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日本のお正月を美しくデザインするための色・フォント・模様・事例・モチーフまとめ

スマートキャンプデザインブログです。

もうすぐ2018年も終わり、2019年が始まります。
お正月にちなんだイベントや、初売りの宣伝広告などを作るときに、お正月感を出して効果的に伝えることはとても重要です。

本記事は、お正月を表すデザインをするうえで外せないポイントについてスマートキャンプインターンシップの八尋(やひろ)が紹介します。

お正月の色合いなぜ赤・白・金を使うのか

お正月のデザインでよく使われている色は赤・白・金です。
赤と白は「紅白」とも言われ、縁起のいい色であると言われています。

なぜ「赤」ではなく「紅」なのか
赤は古代中国で「赤貧」「赤裸々」といった「裸」「むき出し」という意味を持ちます。このことから悪い意味に捉えられないよう、「紅」という字を「赤」の意味で使用しています。

また、縁起が良いとされているのには2つの説があります。
「紅(赤)」は赤ちゃん、「白」は死装束とし、人の一生を表すと言われている説や、昔から祝い事のときに食べている「赤飯」と「餅」の色からきている説があります。

この「紅白」と、光り輝き豪華な印象を与える「金色」を組み合わせたり、配置や比率を変えることで、与える印象も変わります。

お正月の赤・紅・朱

赤と言ってもさまざまな種類があります。

シンプルな「」の他、紅白の「紅色」、古くから日本で使用されている「朱色」はよく使用される色です。

赤は暗いものや、オレンジが強いものなど、さまざまな種類があります。
しかし、暗すぎるとダークな印象になってしまい、オレンジが強いと白と合わせたときに紅白の印象をうまく与えられないなど、お正月のイメージに合わない赤になってしまいます。

ここで挙げた赤3色は基本的なお正月カラーの一部です。暗すぎず、オレンジすぎない赤で、お正月を効果的に表現可能です。

赤の割合が多いお正月デザインパターン

初売りセールや福袋、特集などイベント感の強いデザインに向いています。

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お正月の白・生成・乳白

白は普段使う通常の白の他に、少し色が入った種類のものがあります。

白は純白とも言われ、混じり気のない純粋な白という意味です。
生成色きなり色)は、白に少し黄色が入ったような柔らかい印象を与えます。
乳白色はその名のとおり濁った白色で、温泉の色を表すときにも使用されます。

絶妙な違いのある白色を使い分けることで、自分の表現したいお正月のイメージに近づけられます。

白の割合が多いお正月デザインパターン

白の割合が多い上品でシンプルな落ち着いた印象を与えます。

IMJ
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お正月の金・櫨染

金は、輝いている表現を行うことでより「金色」に見えます。

金を表現するためにはさまざまな方法があるのですが、一般的な2つの方法を紹介します。

一つ目は明暗で金の色を変えるという方法です。
たとえば明るいところは上図でいう「金色」を使用し、暗いところに「櫨染 (はじぞめ)」を使用することで、輝いているように見えます。

二つ目はグラデーションで表現する方法です。
両端を暗い金で、真ん中を明るい金のグラデーションにすることによって光を反射している金を表現可能です。

左が明暗で分けたもの、右がグラデーションで表現したものです。
イラスト風なら左、リアルな立体感や光沢感を出すなら右で制作すると、目指しているイメージにあった金になります。

金色のグラデーションは黄土色をベースにしつつ、彩度や明度を変えた黄色やホワイトをハイライトに入れるとより輝いた表現が可能です。

金の割合が多いパターン

金の割合が多い豪華で華やかな宣伝のときによく用いられます。
特に金を背景色にすると豪華絢爛な印象を与えられます。

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デザインしたいもののイメージに合わせて色合いの割合を変えると、与える印象はガラリと変わります。

お正月デザインに使える「和風なフォント」5選

筆で書いたような楷書体や明朝体などを使うことで、和風な印象を与え、よりお正月感を増せます。そのようなお正月デザインに利用しやすい無料で使えるフォントを5つ紹介します。

1. うつくし明朝体オールド

柔らかな線で構成された明朝体なので、硬い印象を与えません。

2. はんなり明朝

ふんわりとした丸い線で書かれた字体は、和の柔らかい印象を与えます。

3. 白舟書体風お祭りフォント

お祭り感のある力強い筆風の字体です。
勢いのある広告など個性的な表現に利用できます。

4. いにしえよりつづくもの

明朝体が少し崩れたようなこの字体は、筆で書いたような形にも見えるので、不思議な印象を与えます。

5. はつゆめスケープ

どこか懐かしい、昭和を彷彿とさせるイメージの字体です。

和風な字体を使用することで、お正月のイメージにマッチしたデザインができます。
フリーで使用できる字体はまだまだたくさんあるので、自分のイメージしている雰囲気と会う字体を探して使ってみてください。

縦書きで和のテイストに

筆で書くとき、多くの場合縦で書きます。
デザインするときも縦で書くことで、和のテイストを表現できます。
縦書きと横書きをうまく組み合わせることで、おしゃれな印象も与えます。

和あらいや
http://blog.araiya.mobi/?eid=303

お正月デザインの鉄板「割付文様」を活用しよう

1つの文様を規則的においたものを総称して割付文様(わりつけもんよう)といいます。
お正月のさまざまな広告やサイトをみていると、この文様を使っているものが多いことがわかります。
文様を背景などに使用する事で、和風な印象を与えるとともに華やかで豪華な印象も与える事ができます。

青海波文様(せいがいはもんよう)

無限に広がる波は広い海の恩恵を感じさせ、規則正しい円のつらなりは、賑やかな印象を与えます。

亀甲文様(きっこうもんよう)

亀の甲羅をイメージさせるこの文様は、「長寿吉兆(ちょうじゅきっちょう)」を表す鶴亀に結びつくため、縁起がいい印象を与えます。

紗綾形文様(さやがたもんよう)

「不断長久」という意味をもち、家の繁栄や長寿を願う文様です。日本の織物や襖紙の文様としても愛用されています。

今回紹介した文様は、用途によって色や線の太さを変更したり、文様の中にモチーフを入れたりすることでデザインの幅が広がります。
この3つの文様以外にもたくさんの文様があるので、ぜひ自分のイメージに合う文様を探してみてください。

お正月を連想させるモチーフ

お正月休みのお知らせ | マルタ広告×T-size | ブログ
http://maruta-ad.biz/blog/?p=21449%C2%A0  

この広告には、「お正月」とも「新年」とも入っていません。しかし、金の背景に赤絵描かれた富士山と太陽によって、新年の広告であることが伝わります。

このように、お正月を連想させるモチーフを使用することで、「お正月」や「元旦」などの言葉を使わなくても、お正月であることを伝える事ができます。

縁起の良い生き物
干支
鶴や亀
龍や鳳凰などの伝説の生き物
お正月ならではのもの
鏡餅
門松
獅子舞
着物
羽子板
おせち
書き初め
筆や墨
扇子
金箔
一富士二鷹三なすび
日の出

ここに挙げた以外にもたくさんの種類があります。それぞれのモチーフを一緒に使ったり、モチーフを自分なりにアレンジしたりして、お正月のデザインであることをもっと表現できます。

お正月関連のデザインのヒントとしていただければと思います。


スマートキャンプのデザインブログとは

WRITER : Yu Yahiro ( SMARTCAMP / Designer Internship )
EDITOR : Yuta Morishige ( SMARTCAMP / Designer / @MorishigeYuta )

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