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あさをつなぐひと~⑩〈完〉


  あささんは物語の後半で、

「いつまでも朝や、朝やて言うておれまへんなぁ」

  と言っておりました。

  私らにもいつかそんな日が来ます。しかし私らは、今までもそうであったように朝をたすきでつなぎます。どこかで朝が終ったら必ずどこかで朝が来ます。そうしていわば交替で地球を守って、あさをリレーするんやと。※14谷川俊太郎さんいう人が言うておりました。あささんがつないだ朝を、何人もの人がつないでつないで、今私の所までやって来ました。なんておもみのあるたすきでしょう。こちらは年柄年中、外が明るいので今が朝か昼か夜か分かりませんけどね。

  せやさかい、ちょっと寂しくなったとしても、あんまり哀しならんといてほしいのです。


  あささんのように学問したいおなごもおれば、※15イライザ・ドゥーリトルのように賢なったが為に目覚めた自我によって苛まれるおなごもおります。

  ※16エル・ウッズのように積極的(ポジティブ)に物事をとらえつづけ、自分と自分を大事やと思ってくれる人達に幸福(ハッピー)をもたらすおなごもおります。

  ※ 17トレイシー・ターンブラットのように抱いた疑問をそのままにはせず、突き詰めて、自分の体を揺り動かして外の世界に働きかけるおなごもおります。


  男(おとこ)も女(おなご)も関係なくなって、良くも悪くも隔たりはなだらかになった今。これからは個の底力が試されていきます。


  むずかしい言い方をすれば、それが。

  その試される力が、国の経済を潤していく。そして発展へとつながっていくのでしょう。


  もう少し柔らかい心で   もちもちした、

  もっちりした言い方をすれば、


  あさをつないでいくには、

  みんなが人生を心ゆくまで

  楽しんでいくしかないのです。


  個の皆々様、私たちは日進月歩です。

  ぼちぼちいきまひょ。



  そしてあささん、ご縁があれば。

  ご縁があれば、返信お待ちしております。



 平成最後の年より  あなたの作品を読んだおなごより


二〇十八年五月・六月~ 十月一日(月)一九時三〇分






補足情報

※14 谷川俊太郎:詩人。『朝のリレー』の作者。この読書感想文の題名はここからきている。

※15 イライザ・ドゥーリトル:映画ならびにミュージカル『マイ・フェア・レディ』の主人公。階級社会のあるイギリスにおいて、下層とされるコックニー語(労働者階級の言葉)を話す花売り娘。

※16 エル・ウッズ:同じく映画ならびにミュージカル『キューティー・ブロンド』の主人公。1990年代 米の大学生、生粋のビバリーヒルズ育ちのビバリッ子、おしゃれ大好きピンク大好きネイル命のブロンド(金髪)ガール。偏見という概念がない(偏見だと思っていない人たちの)偏見が伺える。

※17 トレイシー・ターンブラット:同じく映画ならびにミュージカル『ヘアスプレー!』の主人公。1962年 米ボルチモアに住む歌とダンスが大好きなぽっちゃり体型のティーンエイジャー。


※15~17の映画ミュージカルの女性主人公については、もう少し詳しく述べる機会をつくろうと思っております。その見解とこの感想文を読み比べて頂いたら、また別の見方が出来るかもしれません。


ここまでお付き合い頂きありがとうございました。映画ミュージカル『三人の女性主人公』の話と、別で『おまけ』を後々添えるつもりでいます。宜しければまた見に来てください。

それではまたのちほど(* ̄∇ ̄)ノ

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※この感想文は2018年に書いたものです。


〈おまけ〉


〈補足情報・追加〉お待たせ致しました。


はじめから読み直しはこちら↓


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nothihodo/作菓
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