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ふと突然、列車で旅に出てみた。(2日目)

こんにちは。前回からだいぶ間隔が空いてしまいましたが、また一人旅の駄文にお付き合いください。

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さて、福山駅前のホテルで一夜を明かし、2日目。今日は尾道に行こうと思う。尾道は3年半前、広島旅行の帰りに少しだけ立ち寄って、居心地の良さに感動してしまった所。今回はじっくり街を歩きたいと思う。

福山から尾道までは山陽本線を西へ向かう。JR西日本のICOCAを始め、JR東日本のSuicaなどのICカードも使えるのでありがたや。少し多めにチャージして楽々尾道へ向かう。

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やって来たのは227系。JR西日本広島支社が誇る最新式の車両だ。かつて広島管内が「国鉄広島」と呼ばれていた所以の旧式、115系は少し前に広島から姿を消し、今は真新しいこの車両が活躍している。岡山支社管内にある福山駅には未だ多くの115系がやってくるが、どうやら227系が入ってくる運用もあるようだ。知らなかった。

乗り心地のいい車内、程よい硬さのシートに身を委ねること20分。尾道駅に到着。

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前回と比べて駅舎が綺麗になっていた。西日本のクルーズトレイン「トワイライトエクスプレス瑞風」が停車することに伴って駅舎のリフォームが行われたらしい。初代尾道駅の駅舎をモチーフにして改良された駅舎には、カフェやホステルまで備わっている。知らなかったし、凄すぎる…今度はここに泊まってみたい。

何となくどこを歩けばいいかは思てたけれど、折角なのでウォーキングコースのパンフレットを貰った。さあ歩くぞ。

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この日は日曜日ということもあり、商店街でイベントをやっていた。地方でこんなに活気のある商店街を見たのは久しぶりなきがする。故郷の東北では、色んな所が寂れてシャッター通りになっているのを知っているから、こうやって人の営みを感じられる商店街を見ると、応援したくなってくる。

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商店街は海側。潮の香りが少し漂う、ノスタルジー満載で人で賑わう風景は、古き良き時代そのもの。尾道は昭和へのタイムマシンみたいだとか、そんなことを考えながら足を進める。

一通り歩いたので、今度は山側を歩いてみる。尾道は海の反対側にすぐ山がそびえ立っていて、そこに所狭しと家やお寺がびっしりと立っていて、そこに石造りの細い通路が縫うように張り巡らされている。ここで隠れんぼとか鬼ごっことかしたら楽しそう。(人通り多いし、他の人の迷惑になりそうなので止めておきますが)

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家々を抜け、神社を抜けると、一匹の猫が目の前を横切った。猫は好きだけど、なつかれた事はここ数年間全然ない…

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でも、もしかしたらと思って、ダメ元でしゃがんで視線を合わせてみた…

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寄ってきた。嬉しい〜〜

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かわええ〜〜〜〜

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膝に乗られた〜〜〜〜

このまま30分くらい猫を膝枕していた。しばらく猫に触れてなかった自分にとっては、破壊力抜群だった。ああかわいい。本当はずっとこのままでいたかった。途中、道行く人に「よく懐かれてますね〜」なんて言われて、妙に嬉しかった。爪を立たされてジーンズがほつれた事なんて、全然気にならない。あ〜猫はいい。最高。

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ずっとこのままでいたいけれど、先に進まないと日が暮れてしまうので、泣く泣くこの辺りでバイバイ。また来るから、また一緒に遊んでね。

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尾道の寺社巡りの中で目玉(?)となっているのが千光寺。他のお寺よりも高いところにあって、そこまでの階段が結構きつい。ちょっと上を見上げるとロープウェイがあった。全然知らなかった。悔しいけど、観光は歩いてなんぼと自分に言い聞かせて、ひたすら階段を登る。

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着いた。ここからの眺めがすこくいい。

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こうして見ると、改めて尾道は海の際まで山があって、そこにすごい数の建物があって、人々の生活があるということに感心する。水が近いところは昔から繁栄するとはよく言うけれど、山がこんなに近くにあるところで、これほど栄えてる街はあまり見たことがない。向かい側の向島の先には、瀬戸内海と四国(愛媛県?)の山々も見える。こうして見ると、案外近いのかも。

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千光寺から下りつつ、また迷路のような路地を歩き回っていたら、あっという間に日が暮れた。瀬戸内海の彼方に日が沈み、マジックアワーに包まれる尾道も美しい。地元の人と何度もすれ違う。ここに住む人たちにとってはこれが日常で、旅をしている自分は、ここは非日常。日常と非日常は近いところにあるんだなと、ちょっと変に感動する。

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楽しかった一日もあっという間に終わり。電車に乗ってまた福山へと帰る。

2回目の尾道で、街の雰囲気を思い出しながらいろいろ巡ったけれど、やっぱり猫になつかれたことが一番嬉しかった。尾道に来ると猫になつかれる。いいことを覚えた。個人的に大収穫だ。

千葉に住んでいる独断と偏見かもしれないけれど、関東と西日本は時間の流れ方が違うなと感じる。日々、もっと便利に進化を続ける東京は、確かに生活には困らないし、欲しいと思ったものは、お金を払えばすぐに手に入る。でも、それと引き換えに、時間がどんどん早く過ぎていく気がする。もっとゆっくり、噛み締めなければないらないはずな時間でさえ、なんだか上辺だけで噛み締めたつもりになって、大事なものを大事にできない、そんな感覚がある。でも、ここ尾道に住む方々は、坂が多くて少し不便かもしれないこの街が好きで、人との関わりを大事にし、地に足をつけて、一日一日を大事に生きている、そんな気がした。少しベタな感じ方かもしれないけど、そんな人間らしい生き方ができる街の存在に、帰り際、少し胸が熱くなった。千葉から700km以上離れたこの街が、気づけば大好きになって、離れがたくなっていた。いずれまた疲れたら、大都市の喧騒から逃れるためにまたここに来るのかもしれない。新幹線の乗り継ぎなら3時間と少し。全然近い。

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また来よう。


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ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

本当は翌日以降、高松やら岡山やら色々巡ったのですが、いろいろな事があってここでは書き切れないので、今後書く気になったら思い出したように書くことがあると思います。

とりあえず、この旅のことはここで一旦お終いにします。体調にはくれぐれもお気をつけて、みなさん元気にお過ごしください。

それでは。

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