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2023年 読書記録 #8『坂の上の赤い屋根』

さて、今回私が紹介するのは

『坂の上の赤い屋根』真梨幸子著


です。

わたしが人殺しになったのは、この街のせい――。

人格者と評判も高かった夫婦が、
身体中を切り刻まれコンクリート詰めされて
埋められた。
血を分けた娘と、その恋人によって……。

その残虐性から世間を激震させた
『文京区両親強盗殺人事件』から18年後。
事件をモチーフにした小説が週刊誌で
連載されることになる。
そこで明らかになる衝撃の真実とは!?

真梨ワールド炸裂! 極上のイヤミス長篇。
あなたは騙される快感を知る。

またかよ

いやほんと申し訳ない。
反省はしている。
反省はしているが、やめられない止まらない、それがイヤミス。

はい、というわけでまたまたイヤミスですね。
なんだろう、イヤミスと聞くと無条件で読みたくなってしまう。
私は実はマゾなのだろうか。
いやな気持になるのに、読み終わった後しっかり落ち込むのに、それでも手を出してしまう魅力。
一種の麻薬みたいなものか。
クスリに手を染めてしまう人はこんな感覚なのだろうか。

イヤミスの人

この真梨幸子さん、イヤミスをたくさん書いている人らしく、
私は本作が初めてだったのですが。
なかなかのイヤミスっぷりだったねぇ。
実はこの作者さんの小説、この後2冊ほど買い足しちゃった。
まだ読んでないけどね。
楽しみ~。

ネタバレ厳禁

さて本作、下手なことを言うとネタバレになりそうなのであまり言うことないんだよねー。
あらすじにもあるようにある事件をモチーフにした小説が連載されるのだが、基本的にその小説の作者目線で進む。
作者が事件関係者に取材をしながら小説を書いていくのだが、取材が進むにつれて、、、。
という感じでかな。

お先真っ暗

まぁイヤミスって言っちゃてるんだしここは言っていいと思うので、
最悪な結末に向けて進みます。
お先真っ暗です。
酷いです。
なのでもちろん万人にはお勧めできませんが、個人的には非常に好みでした。
お先真っ暗ですがミステリーはミステリーなので、ラストに伏線を一気に回収するときはしっかり騙してくれます。
騙された快感と嫌なラストの不快感がミックスされます。
快感と不快感を味わいたい人は是非読んでみてはいかがでしょう。


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