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海外留学で痛感した、音楽コンテンツにあって欲しい機能

(追記:邦楽の歌詞を英語訳するサイト、その後も探していたら見つかりました。星野源もPUNPEEもあったじゃないか。ただ、そんなに有名になってないみたいで、こっちの日本語学習者の方に見せたら参照したことない、いつも何時間もかけて調べてたのに、と言われてしまいました。SpotifyやGeniusがそういうベージを作ってくれれば、という願いは変わらないです…)

 「どんな音楽が好きですか?」「あなたの国で流行っている曲はなんですか?」海外留学で痛感したのは、はじめましての人と話をするときに“音楽”がとても便利な共通の話題であるということだ。もし好きなアーティストが被っていたら話は盛り上がるけれど、思ったよりBillboad Hot 100に興味がある人は少なく、私はUK-popsやUSの90年代のオルタナバンドなどが結構好きなのだけど、そういうのに興味を持つ人には何故かなかなか出会えず、結局は自分の国のおすすめの曲を教え合う流れになる(まあそれも凄く貴重で楽しい)。

 しかし、ここで一つ問題が生じる。いざ自分の好きな日本の曲を教えたり向こうの好きな曲を教えてもらったりするときに、「どういうことを歌ってるの?」っていう質問が飛び交うのだ。ネットを探してみても翻訳された歌詞は全然見つからず、かといって自分のつたない英語では歌詞の内容を上手く伝えられない。毎回もどかしい思いになる。

 この間は「日本で有名な曲だよ」と米津玄師のLemonを流したら、「どうしてLemonってタイトルなの?レモンが美味しいって歌詞なの?」と言われてしまいお手上げだった(この曲はMVに英語字幕があるのでそれを見せればよかったのだけど、ああ思いつかなかった)。歌詞の内容をいちいち説明しなきゃいけないの本当に面倒だな、説明したところで「ふーん」にしかならないのに。しかし、結局は自分の英語力の問題だなと自省するだけでいつも終わっていた。

 ある日、キッチンに寄ると、フランス人の子がご飯を食べながらパソコンを観てニヤニヤしていた。なんだろう…?と思って画面を覗くと、フランス語字幕で呪術廻戦を観ていたのだった。あれ。「なぜ動画コンテンツには翻訳があるのに音楽コンテンツの翻訳は一向に発展しないんだ?」映画やドラマは今Netflixやアマプラのお陰でどんどん翻訳されて世界中でシェアされているのに、なんでSpotifyやApple Musicの歌詞ページはいつまでも翻訳機能が追加されないんだ?きちんとした翻訳があれば、ブラックミュージックを聴いて日本人が迂闊にNGワード(nig**rとか)を口ずさむことも減るだろうに。

そこで私は、二つの案を考えた。一つは音楽サブスク企業に対してのアイデアで、もう一つは音楽関係者全体に考えて欲しいアイデアだ。もちろん、私は音楽関係者でもなんでもない(将来はそんな仕事にも興味があるけど)ので、noteに書いたところで自分のアイデアを一般公開しているだけなのだけど、もうそれは良いからとにかく音楽サブスク企業の方やアーティスト及びレコード会社の人たちにこの記事が見つかって欲しい。

・サブスク企業側が、サービスに「翻訳」を追加する(予想難易度95/100)
SpotifyやApple Musicみたいな音楽サブスク企業の内部に「翻訳部署」が設立されて、世界中の楽曲を好きな言語で表示できるサービスを開発する。いや、歌詞の翻訳って繊細で取り扱い注意な分野だとは思うし、1日3万曲も新曲が追加される音楽サブスクサービスにそれを求めるのはなかなかな話だとは思う。ただ、すごい需要があると思うよ!ということを知ってほしいのだ。ネトフリとかの動画サービスは本格的に翻訳に乗り出しているのに音楽のサービスは特に動きがないのが悲しいじゃないか。

・アーティストやアーティストのファンに翻訳してもらって、サブスク企業側は翻訳された歌詞を載せるページを作る(予想難易度67/100)
上の案は音楽サブスク企業側の負担が大き過ぎてクレームが来そうだ。しかし、サブスク企業側が全て翻訳を賄う必要はないかもしれない。ただアーティストの運用ページに「他言語に翻訳した歌詞を載せる欄」を作って、自分の歌詞を翻訳したいアーティストや事務所が翻訳者(企業)に自分たちの歌詞を持っていって翻訳したものを載せるように促せば良いのだ。他にもVLIVEのファン翻訳機能の応用で、アーティストのファンに翻訳した歌詞を募って、サブスク企業の「校閲部署」もしくはアーティスト自身が歌詞をチェック、承諾し掲載するのでもいいかも。翻訳が採用されたファンにはアーティストから何かプレゼントが貰える制度にすれば、サービスに対するファンダムのエンゲージメントも上がる。多分。VLIVEじゃ特段プレゼント無しで世界中のファンがこぞって翻訳に尽力してるくらいだしね。

 ざっとこんな感じ。どうかな?あとできれば、レイアウトは凄く簡単にして欲しい。SpotifyユーザーなのでSpotifyを例に言えば、今は再生画面を下にスクロールすることで歌詞が表示されるようになっている(歌詞がないアーティストもいる、悲しい)から、その歌詞をフル表示にして右にスクロールするだけでユーザーの主言語ver.の歌詞が見れる、とかがベストだ。あと、これは余談だけど、歌詞中の単語や文章を長押しで選択・コピーできるようにもしてくれると筆者は泣いちゃうかもしれない。

 私は音楽サービスの関係者でもなければアーティストでもないので、Spotify for Artistsも使ったことがない。ただ、歌詞を載せるとかクレジットに作曲家の名前を書き込んでその作曲家の個人ページに飛べるようにするとかいったことは確かアーティストや事務所任せになっていたと思う。そんなふうにどこかで読んだ気がする。あと歌詞は「プチリリ」で第三者が付けてあげたり、歌詞と音源をシンクさせてあげることもできる。私もしたことある。だから、音楽コンテンツの歌詞機能の管理運営がどう行われているのかさっぱり知らない。でも、今は映画で外国語を学んだりする人も多いしそういう機会が増えて欲しいから、音楽もそうなってくれると良いなあと思ったのだ。

是非それなって思ってください!!! 頭でっかちの留学生には今の所何にもできん!!!

P.S.
所属がビジネス学部なのでアイデアを具体化してみれば良いとは思ったのですが、これに対するベンチャーとかスタートアップ的な案が特に思い付かなかったのです。スティーブ・ウォズニアックみたいな知り合いもいないし。アイデアって口で言うだけだから楽ですね。

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