特性をもっています。これは物語の始まりの精神診断によって明らかになりますが(個人的にこのシーンは空空少年の精神が事細かに描写されてすごい面白いです)、空空空は「感情をもたない」少年だということです。
「地球撲滅軍」はこの少年がこの機関に入るしか生きる手段がない状況にするため、秘密を守るために彼の家族と彼の通っていた学校の生徒全員を殺します。(この時点で死者何人なんだ...)(地球撲滅軍はこれを揉め消せるだけの力があります)その時の空空空はもうけろっとしたもので、家族と自分の知人を殺されてもけろっとした自分に疑問を持ちます。
「地球撲滅軍」に入った後も彼の周りの人はすごい勢いで死んでいくので「地球撲滅軍」では「敵より味方を多く殺す英雄」として知られています。なんだそれ...どんな英雄だよという感じですね。

地球が送り込んでくる(といっても自分の体の上ですが)「地球陣」という敵は一見すると全く人間と同じですが、実験鏡という機械を付けてみると正体がわかります。(寄生獣みたいな感じ。寄生獣と全く違うのは殺そうとしても反撃したりせずに人間と全く同じ挙動をするところ。地球陣は政治や経済を誘導し人類を破滅に追いやろうとする。本人に自覚があるかは不明)
しかし、この地球陣を機械を付けて見るとその美しさに失明してしまいます。そこで空空空の登場です。彼は無感情ゆえにその美しさに何の感情ももちません。ゆえに唯一この実験鏡を使えるのが空空空というわけです。

空空少年は全く武力を持ちませんが、無感情ゆえの危険な賭けやはったり、「地球撲滅軍」から支給される武器で戦っていきます。彼の初の任務である地球陣の殺人(殺陣のほうが正しいかな?)は、リアリティがあってかなり印象に残っています。派手に戦って爆発して死んだり、悪戦苦闘したりせずに地球陣が人間として生活しているところに潜入して、ものを拾おうと頭を下げたところで空空少年は上から対象の首を全体重をかけて足で踏みつけ首の骨を折って殺しました。
人間は簡単に死ぬということがリアルすぎてビビりましたね。こんなリアリティがあるのにこの後の展開は怒涛で、宇宙に行ったり魔法少女になったり世界を股に掛けたりとストーリーははちゃめちゃで現実味がないものですからその温度差で読んでる側としては常に新鮮な気持ちです。展開が全く読めないのでいつも驚きがあって楽しめる本ですね。

なんかだらだら書いてしまいましたが、まぁいいか。
おすすめですので是非。

それでは。

この記事が参加している募集

やめとけ