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【読書メモ】「一汁一菜でよいと至るまで」


こんにちは。SOです。
先日、土井善晴先生の「一汁一菜でよいと至るまで」を読みました。

特に誰におすすめされたわけでもなく、本屋でふと目に止まり、立ち読みしているうちに引き込まれてしまいました。
(表紙の土井善晴先生の笑顔が素敵すぎたというのもありますが。。。)

読み始めてから知ったのですが、こちらの本は『一汁一菜でよいという提案』という、ベストセラー本を出すに至るまでを描く本なんですね。土井善晴先生のことは以前から存じていたのですが、こちらの本については全く知りませんでした。
ただ、この本を読んでいないと内容が分からないかと言うと、そうではありません。一汁一菜に至るまでと言っても、ここ数年とかの話ではなく、土井善晴先生の半生が綴られています。以前の本を読んでいなくても、土井善晴先生のことを少しでも知っていたら楽しめるかなと思います。
※参考までにリンクを貼っておきます。

この本の内容についてですが、土井善晴先生の幼少期から現在までの経験について、時系列に沿って振り返りながら描かれます。料理研究家で父の土井勝さんの背中を見ていた幼少期や、フランス留学や「味吉兆」での料理修行、料理学校の運営やレストラン開発などなど。土井善晴先生の経歴を知るとともに、その時その瞬間に何を感じていたのかを知ることができます。
多彩なご経験をされているので、読んでいる途中で少しお腹いっぱいになりそうでしたが、最後まで読み進めると、それぞれの経験が全て「一汁一菜」に生きているのだと理解することができました。

この本は料理への向き合い方や捉え方をも教えてくれるので、普段から料理をするかどうかに関わらず、ぜひ一度みなさんに読んでほしいと思います。「外食と家庭料理の違い」や、「同じ料理でもレシピが違う理由」や、「(家庭)料理のあり方」といったことが学べます。

私がこの本の中で特に感銘を受けたのは、こちらの部分ですね。

作る人と食べる人の関係は、表現者と観客のようです。いい芝居を見たいなら、良い観客にならないといけません。ちゃんと食べ物に向き合ってください。

土井善晴「一汁一菜でよいと至るまで」p178より抜粋

言われてみれば確かにその通りです。"食事"として日常生活の一部となっているので気づきにくいですが、料理は芸術と同じなんですね。
素材の味や作る人の工夫を知覚できるようになるには、きちんと向き合う必要があるという当たり前のこと。外食でも誰かの手料理でも同じ。普段そこまで意識できているかなぁと、ふと振り返ってしまいました。

他にも面白い部分や学びとなる部分はたくさんあるのですが、書いているとかなりの分量になりそうなのでやめておきます。
多分、味噌汁についてだけで1,000字は書けそう…。

すっかり土井善晴先生のファンになってしまったので、これから前著の「一汁一菜でよいという提案」や、レシピ本などを見てみようと思います。

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