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ウチの子 発達障害!?vol.31~35

vol.31「悪い予感は的中する」

 息子は自分の気持ちや経験したことを他人に説明するのが苦手で、言っていることがよく二転三転する。特に混乱してしまうと、あることないことがごちゃごちゃになって口から出てしまう。これが悪い方向へ行かなければいいな…と思ってきたが、悪い予感が的中してしまったようだ。これは担任や息子本人からでなく、息子を気にかけてくれる同級生から聞いた話なので全てが本当かどうか分からないが…。
 通級の日に学校へ息子を迎えに行くと、どう見ても息子と仲良くなりそうにない子ども達が息子の傍にいることが多く、この子たちは親の前なので息子と仲がいい振りをしているのだろうと感じていた。
実はこの子達が息子のことを嘘つき呼ばわりし、何かある度に息子のせいにして騒いでいるのだと聞いた。ひどい時は、自分達が仕掛けて息子がやったと騒いだりすることもあるとのこと。息子は自分が絶対にやっていないことは「やっていない。」と言っているようだが、誰も信じてくれなくなる可能性だってある。心配で息子に尋ねてみたが、「わからない。」と言うだけだった。
 このことを知らせてくれた子も最初、「○○さん、よく嘘をつくじゃないですかぁ」と話し始めたので、息子のことを信用していないのかと思ったら、彼女なりに一生懸命理解しようとしてくれていた。騒ぎになった時、息子をかばって嫌な思いをしなかったかと尋ねると、「大丈夫です。」と答えてくれたが心配で、何かあれば私が助けるからと伝えた。
 そういえば息子が「学校へ行くの面倒くさい。」と何度か言った日があった。原因はこのことだったかもしれない。今後「学校へ行きたくない。」と言う日が来るかもしれない。その時のために私も、息子を受け止めてやれるようにしておかなければならない。(2013.3.21)

vol.32「話しても無駄」

 4年生の1年間は、担任に息子の本質を理解してもらえず悪いところだけを指摘され、がっかりすることばかりだった。毎年のように「いいところを見つけて伸ばしてやりたい」と言われてきたが、本当に見つけようと思っているのかと疑問だった。1月末には1日に2回もトラブルがあったらしく、「お母さんに言わないで。」と泣きじゃくる息子と一緒に先生が家に来た。この時は我慢したが、めちゃくちゃ腹が立った。家に来るのではなく、放課後に息子を残して時間を取ってでも、学校でのことは学校で対応してから帰してほしかった。あの状態の息子を目の前にして「お母さん、叱らないで下さいね。」と言われても、叱りたくなかったが叱らずにはいられなかった。学校で叱られ、家でまた叱られると息子だって面白くない。家で私が叱ることが増えると、学校でまたトラブルが起きるのだ…。
 そして3月の終業式の10日ほど前に学校から電話があり、「最近また落ち着かないんですが、家ではどうですか?」と聞かれた。これまでのことも重なりどうにも怒りがおさまらず、文句を言ってやった。すると担任もここぞとばかりに言い返してきた。聞いていると、息子は担任から何を考えているのかわからないと思われ、危険人物扱いされていたということが伝わってきた。
 学校に来てもらって話をしたいと言われたが断った。理解しようと思っていない人には、何を話しても無駄。いろいろあった1年がようやく終わり、新年度が始まった。気持ちを新たに頑張ろうと思う。(2013.4.25)

