見出し画像

見知らぬおばあちゃんがくれた小さなお散と大きな温もり。

最後に人と手を繋いだのはいつですか?

私は先日仕事でとある場所に行きました。
そこは初めて行く土地だったので、仕事を終えてまた駅に向かおうとした時に道に迷ってしまいました。

まあ急いでないしゆっくり適当に歩いていれば、どうにか駅には着くだろうと歩き始めましたが、気がつけば住宅街の中を彷徨っていてこれは駅から遠ざかっているぞと確信しました。

誰かに道を聞きたいと思い周りをキョロキョロしましたが、15時ごろの住宅街はとても静かで誰もいませんでした。
そんな時ある家から1人のおばあちゃんが出てくるところを見つけ、思わず駆け寄ってしまいました。

「あのすみません道に迷ってしまって、駅ってどっちの方向ですか?」と声をかけると、おばあちゃんは「あら、こんなところぐるぐるしても駅なんてないわよ。今ちょうどお散歩しようとしていたところだから駅まで一緒に行こうか!」と言って、私の手を繋いできました。

びっくりして、愛おしくて思わず笑ってしまいました。
あまりにも当たり前に手を繋いでくるので、本当に自分のおばあちゃんかと錯覚しそうになりました。

おばあちゃんはとっても元気な方で、駅までの道ずっといろんなお話をしてくれました。
おばあちゃんは82歳だと言いましたが、もっともっと若く見えました。
「おばあちゃんはどうしてそんなに元気なんですか?」と思わずそんな率直な質問をしてしまいましたが、「おばあちゃんは昔から遊ぶことが大好きだからだよ。」とそんな答えが私の質問に被せるように返ってきました。

「遊ぶことが大好きだからだよ。」
その答えに私はタイ人の友達のことを思い出してしまいました。
私は以前バンコクに2年半ほど住んでいましたが、タイ人と共に生活する中で、心が老けない人は見た目も老けないということを学びました。

おばあちゃんがいつまでも若々しく元気でいられる理由が「遊ぶことが大好き」というのは、私がバンコク生活で感じてきた「心が老けない人は見た目も老けない」ということと全く同じだなと思い、改めて私もいつまでも遊ぶことをやめない大人でいようと思いました。

おそらく10分くらいでついたその駅までの道で、おばあちゃんはたくさん寄り道をしてくれて、30分くらいかけてお散歩をしました。
段々と駅に近づくにつれて「あらもうついちゃうわね」と、2人の小さなお散歩を名残惜しそうにしてくれるところにキュンとしてしまい、繋いでる手がもっと愛おしくなってしまいました。

たくさん寄り道をしたのに、、、残念なことに駅までついてしまいおばあちゃんにありがとうとバイバイを言う時間になってしまいました。

バイバイするその瞬間までずっと手を繋いでくれていたおばあちゃん。

こんな大切に手を繋がれてしまったらもう離せなくなってしまうよ、、、。なんて思いながらおばあちゃんに駅まで届けてくれたお礼を言うと、「私こそお散歩に付き合ってくれてありがとうね」と言ってくれました。

次の待ち合わせに向けて改札へと歩き始めましたが、5回も6回も振り返ってもずっとバイバイしたところから1歩も動かずに、私に手を振り続けてくれていたおばあちゃんに、電車を乗った瞬間からまた会いたくなってしまいました。

道に迷ってよかったな、、、。

私も知らない人に道を聞かれた時、手を繋いであげられるくらい温かくて、寄り道をたくさんしてしまうくらい無邪気で、目的地まで送り届けてあげられるくらい余裕があって優しいおばあちゃんになれたらいいな。

なれるかな!

ここまで読んでくてれありがとうございました。
今日もみなさんの1日がハッピーでカラフルなものでありますように🌈

#タイ #バンコク生活 #タイ生活 #海外生活  #日記 #エッセイ#note #毎日note  #スキしてみて #バンコク

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?