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【詩】悲しい音

好きな人と嫌いな人が
誰が誰だかわからなくなってしまったよ
耳に響くのは 悲しい音
僕らを嗤う幻聴が聞こえるんだ

空が青く高いほど悲しくて
みんなと騒ぐ一瞬が辛過ぎて
いなくなれと叫びそう
悲しい音をかき消すように

言いたい事を言わせてもらえない
幻聴が本物に変わる前に
僕が変わらないといけないんだろうか
僕らのアイデンティティはどこへ行ったのか

最後に心から笑ったのはいつだろう
いつしか笑えなくなっていた
口から溢れるのは悲しい声
誰もその声に気づいてくれないのに

お前たちは自ら表せと言うのか
表すのがどれだけ辛いかわかるか
周囲が向ける嫌悪の眼差し
もうこの場にいたくないのにさ


君だけがわかってくれたんだ
僕の事を理解し 愛してくれた
悲しい音は聞こえずに
そこでは確かに時間を感じていた

曇りの寒い朝は悲しくて
踏み出す一歩が重すぎて
涙が溢れてしまいそう
揺れる声への追い討ちのように

やりたい事をやらせてもらえない
現実が幻を飲み込む前に
僕らが変わらないといけないんだろうか
エキセントリックは受け取れないか

涙を流したのは何年ぶりだろう
いつしか我慢に慣れていた
目から溢れるのは悲しい涙
あなただけは気づいてくれたのに

お前達は肯定ができないのか
押し付けられて嫌だと思わないか
何も考えずに無心を強制する
そのクセ考えろと謳うのにな

いつまでもこの日々が続くわけじゃない
わかっているけれど 今日は今日しかない
未来の僕らは決して僕らじゃない
今の僕らは今ここにしか存在しないから

悲しい音が聞こえたら
どうか飲み込まれないでほしい
僕らは誰にも変われないと
人々の言うことだけを聞いていれば

僕らは変わってらしまうんだ
悲しい音に慣れてしまうな

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