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【小売・飲食業 事例】ブランド間のサービスを共通化する「会員証アプリ」とスタッフの時間をつくる「AI画像認識」を活用

こんにちはスマレジ・アプリマーケット運営担当です。

佐賀県でSCOLブランドのもと、SCOL CAFE、SCOL SHOP(セレクトショップ)を経営する株式会社アシス。2014年にスマレジを導入し、2022年よりIT導入補助金をきっかけとして一気にDX化を進められました。
今回は地域活性化にも積極的に取り組まれている株式会社アシス 代表の笹川様にお話を伺いました!

SCOLCAFE【スコルカフェ】
SCOL CAFE&D SAGAサンライズパーク店
※2023/5/13 NEW OPEN

SCOLブランドのコンセプト“To Enjoy Life”

SCOLのコンセプトは「To Enjoy Life」。日々の暮らしにおいて「当たり前に丁寧なサービス」を提供し、お客様の人生を豊かにするような商品をセレクトしてお届けしています。また、「人生を“楽しむ”。」ために、働く人の自己実現の場になることも目指しています。
生活雑貨のセレクトショップSCOL SHOP
夢のマイホームを形づくる注文住宅SCOL HOUSE
ホッと一息つける時間と空間を提供するSCOL CAFE
という3つのアプローチから“楽しい”を提供しています。

職場は自己実現の場。スタッフが働きやすい環境を作るためのDX化

私たちが出店している地域は人口1万8000人ほどの町で、限られた人材のなかから自分たちのコンセプトに合ったスタッフを見つけることはとても難しいです。そのため、たくさんの人材を雇用して運営を回していくよりも、今働きに来てくださっているスタッフに効率的に仕事をしていただくことで、労力が減り売上も上がるということが理想でした。
それを実現するには何をすべきかと考えた時に店舗運営のDX化をすることがカギだと考えたのです。
働きやすい環境を作る目的で、スタッフの心や時間の余白を作るためにレジ業務のDX化を行ったり、その他業務効率化に力を入れています。そうすることによって新規出店にもつなげられていると思いますね。

私たちが運営している職場は働く個人の自己実現の場となることを大切にしているので、省人化を目的としたDXではありません。たとえば、レジ締めや材料発注に時間をかけるのではなく、空いた時間でコーヒーを入れる練習をする。そんな風に、本当にやりたい仕事をやっていただくことで、スタッフも私たち雇用する側もハッピーになれるので、そのような職場環境を作っていきたいと考えています。スタッフの方たちからの自主的な意見をベースにして、店舗運営を行っています。

採用で大切にしていることはコンセプトへの共感

弊社のコンセプトに合った雰囲気を持つ方や、自分の軸をしっかり持ってらっしゃる方を採用しています。ただ働ければ良いのではなく、将来のビジョンを持っていて、中長期的な視点で今のタイミングでどのような経験を積みたいかを考えている方ですね。
最初の面談で1時間ぐらい話すんですけど、「将来のビジョンを聞かれるとは思わなかった」と引いてしまう人と逆に嬉しいとたくさん話してくれる人もいるので、そこで大きな差が出てきますよね。
採用時にしっかり話をしているため、お互いにミスマッチもなく離職する人がほぼいないんです。

DX化を後押ししたのは佐賀県からのDX補助金

県内全体にDXの取組を波及させることを目的とする「佐賀県中小企業DXフラッグシップモデル創出事業費補助金」という県の補助金があり、これを機にいろいろなシステムを導入することに決めました。
補助金申請をしたので、DX化にコミットしなければいけないという使命感もあり半ば強制的に動いていきました。

無料で高性能なPOSレジを求めて他社からスマレジに乗り換え

最初は他社の無料で使えるPOSレジを利用していましたが、商品の登録件数の上限が500件だったため、すぐに上限に達してしまいました。その時は無料で使えていたので、他に無料で使えて商品登録件数が多いPOSレジがないか探していた時にスマレジが候補に挙がりました。月次の売上も見れて便利だと感じ、2018年あたりまで無料で使わせてもらっていましたね。数年利用し、データが蓄積されていたので前年同月比の売上から今月の売上の予測を立てたり、目標設定の参考にしています。
また、売れ筋や客単価が明確にわかるところがいいです。

SCOLブランドのサービスの共通化に向けて取り入れたLメンバーズカード

スマレジとシームレスに連携できるポイント管理サービスがないかスマレジの営業さんに相談したところ、Lメンバーズカードをご紹介いただきました。元々SCOL SHOPで、紙のポイントカードを運用していましたが、ポイントは発行はするものの、それをうまく活かせていませんでした。
かつ、SCOL CAFEの方はポイント制度を導入していなかったので、SCOLというブランドがありながら、サービスを共通化できていなかったんです。そこで、ポイントカードをデジタル化して共通利用できるようにしようと思いました。

