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フォトグラフィーについて/poetry#1

束の間の身体は 唯一の母国で、
遠くにあるものでは決してなしに。

歩き、交わす視線に対応し、それぞれは良好と汲み。
それでも、固定されないままの互いの意識、
それぞれとは海の深さと、空の高さ。その間で、漂う。
そこでは不条理の鏡(結実する筈と思う未来。希望は仕方なく挟んでも、持つべきではないかも知れない。他者を挟み、鏡は気づきを、それはある懇願が感じたもの、そして戸惑い。希望。)に、ふと暗い影がかかる。

また一方で硬さの中で、流動するマグマが、落ちてある。石は結果でもあるように。

亡霊の 乱れた髪の 上目遣いの、固定されないままでの白昼夢/へ
この流れの中、微小な緊張と共に、伝えようと警戒が凝固させ、僅かに発生される兎の印象。そして表象への努力、偶然への気づきで。
それは一見ガタガタの、階段のバラバラの影/光。で、出来たリアル。未だ過程にある
それは私らの先の果てに在るもの。私ら、と言った。全体を孕む骨組みのピクチュアー。

わたしはそれを組み直す。未来の果ての代わりの、根源の果ての方へ。
記憶を上目の白眼の背後で探り、それは何処にでも月日を重ね佇むものであり、初めてであれば当然のショックでもある筈。

光りが暗闇から作用した様な、利用された人工的道具ででもあるかのようにー
うっすらと色を成すタングステンの下、玉虫色の夜道。浮き上がる景色。私の前に、ここには窓があり、確実な時間を加速させ、そこにあるだけの、見落とされる優しさのメッセージが。

不在の領土。暗闇の中から。凸凹に。
一方的に渡り来る意識。開かれた窓、久しぶりの季節。

新しさとは、此処、今。しかしそれは正確には昨晩のこと。
一つ一つの呼吸は今もなお新しい。
吐いたもの、吐かなければならないものも。

実際に見たものが無かったような、不安。
これがそう。たった今、この眼差しの先に。そして、それはあった。いずれ記憶の中の参照頁に。

そして、整えようとした表象には、私の疲れが横たわる。言い訳のように、説明臭くそれはあり、何処かへの行き先も無く去ろうとする。馬鹿げたミス。目的がない目的の行き先。

素敵な記憶はそのまま夢のように。浸るより再現させる為に、恣意的に利用し、それが実際の場所でなくとも知ってるように表出させて、それは期待を孕む対象の一つ。

そこには海の深さにある蟹も空の高さの星も内奥された自由さの定着が。何処にも無かったものの未来が今光りを使い現れる。

写真。
美しい記憶。
新鮮な空気。
此処でなければ呼吸は出来ずに。
これだけは美しくあり。
その為の犠牲、
その為の優しさを知っている。

時間は年齢に、迫る現実として我等のもとに。
私の身体という領土は、外からの脅威とぶつかり合い、かつての芸術家の平和な感覚は既に風景を捨て、
それは、欲望による競争から捨てられ、
その代わりに気休めの裏の嘘を責め、
バラバラに空中で散る。

呪詛的な知性が自身を責めるのは確かだが、
その奥に在る幼い目が見たユートピアが。それはなお内奥し、笑顔をあなたに見せる。

写真の中に映るもの、視界では見えない形象が隅々と一体し、今こうして在る。
現実ならざる新鮮な空気を感じた、誰のものでもない領土から見た、もう一つの現実。





作家活動としての写真撮影や個展、展示の為のプリント費用等に充てさせて頂きます。サポート支援の程よろしくお願いいたします。