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〖本紹介〗ニューヨーク、雨でも傘をさすのは私の自由

こんばんは。
9回目の投稿です。

コロナが流行りだしてから約3年以上。現在大学3年生の私は、入学と同時にコロナ禍に突入してしまいました。

2年生までは海外旅行はもちろん、県外に出るのも躊躇ってしまう状況で。
せっかく時間にゆとりのある大学生活を無駄にしてしまった感をとても感じています。まあ日本中の大学生が同じ思いをしていたと思いますが。

最近になってようやくコロナとの付き合い方にも慣れてきて、旅行に行く人も増えてきましたよね。私も国内旅行には行くようになりましたが、海外旅行はまだ行けていません。
高校生の修学旅行でオーストラリアに行ったのが現時点での最初で最後の海外旅行です。コアラかわいかったな〜。

さてさて、コロナで清々と海外旅行に行けない今、本を通して少しでも海外の生活に触れてみるのはどうでしょう!!
今回紹介するのはこの本!

「ニューヨーク、雨でも傘をさすのは私の自由」
仁平 綾

【あらすじ】

裏表紙より


【おすすめポイント】

①ニューヨークのリアルな生活を感じることができる

この本は小説ではなくエッセイ。つまり著者の体験がリアルで描かれています。体験記みたいな感じですかね。


海外旅行に行くことはあっても、観光を楽しむくらいで、現地の人の生活をリアルに体験するということは、実際にその国に住んでみないとなかなか出来ないことなのかなーと思います。

もちろん海外の生活を知る方法はたくさんあって。今はネットがあるし、YouTubeで海外の人の生活を覗くことだって出来ます。写真集で海外の雰囲気を感じたい!という人もいるかもしれません。

映像や写真で見る海外ももちろん素敵だと思います。でも、文章で感じる海外もとっても素敵です!

このエッセイでは日常生活の一コマを切り取ったお話がたくさん出てきます。

スーパーに賞味期限切れの食品が普通に置いてあるから注意しなければいけないこと、レジを済ませる前に食品を食べていてもいいこと、食品をそれぞれが欲しい分だけ買うからパックの中身が均一でないことなどなど。

日本じゃありえない、なんなら警察のお世話になってしまうような行動が、ニューヨークでは日常として行われています。
そんな日常を、著者が自分の感情や思いを交えながら表現してくれるので、リアルかつ文章の温かみを感じながら読み進むことができます!
日本とのギャップにも驚きながら、「リアルな」ニューヨーカーの生活を楽しむことができますよ〜🇺🇸

②ニューヨーカーの素敵な考え方を感じることができる

私は日本が好きで、1番住みやすい国なんじゃないかなーと個人的には感じています。だから海外で生活するなんて想像も出来なくて、留学とかも考えたことはありません。
修学旅行で行ったオーストラリアは楽しすぎたけれど、2日目の昼には日本食が恋しくなるくらい日本が大好きです。笑


日本の礼儀正しい文化とか治安の良さとかは本当に素敵で、敬語の文化とかも日本らしさを感じられていいなーと思います。
でもたまーに海外の「自由さ」を羨ましく感じることはあるんです。日本人の窮屈さを感じてしまうことがあるんです。

この本に出てくるニューヨーカーは本当に自由で。

地下鉄内で音楽を爆音で流す人。
見ず知らずの他人に、着ている服のブランドを聞く人。
1度使った物の返品交換をガンガン行う人。

これだけ見ると、ニューヨーカーやばいなって思う人もいると思いますが。笑

でもこの本の中で私自身も初めて知ったニューヨークの文化がたくさんあって。
そのどれもが素敵で、自由で、実は思いやりが隠されていて。

例えば、見ず知らずの他人が身につけているものが素敵だと感じれば、「その服素敵ね!どこで買ったの?」と普通に聞く。
見ず知らずの人に褒められるなんて、日本じゃありえないじゃないですか。でも、自分が好きで身につけているものを他人から褒められる。そんな嬉しいことないですよね!それが普通にできちゃうニューヨーカーは素敵です。

他にも「才能が放っておかれない街」という言葉が出てきて。
好きを貫いて、努力を惜しまずに磨いていれば誰かが必ず見てくれていて、時には手を差し伸べてくれる。それがニューヨークだと。
日本だと才能がある人は「変わった人」と見られることもあって。普通が1番みたいな。でも本来それっておかしなことですよね。才能がある人はどんどん前に出ていくべきなんですよね。

この本を通して自分が感じたこと。
それは、日本は普通の基準が他人(集団の中)にあるけど、ニューヨーカーは、いつでもどこでも自分が基準ということ。

日本人は「他人から浮くから」「変に見られるから」という理由で、少し無理をしてでも他人に合わせようとする。

ニューヨーカーは自分がこうしたいからこうする!他人なんて関係ない!って思っている。だから体型がふくよかな人でも、自分が着たければ露出が激しい服も着るし、レギンスだけで外に平気で出たりもできるんです。

この本のタイトルにもなっている傘。ニューヨーカーは、大雨でもフードを被っただけで歩く人や、何も差さずに悠々と歩く人がいるらしいんです。
傘って、濡れたくないからさすっていう考えしかしたことがなかったけれど、本当にそれだけの理由なのかなと。実は「雨の日に傘をささないと変」だからっていう理由も大きいのではないかなと感じます。日本で大雨の日に傘もささず、焦っている様子もなければ、あの人大丈夫かな?とか、傘忘れてかわいそうとか思っちゃいますよね。
でも実は、雨に濡れたい人がいるかもしれない。濡れるのが嫌という気持ちよりも傘を持つ面倒くささの方が勝つ人がいるかもしれない。
そう考えると傘をさす本当の意味ってなんだろうって思いますよね。
この本を1冊読み終わると、日本で常識とされていることって、「他人からいかに浮かないかのルール」な気がしてきます。こうしておけば「普通の人」として認識されますよ〜みたいな。

もちろん私も典型的な日本人です。他人から浮くのは怖いし、できるだけ変に目立ちたくもない。
これからもこの考えが変わることはないんだと思うし、日本で生きていく以上は、この考えで生活しないと生きにくいのかもしれませんね。
それが日本の文化だから。


長々と話してしまいましたが、この本を読むことでニューヨーカーの自由な文化をたっぷりと知ることが出来ます!それが羨ましくもあり、やっぱり自分には日本が合ってると感じる人もいるかもしれません。笑

そんなニューヨーカーの素敵な生活をリアルに感じることができるこの1冊は本当にオススメです!ただのニューヨーク生活体験記だけじゃなく、色々考えさせられるお話がたくさん載っています。

海外を感じたい人、日本に少し窮屈さを覚えている人、日本の良さを改めて感じたい人にぜひ読んで欲しい1冊です!!

以上!ニューヨーク、雨でも傘をさすのは私の自由の紹介でした!


でもやっぱり、私は日本が大好きです。笑


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