現在はSCOL SHOPでもSCOL CAFEでも購入金額に応じて、ポイント付与ができ、そのポイントをどちらでも使うことができるので相互送客できています。
「SCOL HOUSE」で住宅を立てたお客さんに関しては、ポイント付与率を一生涯10%UPにしたり、トータルの購入金額に応じて還元率を変えるという施策も実施しています。
LINEでメッセージ配信ができるので、会員に対して情報発信を行っています。
例えば、お正月に福袋を急遽販売することになったので、LINEでその情報を配信すると、LINEを見てお店に来てくださる方がいらっしゃったり、新店舗を出すという内容を配信したら、配信内容を見て応募者が来てくれました。

年齢やお誕生日、住所などの属性が見える化されたことにより、実際に来られているお客様の年齢層が想像では30~40代が多いと思っていましたが、実は40~50代が多いということがわかり、インスタでの情報発信よりもLINEの方がお客様に見てもらいやすいのではないかとアプローチ方法を変えることができました。
お客さんはリピーターの割合が多く、休日だけでなく平日も市内外問わずしっかりお客様にご来店いただいていますね。

今のところ、集客方法としてDMを使ったことはないです。
無理に集客せずに、うちのお店が好きな方に来ていただくことでカフェや食のコンセプト、空間が保たれていると思います。そういう意味ではDMを送らないことでふるいにかけているような感じですね。
本来、田舎はそのやり方だと集客に苦戦するのですが、コンセプトに共感してご来店いただくお客様以外の方だと、その方たちの需要を満たすためにメニューを増やしたり、本来のあり方ではなくなってしまいます。この線引きを行うことが大事かなと思いますね。

AI画像認識を導入して1名でも運営できるように

店舗DXの観点から、カメラで瞬時に商品を認識するAI画像認識も導入しました。
飲食店はお客さんがたくさん来る時間帯とそうでない時間帯があります。
2名で運営しているため、フラッペを作ったり、ドリンクを作ったりする人もいれば、パンの会計をしなければいけない人もいて、結果、お待たせする時間が発生し、待ち行列ができることもあります。
パンをカメラの下に置くだけで会計できる「AI画像認識」の導入によって、会計にかかる時間が減っていますし、自動釣銭機のおかげでお金のやり取りがなくなったため、手放れが良くなっているんですね。スタッフが2名必要だったところが1名で対応ができるようになり、効率化を実感しています。
最初は画像認識が少し甘くて、違うパンと認識されることもありましたが、2、3ヵ月利用すると自動学習で認識精度が上がったので、今は間違って認識されることはありません。

パンを認識するタブレットと、会計用のタブレットがわかれているので、1つのタブレットで認識も会計もできると配線もすっきりして良いなと思いますが、そもそも他社システムだと数百万円かかるところを約10万円という低価格で導入できたので、満足しています。

多久市を盛り上げるためにメタバースで相互送客

また、多久市の地域活性化のために※「MYUCA™(ミューカ)」を作りました。
近い将来ドローン配送も活用する予定なので、配送開始の準備をしています。また、SCOL RICEも栽培していて、自然豊かな場所でお米が作られているということを実際に見たうえで購入できるようにしています。
このように、コンテンツが点在してるので、 それをフロアマップ型にして、お店を集約させることで町の価値を作ることができます。インバウンドのお客様にも、そこでポチっと押してもらう機会を創出できればと思います。
SCOLのことは知っていたけれど、メタバース上で隣にカレー屋さんが見えて、カレー屋さんに行ってみるとか、町ぐるみで送客していければいいですね。そうすることによって、自分たちだけが成長するんじゃなくて、町の事業者さん、みんなが成長するという環境を作りたくてやっています。
※「MYUCA™(ミューカ)」とは、アシスが独自開発した全世代は直感的に使える新しいメタバース ”Open Metacerse Portal ”空間のこと
「MYUCA™(ミューカ)」

SCOL RICE 

今後はこれを拡張していく予定で、インバウンド対策のために英語への言語切り替えができるように進めています。

DXにおいて大切なのは最初の1歩を踏み出すこと

今、システム導入に対して完全に食わず嫌いになっていらっしゃる方々がたくさんいると思います。 
一歩踏み出すと、これまでの営業スタイルが大きく変化します。システムを導入しないで日々、苦労されている方もいるかと思いますが、導入サポートもあるので、時には勢いで入れてみることも大事だと思います。おそらく、自分たちが思ってる以上の世界がその先にあるので、それが次の自分の成長に繋がります。ぜひ1歩を踏み出すことをお勧めします。
システム導入にはお金がかかりますが、その分売上を伸ばそうという目標もできます。新しい施策にも取り組めて良い循環になるので、やるに越したことはないと思いますね。


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