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〖本紹介〗今宵も喫茶ドードーのキッチンで。

こんばんは。14回目の投稿です。

11月はバタバタと忙しく、お久しぶりの投稿となってしまいました😅

もうすっかり冬ですね。
実は私、出身は静岡県で🍵
雪が全く降らない温室育ち?の私にとっては、宮城の冬はつらいのです…。
1年目の冬は、雪だ!すごーい!とか言いながら雪の写真を撮りまくっていた私も、3年目になると、雪なんぞ降るなと思うばかりです。笑

そんな寒い冬は、大好きな温かい飲み物と美味しいスイーツを求めて、趣味であるカフェ巡りに行く頻度も加速していきます☕

さてさて、そんなカフェ巡りが趣味の私が今回おすすめするのはこの本!


今宵も喫茶ドードーのキッチンで。
標野 凪

【あらすじ】

裏表紙より


【おすすめポイント】


①まるで自分が喫茶ドードーにいるかのようにすっと入り込める世界観

この物語の舞台は「おひとりさま専用カフェ」の喫茶ドードー。
その名の通り、様々な悩みを抱えた「おひとりさま」が来店します。

カフェに入ると、ふわっとコーヒーの匂いが漂ったり、カフェ特有のあたたかさを感じたりするじゃないですか。
その感覚が本の中でも見事に描写されているんです。
描写がとにかく丁寧で、まるで自分が喫茶ドードーに来店しているかのような気持ちになれます。

店主が冷蔵庫を開ける瞬間や、店内の様子が細かく描かれているので、すっとこの物語の世界観に入っていけるんですよね。
ミステリーとかサスペンスでは味わえない、ほっこりした1冊になっていると思います!


②コロナ禍ならでは悩みがリアルに描写されている

この物語は、コロナ禍の生活様式で描かれているので、今の私たちが共感できる悩みが詰まっています。ワクチン接種のことだったり、リモート会議が始まったり。

特に「森のおとしものと森のおくりもの」の話に出てくる美容師さんのお話がとってもリアルで。
マスクをしたままカラーリングをするように要望したお客様に文句を言われたり、感染予防対策のために雑誌を読めないようにしていたり。

コロナ禍に入ってから誰もが1度は経験したことのある体験が描かれていて、ここまで今の生活をリアルに描いているお話はなかなかないなと。

もちろん、本の中くらいコロナのこと忘れさせてくれ!っていう人もいるとは思うんですけど、この本はコロナ禍を生きる私たちにそっと寄り添ってくれる本になっている気がして。

自分の悩みとお話に出てくる方たちの悩みがリンクする瞬間がたくさんあって、その悩みが解決すると自分も救われた気持ちになるんです。

今のこの状況に悩んでいる方がいたら本当に読んで欲しい1冊になっています☺️


③こんなカフェが実際にあったらいいのにと思わせてくれる、悩みに寄り添ったカフェメニュー

この本には悩みを抱えたたくさんのおひとりさまが来店します。その人たちはみんな、カフェに貼られているメニューに目を惹かれて来店するのですが、そのメニューがそれぞれの悩みを救ってくれるメニューで。

自己肯定感を上げるやかんコーヒー
心が雨の日のサンドイッチ
自分をいたわる焼きマシュマロ
幸せになる焼きリンゴ
目に効くココア
ゆめにきくスペシャルメニュー      など

皆さんだったらどのメニューに心を惹かれますか?
私は自己肯定感を上げるやかんコーヒーを今すぐにでも飲みに行きたいです。笑

こんなカフェがあったら毎日でも通ってしまいそうな気がします。

店主がおだやかな口調で話す言葉にも力があって。

ー駆け足だと見えないものも、歩くスピードを緩めれば見えてくるんじゃないかなー

ー(弾力のあるマシュマロを見ながら)人間の心もこうだといいですね。すぐにぺしゃんこにならないようにー

この言葉の前後も見てもらうと、さらにこの言葉の意味がわかると思います。
「心が雨の日のサンドイッチ」のお話は、特に店主の良さが出ているお話だと思うので、ぜひ読んで欲しいです。
物事の捉え方を変えてみよう!と思わせてくれるお話になっています。

コロナ禍に入ってなんかもやもやした気持ちをずっと持っている方がたくさんいると思います。私もその中の1人です。
個人的にはこのもやもやが、この本を読むことでなんだか少しすっきりした気がします。

どう解決したらいいのかも分からないこの気持ちを、カフェメニューと店主が和らげてくれる気がして。

最後の最後にずっと謎だったこの本の語り手の正体も明かされるのでそこもお楽しみに🤫

頑張りすぎな人や、自分を追い込みすぎている人にもぜひ読んで欲しい1冊です。
気持ちがふわっと軽くなりますよ🍀

以上!〖今宵も喫茶ドードーのキッチンで。〗の紹介でした!

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