vol.33「発達は相変わらずデコボコです」

 息子はこの春5年生になった。他人からは幼く見えるらしく、たまに「(本当に)小学生?」と聞かれることもある。本人は全く気にしていないが、見た目も中身も発達がデコボコな息子である。
 5月になり、運動会の練習が始まった。今年は組体操や騎馬戦をやるのだが、騎馬戦は特に心配…。下で支える方が私も安心して見ていられると思ったのに、上に乗ることになったらしい。去年の運動会では、大玉運びでコーナーを回った時に大玉運び用の網がなぜか息子の足に引っかかって転んで大泣き、情けない姿をさらすことになってしまった。今年は大丈夫かなぁ…。
委員会活動も始まり、息子は放送委員になったそうだ。4月末に初めて当番の仕事があり、朝と昼の放送をやったのだが、昼の放送で「午後も張り切って頑張りましょう。」というところを「午後もはっきり頑張りましょう。」と言い間違えてしまい訂正したと言っていた。日頃から微妙な言い間違いの多い息子らしい失敗である。
 こんな息子だが、私との待ち合わせで電車に一人で乗って約束の場所まで来ることはできる。鉄道大好きなので電車に乗ることは問題なし。しかし家から駅まで徒歩で約20分、狭い道路を頻繁に車が行き交うところがあるため心配で、今までやらせていなかった。この春に初挑戦させ、私はドキドキしながら待ち合わせの駅の改札前で待っていたが、無事にその場所まで来た息子を見た時にはウルウルしてしまった。息子の成長を嬉しく思った瞬間だった。(2013.5.23)

vol.34「息子も私も同じ?」

 4月末に通級で、息子に知能検査を受けてもらった。この検査は、もちろん知能指数を調べるものだが、それ以外にどんな能力が高いのか低いのかということもわかる。1年生の時にも同じ検査をやったが、それっきりだった。
 この度の検査の数日後、通級の先生から結果を聞いていると、まるで自分のことを言われているようだった。記憶能力は優れているが、処理速度能力が劣っている。私は覚えることに関して昔から苦労したことがない。授業で聞いた大事なことを長い間記憶できたので、テスト前に焦って勉強しなくても平均点は取れた。しかし、文字ばかりの本を読むことはどうも苦手だったし、計算問題がずらっと並んでいたりすると見るだけで嫌だった。私はこれでも何とかやってきたが、息子は嫌だと思うとやらないので心配だ。私達が一つ違っていたのは書き写すことが苦手なところ。息子は板書されたものをノートに書くことは滅多にやらない。これも先々苦労するな…。気になって旦那に学生時代はどうだったのかを尋ねてみたら、ノートにきっちり書く人ではなかったらしい。これだけだと旦那がバカだと思われるので一応書いておくが、私よりもはるかに優秀な人である。
 今回の結果で、私も家で学業面において息子にどうしてやればいいのか、改めて考える良い機会になった。できないことを頑張るより、できることで頑張るということを学校の先生に理解してもらうのはなかなか難しいことだが、私は私のできることを、息子は息子のできることを、不器用な私達だけどやるしかない。(2013.6.27)

vol.35「面倒くさい!」

 うちの息子の最近の口癖は「面倒くさい」だ。学校でも頻繁に「面倒くさい」と言って、与えられた課題をやらない。たとえ勉強ができなくても、やれと言われたことぐらいやってほしいと私は思うが難しい。おまけに「何で学校に行かないといけないの?」「何で勉強しなければならないの?」など、答えに困る質問をするので、更に困る。
でもよく考えてみると、いつも「面倒くさい」と言っているのは息子よりも私。息子との違いは、面倒なことを先に片づけるか後回しにするか。私は先に片づけるが、息子は後回しにするタイプなので、私がイライラしてしまうのだ。
 7月の面談で、担任の先生は「なぜ勉強しなければならないのかと、気づくのはいいことだ」と言ってくれた。確かに、ほとんどの子どもは、先生や親に言われるままに疑問を持たずに勉強して大人になっていくと思う。でもその方が親は楽でいいなぁと思う。あんな質問に答えなければばらないのは、本当に「面倒くさい」。
 息子が面倒くさい子どもなのは、面倒くさい私から生まれたので仕方ないとも思う。私も勉強は面倒だと思っていたし、余計なことを言っては親を怒らせる面倒な子どもだった。大人になった今、一番面倒なのは、人付き合い。付き合いというより、人に合わせることが苦手なのだ。それに比べれば息子の「面倒くさい」なんてかわいいものかも。でもやるべきことは、やらせなくては…。(2013.8.29)

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