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【用語解説】手術室における層流および乱流混合気流と温度制御換気の比較

こちらでは、CHD Journalの文献に登場する専門用語を解説していきたいと思います!


1.Air Cleanliness(和:空気清浄度)

空気がどのくらい清潔かを示す尺度。「クリーン度」とも。一定の体積の中に含まれる浮遊微粒子の大きさと数によって度数が定義され、その値はISOやJISの規格により定められている。
また、空気清浄度はパーティクルカウンター(微粒子計測器)によって計測される。


2.Operating Room Ventilation Systems(和:手術室換気システム)
手術室において、空気中に浮遊する病原性粒子を除去するための、特殊な換気システム。冷風に晒されることによる患者の低体温症、それによって引き起こされる麻酔覚醒の遅延を考慮する必要がある。


3.Surgical Site Infections; SSI(和:手術部位感染)
手術を行った部位に起こる感染症のこと。皮膚だけの表面的な感染、皮膚の下の組織、臓器、または移植された物質を含むことがある。SSIになった患者は、手術部位の周辺が赤くなったり痛み出す。濁った液体が出たり、発熱したりすることもある。


4.Acute Care Hospital(和:急性期病院)
急性疾患のある患者や重症患者に対して、24時間体制で治療を行えるよう、機能や体制が整えられた病院のこと。病気を発症後、急激に健康が失われた状態を「急性期」という。


5.Laminar Airflow; LAF(和:層流)
手術室などの清潔でなければいけない場所において、専用フィルター(HEPA)から流れる空気のこと。細菌汚染や化学物質の煙は、空気を流すことで清潔に保つことができる。


6.Turbulent Mixed Airflow; TMA(和:乱流混合気流)
層流(平行な気流)に対して、速度や圧力が不規則に変動する流れを「乱流」という。この乱流を、層流と混合させた気流。


7.Temperature-Controlled Airflow; TcAF(和:温度制御換気)
重力を利用して、手術室内の気流の温度を確実にコントロールする技術のこと。アビディケアの特許技術。


今回の用語、とても専門的ではなかったでしょうか…。
ご覧頂き、ありがとうございました!

手術室レイアウトが看護師と手術に与える影響について


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