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刺身のお供、ワサビ!つーんとした辛さに秘められたその効能とは?

突然ですが、刺身の薬味といったら何を思い浮かべますか?
そう、やっぱり一番に思いつくのはワサビですよね!

他の香辛料などでは感じない、つーんとした特徴的な辛さを持つワサビですが、実はこの辛味の中に様々な効能があることをご存知でしたか?
今回はそんなワサビの秘密についてご紹介します!


ワサビの歴史

ワサビは古くから日本で親しまれており、なんと飛鳥時代には既に委佐俾三升(わさびさんしょう)という名前の薬草として使われていたそうです。



参考
https://www.kinjirushi.co.jp/wasabi/history/


飛鳥時代というと、西暦では593年。今からおよそ1400年以上前の時代から、ワサビの効能は知られていたんですね。
長生きで知られる徳川家康は、ワサビを非常に気に入っていたという話もあります。
当時江戸幕府では一時期ワサビの栽培方法が門外不出となるほどだったそうですが、江戸幕府後期の時代にワサビを付けた握り寿司が考案され、江戸の町でブームになったことで徐々に庶民にも広がっていきました。


ワサビの種類

ワサビには主に西洋ワサビと本ワサビという種類があります。

スーパーなどでチューブで売られているものの多くは、ヨーロッパを原産地とする西洋ワサビです。
日本原産のものを本ワサビと呼び、その中で栽培方法によって更に沢ワサビと畑ワサビなどに分けられます。

参考
https://www.olive-hitomawashi.com/column/2018/07/post-1828.html

多くの効能があり、一般的に健康に良いとされているのは主に本ワサビの方です。これからご紹介するワサビの効能も主に本ワサビのものを取り上げていますが、西洋ワサビも本ワサビと共通する成分が多いので、西洋ワサビは全く効果がないというわけではないのでご安心ください。

ワサビの効能

ワサビには健康に良い様々な効能があります。以下がその主なものです。

・アリルイソチオシアネートやスルフィニルというワサビの辛味成分に含まれる抗酸化作用による、アンチエイジング効果
・体内の水分バランスの調整によるむくみ・冷え性の改善
・抗菌作用による食中毒の予防
・魚の生臭さの原因である「トリメチルアミン」を打ち消す効果

参考
https://gourmet-note.jp/posts/10730
https://www.sanwafoods.co.jp/report/03.html
https://yasai-tabeyo.com/wasabi-kounou/#index_id5

普段何気なく口にしているワサビに、こんな秘められた効能があるとは驚きですね!

なぜ刺身にはワサビが良く使われるのか?

先ほどもご紹介したように、ワサビが寿司とセットで使われ出したのは江戸時代の頃の話です。

今ほど冷蔵保存技術が発達していなかった当時では、魚の鮮度を保つのに苦労していました。
生臭い刺身は誰だって食べるのが躊躇われますよね。そんな折に、江戸の誰かがワサビの力を発見したのです。
鮮度を抗菌作用によって保ちつつ、生臭さをなくしながらも魚の風味とも合う……正に刺身にとってワサビはベストパートナーだったわけですね。
こうしてワサビは広く刺身と一緒に使われるようになり、今日の刺身の薬味と言えばワサビというイメージへと繋がっていくことになりました。

参考
https://totocle.com/sashimi-wasabi/#toc2

刺身につけるか、醤油に溶かすか

皆さんはワサビは刺身につけて食べる派ですか? それとも醤油に溶かしますか?
回転寿司などではワサビが別になっており、面倒だから醤油に溶かして食べるという人も多いのではないでしょうか?
別にどっちでもいいのでは、と思われるかもしれませんが、実はワサビは刺身につけるのと醤油に溶かすのでは効果が違ってくるのです。
ではどちらの方が効果的なのでしょうか?


結論から言いますと、ワサビは刺身につけて(具とネタの間に挟んで)食べた方が良いです。
理由は主に二つあります。
一つは、ワサビに含まれる抗酸化作用のあるアリルイソチオシアネートは水溶性の成分であり、醤油に混ぜてしまうと成分が溶け出てしまって効率的に摂取できなくなってしまうからです。
アリルイソチオシアネートはアンチエイジング効果が期待できる成分ですので、摂取量を減らすのは避けたいところです。
二つ目は、茶道の世界では小皿にワサビを溶くのはNG行為であり、マナーが悪いとされているからです。
マナーを重視するならこちらも気を付けておきたいですね。
以上の理由から、刺身をワサビで頂くときはまずはワサビを刺身に乗せ、醤油をワサビのない別の場所につけて食べるのをオススメします。

参考
https://hc.nikkan-gendai.com/articles/241118
https://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/1211

ワサビを食べても鼻がつーんとならない方法!

ここまでの話を聞いて、今すぐにワサビを沢山食べたくなった!という方もいらっしゃるでしょう。
しかしワサビを食べるには一つ問題が残っていますよね。
そう、思わず涙が出てしまうあの鼻のつーんとした辛さ!あの鼻のつーんさえ無ければ……と、そう思う人も多いでしょう。

そこで最後に、鼻がつーんとしてしまう原理とその対処法をご紹介します!

ワサビを食べて鼻がつーんとするのは、辛味成分であるアリルイソチオシアネートが非常に揮発性が高く、鼻から出す息に含まれているからです。
揮発したアリルイソチオシアネートが、息を吐く際に鼻の奥を強く刺激し、鼻がつーんと痛くなってしまうんです。
つまり、鼻で息をしなければアリルイソチオシアネートが鼻の奥を刺激することはないわけです。
というわけで対処法は、鼻から息を吸って口から息を吐く!これをワサビを食べている間繰り返すことで、揮発したアリルイソチオシアネートを口から出して鼻のつーんを抑えることができます!
参考
https://maa-hii.com/lifehack-wasabi/#outline__1


まとめ

以上が刺身のお供、ワサビについてのご紹介でした。
ワサビは苦手……という人も、食べてみたくなってきたのではないでしょうか?
我々Smoltの桜鱒の桜葉締めもワサビとの相性はピッタリです。

ぜひ一度、合わせて召し上がってみてはいかがでしょう?


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