#832 小さな冒険
久しぶりに夏まで住んでいた場所に行ってみたくなった。大好きだったその場所も、引っ越してしまえばやはりご無沙汰。
職場から今の家とは反対方向なので、「いこうかな?」と思いながら「今日はいいや、、、」とやめてしまっていた。こないだもそう、「回ってみようかな」と芽生えた気持ちも一瞬。結局面倒になり行かず。そんなことがあった。
今日はシフトが被った親友ちゃんと帰りながら、何となくその時の話をしていたら、無性にやみつきになっていたラーメンが食べたくなった。
「でもなー、寒いしなー、遠くなるしなー、うーん。」と悩む。悩んだけれど気づけば足はそちらに向いていた。
こんな寒い日に倍以上の遠回りなんて?
いやいや、これが愉しいんです!
元々住んでいた家は暗かったので次の住人が住んでいるのかは不明たったけれど、懐かしかった。
あそこも、ここも、行きたいお店はあるんだけれど、どこかしこもは行けないので気に入っていたラーメン屋さんに寄り道。
チェーン店でも、やっぱりお店によって美味しさが全然違う。だから好きだったこのお店で食べたかった。
店員さんはほとんど変わっていなく、引っ越す前は新人だった人が一人前にラーメン作っていたり、このラーメン屋さんと言ったらこの人という人は変わらず健在で何だかホッとした。
よく通る明るい大通りに戻ってもよかったが、せっかくなのでそのままぐるーーーっと回って帰ることにした。
途中からは初めての道、地図を見ているのにも関わらず経路から外れて進むほど、地図が読めぬわたし。
でも、新しい道はワクドキがいっぱい!
暗い住宅街は少し寂しくなって、物思いにふけったり、ぽつんとある果物屋さんにパーっと気持ちが明るくなって、「あっちかしら?こっちかしら?あってるかしら?」とゆるりと進んだり、普段とは違う気持ちが沢山湧き上がってくる。
ここに住んでいる人たちのことを想像しながら、探り探り進む。何だか冒険しているかのようであった。
仕事終わり、寒い日、明日早番、でもソンナノカンケーネ!
毎日にワクドキを。
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