見出し画像

長唄


あなたの子供を産むくらいなら

いなくなった方がマシだなんて

言ってた君が  まさか僕に子供を残して

本当にいなくなるとは  思いもよらない展開でした

君によく似た 頑固で 元気な、明るく優しい娘です

初めて この腕で抱いた時  看護師さんが

べっぴんさんやと つぶやきました

僕に似んくて良かったねって 余計なお世話もされました

君がいなくなった夜、星が星だか分からない程  空が滲んで見えました

ぽっかり開いた大きすぎる その穴を

埋めるどころか 覆い尽くしていく笑顔

君が居ない虚しさを受け止めることが出来たのは

四六時中、賑やかい君の娘のおかげです

もちろん 成長につれて  ぶつかることもありました

何度も君がいてくれたらと思うときがありました

でも向こうが大人になったのか  こっちが歳をとったのか

反抗期を過ぎてからは いい感じの距離をとっています


歳をとるにつれて  少しずつ色褪せていくけど

大人になった  あの娘の  何気ない言葉の中に

いつの日かの君が そっと重なり合うから 不思議なものです

ついに僕にも その日が来ると 噂では聞いていましたが来たようです

あの娘が  紹介したい人がいると言い出しました

どこかで見たことあるような頼りにならない男です

どこかで見たことあると思ったら 僕によく似た男です

裏返った「お義父さん」の声に

僕もあの娘も吹き出しそうになりました

別に娘はやらんと言い張るような親父でもないし、

二人がそれで良いのなら  どうぞ どうぞとは思うけど

どうしても 一つ、一つだけ気になったので

あの娘がお茶を入れているすきに こっそり彼に聞きました

「あんな気の強い娘のどこが良かったの」

すると頭上からおぼんが降ってきて

「なに、聞いてんの  ちょっと」とおもいきり なぐられました     やっぱりこの娘は君の娘です

気が強い おてんばは 君ゆずりです

丈夫そうな 足腰は 僕ゆずりです


2013年 制作



メモ

 さだまさしさんが歌ってそうな歌を書きました。


それではまたのちほど(* ̄∇ ̄)ノ


こんなんも書いてます↓↓


ありがとうございます。ヽ(*´∀`)ノ♪ ●「nothihodoと申します。」 〜天下一の雑記ブログ〜 https://nothihodo.com ●Suzuriです。 https://suzuri.jp/nothihodo