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肉汁餃子のダンダダンで呂布カルマを見た話

はじめに

初投稿のため、めちゃくちゃな駄文に仕上がる事は間違いない。
ただ皆さんに伝えたいのだ、あの呂布カルマが何をオーダーしたのか。
「ダンダダンに来たのだから餃子を頼むのが当たり前じゃないか?」
そんな事は無論、当たり前だ。いくら呂布カルマでも餃子を食べずに帰るわけがないだろう。じゃあ餃子を何枚頼んだ?ドリンクは?サイドメニューは?
ダンダダンと言えば馬刺しなども絶品だ。じゃあ呂布は馬を食ったのか?
気にならないだろうか、何を頼んだのか。

呂布カルマとは

そもそも呂布カルマを知らない人のために説明をするとヒップホップMCである。
あまり日本語ラップを知らない私ですら知っているぐらい有名なラッパーだ。
1983年1月7日に兵庫県西宮市で生まれ、現在は愛知県名古屋市在住。
元々は漫画家を目指していたが大学卒業後に音楽家へ転身し今に至る。
一般的に知名度が高くなったのはフリースタイルダンジョンに出演してからだろうか。少なくとも私自身はその頃に知ったので、同じ時期に名前を聞くなりなんなりした人は多いだろう。
長めの髪をオールバックにしサングラスをかけ、いつも派手な柄シャツを着ている。ラッパーとしての威厳を示すかの如く異様に吊り上がった眉毛は存在感が強く、他のMCとは一線を画すビジュアルとなっている。
あとめちゃくちゃほうれい線が深い
左側の背の高い方が呂布カルマである。

2019年5月25日土曜日、背後に呂布

あの日は確か新宿でお祭りがあった日だった。
地元の友人と神輿を担ぐために朝早くから活動していた。
神輿を担ぐには半纏の下に着るダボシャツやら股引やらが必要となるのでそれらを買いに4〜5人で出かけ、14時ごろには新宿2丁目辺りまで着いていた。
もう5月末にもなるとだいぶ暑い。神輿は夕方からなので少し休みがてら一杯飲もうかとダンダダンに寄ったわけである。喫煙席にどかっと腰を下ろし、各々ビールと餃子と馬刺しを頼む。タバコに火をつけ煙を燻らせ、一息つきながら注文したモノが来るのを待っていた。10分ほど過ぎてからだろうか、背後に気配を感じた。
そう、ラッパーの気配だ。
ラッパーと直接会った事のない人にはわからないかもしれないが、ラッパーにはラッパー特有の気配がある。なんてったって命かけてステージ立ってんだ。
友人達もどうやら気づいたらしい。
さりげなく、本当にさりげなく外の様子でも見るかのように後ろを振り返る。
そこには呂布カルマがいた。紛れもない呂布カルマだ。
私たちが店に入る前からいただろうか。それとも後から入ってきた?
鶏が先か、卵が先か。呂布が先か、カルマが先か
何せ2年近くも前の事なので曖昧なところもある。そんな事はどうでもいいのだ。
確かにあの時、背後にいたのは呂布カルマだったのだから。

緊張の空間

失礼なことにジロジロと見てしまった。
新宿で生まれ、新宿で育ち20年。有名人を見るなんて慣れていた。
でも今回は何故だか、よくわからない緊張感があった。
生の呂布カルマ。私の目の前には生のビールと馬刺し。
「あまり見んな」と友人に窘められた。
呂布カルマは1人で来ておらず友人なのか仕事仲間なのかもう1人連れの男性がいた。確かに失礼なことをしてしまったと思い、正面に向き直す。
そして友人達と会話を再開した。祭りのこと、餃子屋なのに馬刺しがやけに美味いこと。ちなみに馬刺しはタテガミが結構美味かった。
しかし、ずっと気になって仕方がない。あの鼻のかかった、なんだか籠ったような声が。ラップしてる時となんら変わらない、堂々とした声だった。
「すみませ〜ん」
カルマの声が店員を引き止めた。
来る、オーダーの時だ。

呂布カルマのオーダー

カルマの声で立ち止まった店員が注文をとる。
メニューを睨みつける呂布カルマ。
私は決して後ろを振り向いていない。気配でわかるのだ。
あの吊り上がった眉毛をメニューに向けていることが。
そして先ほどの発声から間が空いて、ついにオーダーの瞬間だ。
「餃子2枚」
連れの男性と自分で1枚ずつという選択をしたのだろう。堅実だ。
「あと、カルピスゥ〜」
ドリンクはカルピスだった。
誰が想像しただろうか。
本物のラッパーは無闇矢鱈に酒を飲まない。
昼間っから酒を飲むなんてバカだ。カルピスが至高。
そうと言わんばかりの威厳があった。
そしてオーダーは終わった。2枚の餃子とカルピス、通だね。


あとの記憶は殆どない。
友人とくだらない話に花を咲かせたのみだ。
ただ私の後ろに呂布カルマがいる。それだけで幸せだった。
みんなには呂布カルマと同じ飲食店にいる幸せはなかなか味わえないだろうが、せめてどんな注文をしたのかを知ってもらえれば、私の幸せが多くの人にお裾分けできるだろう。そう思ってこの文章を書いた次第である。
届いただろうか、伝わっただろうか。
少なくともオーダーは店員に伝わっていた。


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