ヤクザと家族は私の教科書


Netflixで配信されました、ヤクザと家族。
実は試写会、公開初日は仕事を投げ出して観に行きました。それだけでは物足りず5回ほど映画館に行き、観に行く程の今世紀最大最高傑作な作品でした。
基本的に私は一度観たら何度も観ないのですが、この作品は何回も映画館に足を運んででも観たくなる作品でしたので、皆さんも是非観て欲しいです。観なかったら後悔しますよ…

このヤクザと家族は3部構成になってまして主人公、山本賢治の19歳から39歳を綾野剛さんが1人で演じてるんです。それだけで驚きなのですが、一切違和感がなく19歳から39歳を演じられてます。19歳のときは19歳の生意気さや喋り口調、心にうちに秘めたエネルギーを感じられる演技でしたし、39歳の頃は39歳のような身なりだったり大人の落ち着きなど感じられました。綾野剛さんは作品によって身なりや立ち振る舞い、喋り方も全てが異なる方なので毎回驚かされます。
綾野剛さんはもちろん毎回良いのですが、私的に最も素晴らしいと思った方は柴咲組の若頭役を演じられた北村有起哉さんです。とても難しい役だったんだなと思われる役でしたがとても良かったです。ネタバレになってしまうのであまり深くは言わないですが、(どうしても皆さんに観て欲しい…!!)とても真面目な役でずっと苦悩続きの人生の役です。1番アツい男でそんなアツい男だからこそ守りたいものを1人でずっと背負ってた男の中の男。時代が変わっていく中でもずっと大切に守っていきたいものを命をかけて守ろうとする姿が感銘を受けました。
他にも磯村勇斗さん、舘ひろしさん、尾野真千子さんなど出演されてます。どの出演者もとても良かったので是非観てください。

  ここからネタバレ込みで感想を書いてあります。


ヤクザと家族を見て、ヤクザは世間が認められるものではないですし悪ではあるのですがその人たちの幸せをとりあげられるのはどうなのかと思いました。
この映画を見てヤクザが可哀想!という感想になるのは違うと思いますが、私は不可能だとしても全ての人が幸せになれたらなと小さい頃から思ってました。山本賢治のようにヤクザという道しかなかった者はどうなるのか。身近にいる家族、親という者からは無条件に愛されていたい、無条件に愛していたいものです。
両親を失ってる19歳の山本賢治の自宅には、覚せい剤に手を出した父親の写真だって、母親の物だったりちゃんと残してあり、覚せい剤のせいで失った父親も愛してたんだろうなと思いました。わたしには一つ下の妹がいます。兄弟がいるあるあるだと思いますが、当時私は、妹の方が可愛がられてると思っていました。小さい頃から捻くれていた私だったので嫌われてるんじゃないか?と思った時期もありました。今考えたら恥ずかしいです。それでも親は無償の愛を与えてくれるものだと子供は思い込んでいます。逆にこちらも親は愛しています。だから家族は偉大で1番初めにできる家族という自分の居場所が失った時にも強く生きてる山本賢治がすごいと思いました。私には難しいと思います。
血の繋がりがあろうと、なかろうと家族という無償に愛されて無性に愛される居場所は山本賢治の人生で、私たちが生きていくために様々なやりたいこと、やらないといけない事をやる為にも必要なものだと思いました。強く生きていくためには家族がないとやっていけないと思います。
受け入れてくれた柴咲組が山本賢治の大切な家族でその柴咲組を命かけて守り、失わないように必死にもがく姿はかっこよかったです。素直に家族を大切にし愛せる人は羨ましくかっこよく思います。覚せい剤も手を出さなかったあの頃の柴咲組の義理と人情を重んじ生きていく表で描かれてるものが全てだとしたら私はこのヤクザを悪にはしたくなかったです。

家族のことならすぐカッとなる山本賢治が私は羨ましく思いました。大人になると理不尽なことが多く、よく分からない大人の対応を求められるようになり、思ったことも言えない世界で生きていますが山本賢治のやり方が正解ではないにしても素直に愛を表に出せるのは羨ましいです。

2019年の血の繋がりのある家族がいたとわかった時に何もかも捨ててでも家族を愛したい
、愛していた山本賢治と14歳の彩がいきなり自分の前に出てきた山本賢治を受け入れられる心の広さと言いますか、母親の由香が素直に無限の愛を捧げて育てきたからこそなんだろうなと思う寛容さがある彩が大好きです。あの3人の家族の幸せそうな食事のシーンは大好きです。
山本賢治が2人の家族の前に表れて今までの日常が壊れた後に山本賢治が死んでからお父さんと認められる彩に救われました。山本賢治にとって大切な家族に愛され続けられているなら山本賢治が報われたんじゃないかと、最初から最後まで家族を愛す山本賢治とその生き様は木村翼や工藤彩にも受け継がれてるんだとおもいます。この作品を見て家族との向き合い方や家族の大切さなど改めて考えさせられました。同時に私も愛し愛される家族を沢山増やしたいと思いました。

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