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1000日チャレンジ 919日目 新国立劇場「尺には尺を」観劇記録(一部ネタバレあり)

ゴールまで181日

★BMI:22.9

◎先日、新国立劇場で「シェイクスピア、ダークコメディ交互上演
尺には尺を」を観劇したので記録に残したい

「シェイクスピア、ダークコメディ交互上演 尺には尺を」
【作】ウィリアム・シェイクスピア
【翻訳】小田島雄志
【演出】鵜山 仁
【出演】岡本健一、浦井健治、中嶋朋子、ソニン、立川三貴、吉村 直、木下浩之、那須佐代子、勝部演之、小長谷勝彦、下総源太朗、藤木久美子、川辺邦弘、亀田佳明、永田江里、内藤裕志、須藤瑞己、福士永大、宮津侑生
【会場】新国立劇場 中劇場
【公演期間】2023年10月18日[水]~11月19日[日]
【Introduction】(公式siteより引用)
「新国立劇場シェイクスピア歴史劇シリーズのチームが堂々再集結!
2023/2024 シーズンは、〝ダークコメディ(暗い喜劇)"と呼ばれるシェイクスピア二作の日本初の交互上演でスタート!
『尺には尺を』と『終わりよければすべてよし』の二作品は、シェイクスピアの戯曲のなかでは上演回数もそれほど多くはなく、登場人物も屈折したキャラクターが多く、"ダークコメディ(暗い喜劇)"と呼ばれています。 しかし、単に暗いだけではなく、人間の内面、時に自我と欲望をむき出しにした登場人物たちは、魅力的で深い人物造形に満ち、物語も終幕に至るまで、息をもつかせず展開するなど、隠れた傑作と言っても過言ではありません。
この二作は時をおかず執筆されたと推測され、ストーリー的にも同じテーマを持つ、表裏一体のような戯曲であり、交互上演にこそ意味があると考えます。 さらに、シェイクスピア作品の中では、数少ない、女性が物語の主軸となる作品でもあり、両作品とも登場人物たちは降りかかる困難に果敢に立ち向かい、世の理不尽を白日の下にさらします。
そこで、2023/2024 シーズンの開幕は、この二つの作品を交互上演する、という前代未聞の企画に挑みます。 悲劇とも喜劇ともつかない、その結末から「問題劇」とも分類される、この二作品を交互に上演することで、現代劇かとも思わせる、シェイクスピアの鋭い視点と同時代性が浮かび上がることでしょう。」
【Story】(公式siteより引用)
「ウィーンの公爵ヴィンセンシオは、突然出立すると告げ、後事を代理アンジェロに託し旅に出る。だが実は、密かにウィーンに滞在したまま、アンジェロの統治を見届ける目的があった。というのも、ウィーンではこのところ風紀の乱れが著しく、謹厳実直なアンジェロが、法律に則りそれをどう処理するのか見定めようというのだ。
そんな法律のなかに、結婚前の交渉を禁ずる姦淫罪があり、19年間一度も使われたことがなかった。アンジェロはその法律を行使し、婚姻前にジュリエットと関係を持ったクローディオに死刑の判決を下す。だがクローディオはジュリエットと正式な夫婦約束を交わしており、情状酌量の余地は十分にあったのだ。
それを知ったクローディオの妹、修道尼見習いのイザベラは、兄の助命嘆願のためアンジェロの元を訪れる。兄のために懸命に命乞いをするイザベラの美しい姿に、アンジェロの理性は失われ、自分に体を許せば兄の命は助ける、という提案をする。それを聞いたイザベラはアンジェロの偽善を告発すると告げるのだが、彼は一笑に付し、「誰がそれを信じる?お前の真実は、私の虚偽には勝てぬ」とイザベラに嘯く。
クローディオの命は?イザベラの貞節は?すべてはアンジェロの裁量に委ねられる。」

【感想】シェイクスピア版水戸黄門といった趣きのお話。まあ、シェイクスピア劇として楽しみのにはいいけど、ざっくり半分くらいの時間でも十分という感じで、本筋ではない部分が長くて間延びした感じ(これは、演出の問題ではなくて、シェイクスピアさんのせい)。こちらもソニンさんの演技が素晴らしい。コミカルさも見せながら揺れ動く気持ちをしっかり表現してくれていてわかりやすい。ラストのシーンは、もしかするとシェイクスピアの意図とは違うのかもしれないけれど、現代人の感覚としては大正解の演技だったと思う。


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